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IBは「障害」を持つ生徒と学ぶことを想定している② 〜アフリカで出会った「障害」を持つ生徒たち〜

皆様いつもお世話になってます。小林です。

もう8年ほど前の話ですが、私がアフリカで教師をしていた時、


教室には

車椅子の生徒、

幼い頃にマラリアの影響で足が不自由になった生徒、

アルビノの生徒がいました。

最初は、あまりにも自然に溶け込んでいるので、本当に驚きました。
むしろ、私がどう接していいのか、戸惑ってしまいました。

さらに驚くことに、この学校は全寮制だったのです。

写真右側 車椅子の生徒と、サポートする生徒


この国の政府は、意図してそうしていると言うより、

単純に資金が無いので、一緒に学ばせていたのだと思いますが、

結果的に、全ての生徒にポジティブな影響があったと感じました。



車椅子の生徒には、常にサポートする生徒たちがいました。通路は凸凹で、よくつまづいてしまうのですが、生徒たちは力強く前に進んでいきます。


足が不自由な生徒はいつもしゃがんだまま歩くしか無いのですが、堂々としています。片方の比較的自由な足で、時に少し浮き上がっていることもあります。これらが、彼女そのものであり、周りの生徒は特に気にも止めていません。

アルビノの生徒は視力が弱いのですが、常に最前列に座り、隣の友達のノートを見ながら板書を書き写していました。そして、成績はダラダラしている男子生徒たちよりも良いのです。


生徒たちは、外見的な違いでいじめをするなんて事はなく、

皆、平等に、それが当たり前という感じで、分け隔てなく接していました。


私は、生徒たちから学びを得たおかげで、同じように分け隔てなく、接することができる様になったと思います。


国民性が優しい事はさることながら、


「違い」を受け入れている生徒たちの当たり前
が、とても印象的でした。


このアフリカでの経験は、前回の記事でお伝えした、

多様性の中で学ぶことは、生徒の「寛容性」だけでなく、人との「違い」を問題、障壁、脅威と捉えない「受容性」も促進する。


という主張を裏付けるように感じるのです。



本日もお付き合い頂き、ありがとうございました。

次回は、
IB教育が考える「障害」を持つ生徒へのアプローチを読み取ってみたいと思います。


#国際バカロレア #IB #IBDP #障害 #特別支援 #インクルーシブ教育 #アフリカ


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