第44話・小説家になりたい小学5年生の娘に、作家のパパがコツを教えてみた。
4月1日のエイプリルフールから始まり。4月は今日までにKindle本を8冊リリースしていた。文章に没頭していると、創作意欲はどこまでも高まっていくものだ。
そんな姿を見てか、小学5年生の娘も小説を書き始めていた。スマホアプリの「プリ小説」というものを自分でダウンロードして。ライトに小説を書き始めたようだ。
パパには見て欲しくないようなので、そっと見守ることにした。
今日はそんなワンシーンを切り取って、小学5年生の娘に作家の先輩として小説を書くコツを教えてみた内容をnoteに記していきたい。
さらにハッシュタグで「大切にしている教え」というものがあったので、そこにもなぞらえて、執筆していこう。
小説家になりたい小学5年生の娘に、作家のパパがコツを教えてみた。
小学生でも分かるコツを、シンプルに伝授する。しかしこれは、物書きとして生きると決めた人は、大人になっても未来永劫大切にしたい教えであると断言できる。
そしてこの教えは、ある本と出逢ったことによって身につくことになった。
作家として大切にしている教えとは?
作家として、生きていく。文章を価値に変えて、食べていく。それができる人は、残念ながら一握りの人間だろう。
何者でもなかった私を、作家として生業にできる水準まで導いてくれたのは、この言葉に出逢ったことが大きな転機となっていた。
「良い小説家は、良い生き方をしている。」
今でも、私が大切にしている教えそのものだ。
この言葉自体は、一冊の本から知ることになる。しかし、この1冊の本に出逢うことになったのは、島根県の奥出雲にある温泉宿「海潮荘」に旅をしていた偶然のタイミングだった。
後にこの温泉宿には宿泊することになったのだが、その当時はたまたま日帰り温泉入浴のみのプランとして、露天風呂にだけ入ることが目的で訪問していた。
ほっこり心地よい時間を過ごした後、ロビーで精算を済ませようとする。その時に一緒に行っていた方が、トイレに行ってくるということで。
その少しの待ち時間に、ロビー周辺を歩きながら眺めていた。
すると、いくつかの書籍が置いてあることに気づく。作家としては、気になるタイトルの本だった。そして、本を手に取りページをめくると。
著者本人のサインが書いてあった。さらには、同じ著者の他のタイトルもいくつか置いてあり、その全てに著者のサインが書いてあった。
そのことが気になった私は、温泉宿の女将さんがいたので、聞いてみることにする。
「この本を欲しいのですが、在庫として置いてありますか?また、サインが書いてあるのですが、この宿によく来られる方なのでしょうか?」
そう聞くと、女将さんから意外な答えが返ってきた。
「この方は、昔から深く縁がある方なんです。たまに、ここにも来てくださいますよ。サイン本の在庫もあります。」
こうした縁の巡り合わせで手に入ったのが、高橋清一氏の書籍「あなたも作家になれる」「編集者魂」「百冊百話」だった。日本一芥川賞・直木賞作家を輩出したという、編集者の書籍である。
その本に「良い小説家は、良い生き方をしている。」という言葉が綴られていた。
ある意味で、この本に出逢ったのも「生き方」が軸になっていたと実感する。島根県が好きで旅をしながら、温泉好きでもあるので、温泉宿に立ち寄ってみたら、人生の指針になる1冊の本に巡り合っていった。
その体験をこうしてnoteにも書くことになっている。どう生きるのか、どう生きてきたのかが、そのまま文章を構成するシンプルな素材になっているということだ。
作家のパパが、小学5年生の娘に小説のコツを教えた方法とは?
こうした私の大切にしている教えである「良い小説家は良い生き方をしている」という言葉の意味を、娘に頭での理解ではなく、体感してもらうために公園に遊びに行くことにした。
4歳の息子を連れて、親子3人で公園で遊ぶ。
その体験自体が、小説の発想を生み出すコツとなることもあって。
頭で考えて文章を捻り出すのではなく、体験を通して生まれる現象を文章化することを小学5年生の娘と一緒に実践するのである。
と、書いていると、小難しくも聞こえるのだが、普通に遊ぶだけだ。一つだけ違うのは、普通に遊びながら生まれた現象を「意識してメモする」ということ。
それだけで小説家としての能力は、どんどん高まっていく。これは誰でも今すぐにできることだが、ほぼ誰もやっていないことかもしれない。
息子との会話、遊びながら感じたこと、他人に話しかけられたこと、その瞬間に興味が湧いたこと、楽しかったこと、つまらなかったこと、などなど。
普通にやっていることを、意識的に観察して記録する。
事実は小説よりも奇なりという言葉があるが、まさにその通りである。現実世界で起きていることこそが、面白い。興味深く、味わい深い。特別な体験ではなく、日常生活で起きていること自体が文章と価値に変わるのだ。
作家として大切にしている教えの、もう一つの言葉。
娘と息子と3人で、公園で遊びながら小説家としてアイデア創造をするコツを伝授していく。この発想で教えようと思えているのは、実はもう一つの指針となる言葉が大きく影響していた。
その言葉とは。
「誰もが見過ごすような当たり前の日常こそを、誰も真似できない自分の感性で捉えていくことが大事だ。」
誰もが見ている当たり前の日常の景色。それを、誰も見ていない角度からの感性で捉えられる自分なのか。それが、小説家としての能力に直結していく。
この言葉に出逢ってから、私は日常生活こそを繊細に味わっていくようにした。朝起きた時の自分も繊細に味わってみたり。歯を磨くときの感覚にも繊細になってみたり。
家事を手伝って皿洗いをしている行動に繊細な意識を持ってみたり。トイレをしてほっと緩む中で変化した自分の気持ちに繊細になってみたり。
日常を深く味わう感性を、私は日々の中で磨き続けている。これは文章力を磨く練習をするのではなく、感性を磨き続ける体験を増やすということだ。
作家のパパがコツを教えてみたKindle本も書いてみる
こうして日常生活の過ごし方自体が、文章力やアイデアに変わっていくことを小学5年生の娘と4歳児の息子と共に、公園で遊ぶ体験を通して自然に味わっていきながら。
それが1冊のKindle電子書籍に変わっていくことも、実践として形にしていった。それが、以下の電子書籍である。
「小説家になりたい小学5年生の娘に、作家のパパがコツを教えた本。」
遊びながら、教えながら、それがそのまま本にもなる。
「生きる全てが文章となり、生きる全てを文章にする。」
こうして作品は、無限に生まれていくものだ。
この電子書籍の一部は、TikTokで公開している。
親子で、文章を書くことを楽しむ。それはイコールとして、親子で生きること自体を楽しむことになるだろう。
彼女が小説家になれるかどうかは、知る由もない。
だが、小説家になろうとするプロセスの中で、生きること自体に面白さを感じられるサポートは、親として行っていきたいものである。
20億PV
趣味作家newmoonより
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