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夜の番人

夜が好きだ。

世の中の多くの人が眠りについてしまった後の、静かで、孤独で、過ごしやすい夜の時間が好きだ。

僕は朝が苦手で、たまにふと夜に目覚めてお菓子作りをしたり、本を読んだり、お気に入りリストに入れておいた映画を見たりする。

かといって普段は社会の軸に合わせて生きなくちゃならないから、ちゃんと朝起きるように頑張っている。

真夜中に過ごせるのは、休日のぜいたくなのだ。

幼いころから何かを作るのが好きだった僕は、よく一人で真夜中の時間をお菓子作りなどをして過ごしていた。

小学生のころは両親の方針で21時までには寝なくてはいけなかったけど

中学に上がったと同時に深夜にも起きられるようになったのだ。

当時の僕にとっては21時以降の世界は神秘的で、普段は家族がいるリビングも、ひっそりと音を潜めて全く別の場所に感じられた。

もちろん寝ないのは自己責任だったので、翌朝に起きられなかった日にはよくこっぴどく叱られたりもした。(笑)

とにかく世界が広がったような気がして、僕にとっては深夜に経験するなにもかもが全て刺激的な体験だった。

20歳になった今の僕も朝は苦手で、夜は過ごしやすくて好きなのだけど、朝起きられないからなかなか夜更かしもできない。

多分、僕みたいに朝起きられない人はこの世の中にもたくさんいて、みんなはきっと「夜の番人」の末裔なのだと思う。

昔にも朝が苦手な夜に見張りや門番をする「夜の番人」はいて、彼らはいつも深夜に起きて過ごす生活をしていたんだというような話を聞いたことがある。

彼らもきっと真夜中に過ごす贅沢を知っていて、仲間と語り合い、踊ったり、時には創作なんかもしながら過ごしていたのかな。

もしかしたら、今この世界で発見されている法則や発明の多くは、真夜中に生まれたものかもしれない。

今現在多くの人が知るあの有名な小説、詩、映画なんかも真夜中に誕生したものかもしれない...!

そう考えると、なんだかロマンチックだな。

夜には大切な人を想う気持ちも深まります。

ここまで読んでくれてありがとう!
最後に、夜に関する素敵な名言を送ります。


朝には意味があり、夜には感情がある。
 In the morning there is meaning, in the evening there is feeling.

ガートルード・スタイン/アメリカの作家

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