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『新! 店長がバカすぎて』

やふぅー٩( 'ω' )و
今回も積読紹介していきます。

早見和真著 『新! 店長がバカすぎて』 (角川春樹事務所 、2022)


他者の言葉に惑わされた私がバカすぎて
恐れ多くも、早見先生の作品の『店長がバカすぎて』に
私が章立てされるなら、こうだ。
レビューに惑わされてしまったから。

1巻を読んでから、なかなか2巻を手にしなかった本。
しかも買ったのに、積読しちゃってますた(´・ω・`)

本書は、6章立て。

第一話 帰ってきた店長がバカすぎて
第二話 アルバイトがバカすぎて
第三話 親父がバカすぎて
第四話 社長のジュニアがバカすぎて
第五話 新店長がバカすぎて
最終話 やっぱり私がバカすぎて


早見先生、再び!!!!
1ページ目の冒頭2文と、いよいよ物語の終わり。
その文章がまったく同じ!!
この文章構造が本当に好きで、叫びたくなっちゃうし大拍手です。
→単に私が言語化出来ないだけ(´・ω・`)

書店員、谷原京子が店長に怒り心頭で、神様(お客様)A、B、Cも健在。
冒頭から声出して笑ったんだけど、第一作を読んだ時とは環境やら色々違うせいなのか、手放しで笑えないこともあった。

今作は、ここ数年の間に書かれたので店員がマスク着用の文章がある。
そこに違和感を抱かない、私(読者)がいる。

この数年、私がオンライン授業万歳&引きこもりイェーイ( ^ω^ )って
出来ていたのは、想像を絶する働きをしてくださった方々がいるからなんだ、と改めて思わされました。
たくさんの方々、ありがとうござます。

早見先生は、書店員経験者なのだろうか?
近くに話を聞くことが出来る環境なんだろうかとも思った。
次作があるのだろうか…?!
もう、2作目が出て、しかもたまらなく面白いから、私は3作目を待ってしまう。

ざっくり内容&感想

あの店長が帰って来た!!
冒頭、2文から「はい、きたー!!」って言いたくなる。

書店員同士の会話。
めちゃくちゃ楽しそう!!
「〜〜がバカすぎて」と主人公は言いたくなるのだろうけど、
本好き同士が話す、そのわずかな描写では同意しまくる。

この本が執筆されていた頃、忙しい業界や場では毎日繁忙期のような日々だったんだな…と改めて思わされます。
現実でも本書内でも、とにかく前店長の次の店長を担った、
主人公の尊敬する方は結婚理由に退職する。
ここは読んでて、正直辛い。

心を亡くすと書いて「忙しい」って、知ってはいる。
だけど実際に忙しいと忘れてしまう。
主人公に退職した前店長は、「本を商品と言わないように」と言っていたけれど、繁忙期の日々の頃には、作品を商品と呼ぶように変わってしまう。

時は流れて、前作で活躍した店長。
戻ってきた店長は、本人の気持ちどうこうでなく彼の後釜として、
主人公を次期店長として育てると言う。

新しく入ってきたアルバイト店員、次期店長候補となる主人公。
変わらなさ過ぎる現店長。

話題として挙げられる会話内容の話題、
SNSで拡散される主人公の怒り心頭動画や、主人公の親父の飲み屋でのレビューバトル。
今回は、主人公の恋愛というか、結婚観まで出てくる。
ここも、この物語ならではの主人公に起きること。
「○○がバカすぎぎて」の物語の流れは崩れない。

2022年に出版された本だからなのか、色んな意味で時代だなーと思った。

今作も本屋のトークショーイベントで終わる。
今まで怒り心頭の主人公に自身の記憶を辿るほど、
「やっぱり私がバカすぎて」なのが最高。

誰かを痛烈に批判して、自分の正義を振りかざすだけで
終わっていないから。
「は?」ってキレて非難する主人公に対しても、
読者は主人公に対して「あぁ、なんでなの?!」と言いたくなる。
同時に読者自身、私も「は?」って言うし、言われてるんだろうなって
思うから笑って終わりじゃないことが良い。

愉快痛快って、こういうことなのかな。
本当に面白い。

ちなみに、レビューに惑わされて本書を手に取ることを
何度かためらった時点で私はすでに「やっぱり私がバカすぎて」なんだろう。

おすすめされた本や、売れています!!と見ると、購買意欲を滅してしまう。
積読で前から所持していても、誰かにおすすめして「あー、それ流行ってるよね」と言われるのが嫌で、何も言わずに自己完結。
だから語り合いたくても、語り合えない(良いことない…)

本書に出てくるように、同じ本を好きだったり、本のおすすめをし合えたら最高だなって思った。
1つの本について語り合う楽しさを、私は知ってしまったから。
そうでなければ、本作品を読んでも想像出来ない世界の会話を
読むだけになってしまっていたんだろう。

本に関わる仕事いいなぁ…
めちゃくちゃ大変そうだけど。
本当に大変そう。

勤労感謝の日は、毎日あっても良いと思う。
祝日でなくとも、その人たちに敬意を払う日。
本屋大好き人間の1人として、作家の方々、書店や図書館(本に携わる方々)で働く方々へ。

いつも、ありがとうございます!!









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