不妊治療に泣き、最後は喜びで泣いた
昨日、子供が産まれた事を皆さまへ報告させて頂きました。
沢山のお祝いメッセージを頂き、本当に嬉しかったです。noteというコミュニティの温かさを実感しました。
出産の報告だけだと、順風満帆に感じて頂ける事と思いますが、決して平坦な道のりではありませんでした。
ここに至るまでの苦難の道のりと、私が社会に投げかけたいメッセージをここに記します。
初めての妊娠は流産
私は妻と結婚をして、3年半くらい経ちますが、家族計画をスタートしたのは結婚後1年くらいです。
排卵日に合わせて愛を育んで行った結果、半年後くらいに妊娠する事ができました。
しかし、妊娠後の検査の結果は、受精卵が上手く育っておらず、稽留流産となりました。
未熟な受精卵を除去しなくてはいけないので、手術を行いました。
私は手術に付き添いましたが、本当に悲しい気持ちになりました。
手術を受けた妻は私のそれ以上だったでしょう。
一度は生命になりかけた存在を、子宮の中から掻き出すわけですから、何とも言えない悲しみと罪悪感にかられます。
妻の目からは、沢山の涙が溢れ出ていました。
体外受精するも着床せず
前回の流産から暫くして、今後の事について妻と話し合いました。
我々夫婦は決して若くは無く、残された時間が限られているため、より確実な方法を選択したいという事になりました。
その結論が、体外受精です。
体外受精の結果は、妊娠可能性のあるランクの受精卵が3個できました。
最初に最もランクが優秀だった受精卵を、妻の子宮に戻します。
しかし、うまく着床しませんでした。
暫く間をおき、残りの2個は同時に妻の子宮へ戻しましたが、いずれも着床しないという結果になりました。
絶望だけが残ります。
妻と再度今後のことについて話をしました。
結果、もう一回チャレンジして、ダメなら諦めようという話になりました。
そして、ラストチャンスとして体外受精を行い、授かったのが今回の赤ちゃんなのです。
苦難の道を乗り越え、辿り付いた喜びでした。
産まれた瞬間、私は喜びの涙が溢れ出ました。
産まれてきてくれてありがとう。
そして、妻も頑張ってくれて本当にありがとう。と。
不妊治療の精神的負担
不妊治療にはとてつもない精神的負担がかかります。
毎回何時間も待たされるクリニックに通い、採血と投薬で何本も注射を打たれ、効果があるのかよく分からない薬を大量に出され、手術も行い、結果は妊娠ができない。
これだけの努力を積み重ねてきたにも関わらず、それが報われない虚無感は計り知れません。
不妊治療中に、妻の涙を何回見てきた事でしょうか。
更には、妊娠してからも不安な日々が続きました。
妻は流産の経緯がありますので、ちょっとした出血でも不安になります。
胎動が少し弱くなっただけでも同じく不安になります。
妊娠悪阻(おろ)といって、ツワリの酷い版にもなってしまい、入院もしていました。
更には567ウィルスも胎児にどのような影響を与えるかが不明だがだったため、不安で仕方ありませんでした。
私自身、支えてきたつもりではいますが、妻には相当な精神的負担があった事でしょう。
妻には頭があがりません。
不妊治療の金銭的負担
不妊治療は健康保険の適用外のため、全額負担のなります。
そのため、一回の診察だけでも万単位でお金がかかります。
それに加えて、薬、検査などの諸々の費用が掛かり、体外受精にはウン10万の費用がかかりました。
この約2年間に渡る不妊治療で、トータルの費用は250万円くらいだったと思います。
不妊治療の補助金申請をし、高額医療の確定申告もしましたので、実質の負担はもう少し少ないですが、普通のサラリーマンにとってはかなり家計を圧迫する費用でした。
不妊治療の未来
昨今、晩婚化が進んでいるので、夫婦の年齢が上がっています。
そうなると、当然妊娠確率も下がるので、不妊治療に悩まれる方々も増えている事と思います。
ただ、前述の通り、不妊治療には大きな精神的負担と金銭的負担が強いられます。
それらのいずれかが理由で、妊活を断念された夫婦も沢山いる事でしょう。
少子化がこれだけ進んでいる日本において、これからの働き手や消費者が減ってくると、日本の景気は減退化していく事でしょう。
なので、それを回避すべく、不妊治療に対してはもっとテコ入れをして欲しいものです。
具体的には、不妊治療を健康保険の対象とする、もしくは不妊治療関係の補助金をもっと厚くするなどの対策はすべきだと考えます。
そうした取り組みの結果、不妊治療に苦しんでいる夫婦達の負担が少しでも軽減されればいいなと思います。
こいつに小銭でもめぐんでやろうか。そう思われた神のようなあなた!大変ありがとうございます(ノ∀`*)