バイデンの中東訪問とプーチンのイラン訪問 ウクライナ戦争も絡む拡大する火種、トルコがカギ

アメリカの中東政策軽視に懸念
イランを取り込むロシア・プーチン

 バイデン米大統領は7月、就任後初めて中東のイスラエル、パレスチナ、サウジアラビアを訪問した。2020年にトランプ前大統領がイスラエルと、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダン、モロッコなどのアラブ諸国と「アブラハム合意」で国交を正常化させた。アブラハムとはユダヤ教、キリスト教、そして、イスラム教の共通の始祖とされる人物である。この合意はトランプの外交成果として評価された。

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