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インタビュー連載始めます。


横浜に停泊したクルーズ船内で、コロナ(COVID-19)の集団感染が発生しているというニュースが連日のようにテレビで流れていたあの時から、ほぼ1年が経った。思えば、あの頃私たちはまだコロナを侮っていたのかもしれない。事態は一向に収まる気配もなく、全世界が同時に同じ苦しみを味わう中、見えてきたことがある。それは、各国の『文化』に対する捉え方の違いだ。
当時、日本にもすぐに伝わったので、ご存知の方も多いとは思うけれど、ドイツのメルケル首相が昨年5月に行った演説の一節を紹介する。
「文化的イベントは、私たちの生活にとってこのうえなく重要なものです。それは、コロナ・パンデミックの時代でも同じです。もしかすると私たちは、こうした時代になってやっと、自分たちから失われたものの大切さに気づくようになるのかもしれません」
メルケル首相はこう演説し、ドイツは文化(カルチャー)の国であり、劇場、ミュージアム、クラブなどの施設はもちろん、一番深刻なダメージを受けるそれらの仕事に携わるフリーランスを守らなければならないと彼らに補償を約束し、演説からたった2日で助成金の給付システムを実現した。

一方、日本では、ライブハウスが感染拡大(クラスター)を発生させる場所として行政から名指しされ、ニュースやワイドショーでもどこどこのライブハウスがと連日のように報道され槍玉にあげられた。
もちろん、感染は防がなければならないので、自粛は止む無しではあるけれど、他の国から聞こえてくる文化(カルチャー)に関わる人たちへの『補償』やその給付までのスピード感と、この国のお願いベースの自粛状況には雲泥の差がある。
廃業を考えるライブハウスや映画館、劇場。活動を断念する役者やミュージシャンといったアーティスト然り、そこで働く様々なフリーランスの人たちの苦悩が聞こえてくる今、このnoteでは、コロナ禍でも活動を模索し、文化の火を絶やさないことに専心する様々な人たちにインタビューをし、彼らのコロナ禍の今を伝えていきたいと思います。


インタビュー記事は不定期更新、一部有料公開を予定しています。
ただいま、原稿準備中ですので、お楽しみに!

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