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不定愁訴は、簡単に言うと、病院で検査を行っても原因が特定されない、はっきりとした原因が分からない身体の不調のことです。不定愁訴には様々な原因と症状があり、病院を受診して検査をしても原因不明といわれた経験のある方も多いと思います。ただ、結論から先に述べると、不定愁訴は、ライフスタイルの改善や食生活の乱れにより不足した栄養素の補給、酸化ストレスの中和で治る可能性があります。

この記事では不定愁訴について詳しく解説していきます。


不定愁訴とは

医療の現場で使われている臨床用語で、「頭が重い」「いらいらする」「疲れがとれない」「吐き気」「めまい」「やる気が出ない」などの自覚症状はあるが、病院での一般的な身体疾患の診察・検査でははっきりとした原因が分からない症状のこと。※¹ あきらかな器質的疾患や精神疾患がないため、機能性疾患が原因であることが多いです。

器質的疾患と機能性疾患とは

器質的疾患とは、臓器や組織そのものに炎症や腫瘍などの異常があり、その結果様々な症状がでる病態の事です。器質的疾患には以下のような病気があげられます。

・悪性腫瘍

・膠原病

・内分泌疾患

・脳梗塞、心筋梗塞

・薬剤性   など


機能性疾患とは、臓器や組織そのものには異常がなく自覚症状のみがある病態の事です。臓器や組織そのものに異常がないため、検査を行っても症状の原因は見つかりません。機能性疾患の多くは、自律神経のバランスの乱れにより臓器の機能が障害されることで、様々な症状として全身に現れます。特徴として、ストレスや周囲の環境の変化によって症状が変わることがあります。機能性疾患には以下のような病気があり、これらを自律神経失調症としてまとめられることもあります。※²

・過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア

・月経前症候群、慢性骨盤通

・線維筋痛症

・非定型・非心臓性胸痛

・過換気症候群

・慢性疲労症候群

・緊張性頭痛

・顎関節症、非定型顔面痛

・ヒステリー球症候群(咽喉頭異常感症)

・化学物質過敏症

・副腎疲労症候群   など


自律神経のバランスが乱れる要因

では、機能性疾患の原因である自律神経のバランスの乱れの要因は何か。

以下のようなことが要因として挙げられます。※³

・人間関係や仕事のプレッシャーなどの精神的ストレス

・過労、光、音、温度などの身体的ストレス

・生活習慣や食生活の乱れ、栄養バランスの乱れ

・更年期障害など女性ホルモンの減少

・器質的疾患、精神疾患によるもの   など

病院での診察や検査によりはっきりとした原因が分からない場合には、ストレス、睡眠・食事などの生活習慣の乱れや加齢が原因となる事が多いです。


自律神経失調症による不定愁訴の治療法

厚生労働省のHPでは、「自律神経失調症の治療法として、薬物やホルモン剤などによる対症療法、睡眠の周期を整える行動療法などがありますが、ストレスのコントロールと生活習慣の改善(規則的な睡眠と食事)が最も大切である※⁴」といわれており、まず一番には、ストレスのコントロールと生活習慣(睡眠・食生活+運動)の改善が必要です。

次に、不定愁訴の症状がある方はストレスや生活習慣の乱れにより、体内で栄養バランスの乱れや酸化ストレスの蓄積が起きていることが考えられます。その為、症状が悪化する前にご自身の栄養状態や酸化ストレスの状態を把握して、根本的にケアしていくことが重要です。


当院で実施している治療

栄養療法(オーソモレキュラー療法)

自律神経失調症と診断される方の中には、鉄不足、ビタミンB群不足、タンパク質不足、低コレステロール血症、低血糖症などの栄養障害伴っている方が多くみられます。そして、それらの栄養障害により様々な不定愁訴の症状を引き起こしていることもあります。※⁵

当院では、詳細な血液検査を行い、血液検査データと症状からどの必要な栄養素が不足しているかを解析し、必要と考えられるサプリメントの提案をおこなったり、良質なたんぱく質や脂質を中心とした食生活など、生活習慣の改善を一人一人に併せてパーソナルに提案致します。


抗酸化療法

ストレスや生活習慣の乱れによって自律神経のバランスが乱れ、さらに酸化ストレスが蓄積すると、炎症反応が増強し、アトピー性皮膚炎やぜんそく、関節リウマチやアレルギー性疾患などの悪化につながることも考えられるため、ストレスや生活習慣の改善に加えて、抗酸化療法による酸化ストレスを中和する治療や必要に応じて酸化ストレスの検査も同時に提案致します。※⁶※⁷


連携クリニック(アルゴメディカルサロン)で行える治療

・副腎疲労(アドレナルファティーグ)外来※⁸

副腎疲労とは、主にストレスや腸内環境の悪化が原因で、腎臓の上にある副腎という臓器の機能が低下し、副腎から生成されるコルチゾールというホルモンの分泌が低下することで全身に影響が出て、朝起きられないほどつらい、疲労がなかなか取れず無気力で何もやる気が起きない、風邪をひきやすくなかなか治らない、抑うつ状態などの症状が現れます。アルゴメディカルサロンでは体内のホルモン・腸内環境・体内に蓄積した重金属の状態に関する検査を行い、その結果から生活指導やサプリメント処方による治療を行います。

詳しくはこちらをご覧ください。

アルゴメディカルサロンHP


まとめ

はっきりとした原因のわからない不定愁訴や自律神経失調症の症状は、ストレスやライフスタイルの乱れが原因であることが多く、最も大切なのはストレスへの対処とライフスタイルの改善です。当たり前のことですが、実践するのは難しく、いつまでも症状が変わらなかったり、逆に悪化したまま過ごしているという方も多いと思います。そういった不定愁訴のお悩みを改善する治療をNEUZONEでは実施しております。

不定愁訴の症状でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。


参考文献

※¹不定愁訴-コトバンク(外部サイト)

※²機能性身体症候群(外部サイト)

※³自律神経失調症-ドクターズファイル(外部サイト)

※⁴自律神経失調症-e-ヘルスネット(外部サイト)

※⁵自律神経失調症-オーソモレキュラー栄養医学研究所(外部サイト)

※⁶炎症と活性酸素、フリーラジカル(外部サイト)

※⁷活性酸素が炎症・アレルギー反応を活性化する新たな仕組みの発見(外部サイト)

※⁸アドレナルファティーグ(外部サイト)

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