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ピグマリオン効果には期待していない



ピグマリオン効果とは

ピグマリオン効果とは、簡単に言うと教師が一定の生徒を期待すると成績が伸びるという効果です。

ピグマリオン効果への3つの批判

①ピグマリオン効果は根拠となる実験に信頼性がない

スピッツという心理学者が学生に対するテストの再現実験をしたところ、うまく行きませんでした。ここから、再現性がないとされ、ピグマリオン効果を証明できていないとされています。

②ピグマリオン効果は外的な要因を無視している

生徒の成績が上がるというのは「教師の期待」ではなく、「教育のやり方」が大きな要因となっているともいえる。また、親が教育に関して対して無関心で、家業の手伝いをすることに専念させていたら成績は伸びようがないことになるので、「環境」という要因も関係するはずです。

③ピグマリオン効果はそれ自体あたりまえのことである

ピグマリオン効果には教師が期待する→目をかける→えこひいきするという図式が成り立ちます。意図するにせよ、無意識であるにせよ、目をかけて教えてもらったら、成績が伸びるのは当然のことだから心理効果でも何でもない、というのが3つ目の批判の要点です。

とは言え、教師が、その生徒が伸びる、と信じたからこそ、その子の成績が伸びたのですから、効果が無いとも言い切れない。

主体的な取り組みや褒め方?

文科省は「主体的・対話的で深い学びの実現」を目指している。

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/24/1397727_001.pdf

→主体的な学びをするにあたり、教師の過剰な関わりは意に反している。

褒め方が重要

→ピグマリオン効果を実施するにあたり、生徒を褒める行為は重要であるが、褒めることがウサギと亀のウサギになってしまう可能性がある。

「あなたはやればできるのよ」などといって、むやみやたらに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。とくに、子どもの成績がよくないときはなおさらです」と批判しています。

中室牧子「学力」の経済学より

ピグマリオン効果とマーケティング

このピグマリオン効果を教育以外の場でも活かすことができるのか、例えば、営業の現場で、顧客に期待することがナーチャリングになりえるのか。
逆に例えば自分が客として、家電量販店などに行ったときに買う期待をさせると上手くクロージングされるのか??
いや、これは自分次第だよなぁ・・・
子供に対してしか、効果がないのか??

今後、要検討

ピグマリオン効果を完全に否定はしないが、期待はしない。

以上のことから、ピグマリオン効果に対して絶対的な信用?はできない。
子供によっては効果があるかもしれないが、そもそも教師と生徒の関係性が1番重要ではないだろうか。その関係性が土台にあって、はじめて効果があると言えるのだろう。つまり、ピグマリオン効果そのものに期待はせず、ますは信頼し合える関係を作るべきである。


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