エジプト・ルクソールでパスポートをスラれてから日本へ帰国するまでの顛末
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
・アスワンからルクソールへ、満員電車で3時間かけて移動。
エジプト アスワン駅
・ルクソール到着後、徒歩でホテルまで向かう。
・途中、ツレが物売りのふりをしたスリにパスポートをすられる。
・スカーフ的なものを売りつけるフリをして視界を遮りつつ、ショルダーバッグのチャックを開けるという古典的な手法。
・普通気づくと思うけど。。
・ホテルでチェックイン時にパスポートを求められ、なくなっているのに気づく。絶望。
・パスポートがないと泊められないと言われるが、iPhoneにパスポートを撮影した写真があり、何とか泊まれることに。
・ホテルマンのモスタファはこんなことは滅多に起きない事なので、エジプトを嫌いにならないで欲しいと言って親身になって相談に乗ってくれる。
・モスタファの手配でホテルの車でルクソール警察まで送ってもらう。
・担当してくれた警察も片言の英語しか喋れないので、英語を喋れる人を呼ぶ。名前はマラック。
・2時間ほど事情聴取。暇なのか物珍しいのか7〜8人の刑事達が集まってくる。
・集まってきた刑事達とたわいもない話をしつつ、親睦を深める。
・名前を日本語で書いてくれと言われるので、カタカナで書いてあげたりする。とても陽気でいい奴ら。でも仕事して欲しい。
・たまたま歩きながら撮影していたGoPROに写っていた犯人と刑事が持ってきた写真の人物が一致。前科ありだった模様。
GOPROに写っていた犯人
・最終的に2番目に偉そうなモハメド・ハムディというガタイのいい刑事が破ったノートに紛失証明書のようなものを書いてくれる。
・この証明書があれば日本でもどこでも行けるぞと言われ、一瞬喜んでしまったが、冷静に考えてそんな訳はない。
ルクソール警察で貰った証明書のようなもの
・通訳のマラックに名刺をもらうと警察ではなく、旅行代理店のマネージャだった模様。通訳代で200ポンド請求される。
・送ってくれたホテルの人はさすがに2時間も待ち切れず帰ってしまっていた。
・タクシーを探そうとしたら、さっき200ポンド貰ってホクホクのマラックが近くにいた現地人を1人捕まえてバイクでホテルまで送ってくれる。
・ノーヘル二人乗りでルクソールの街を爆走。
妙な爽快感
・とりあえずもうやれることはないので、就寝。
・二日目も気落ちしつつも、一通りルクソール観光。
王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿・メムノンの巨像
・観光から帰ってきたらルクソール警察がスリを捕まえて、パスポートが戻ってきてるかもと期待していたが、そんな奇跡は起きず。
・三日目の朝にチェックアウト後、国内線でカイロへ向かう予定だが、外国人がパスポートなしで乗れるのか不明。行きは何度もパスポートチェックがあった。
・乗れなかった場合、満席の電車で立ちながら11時間かけてカイロへ向かわないといけないので、考えるだけでツラい。
・ホテルマンのモスタファに警察で貰った紛失証明書らしきものを見せて、これとパスポートのコピーで国内線に乗れるか聞いてみたら、分からないから知り合いの旅行代理店に聞いてみるとの事。
・ダメだったら電車に乗らないといけないので、予約はできるか確認したら、普通は3日前じゃないと受けられないが、何とかしてみると言ってくれる。モスタファの優しさが身に染みる。
・合わせて延泊用にカイロの系列のホテルをとりあえず2泊確保してくれる。本当にモスタファ優しい。
・部屋で待っているとモスタファの知り合いの旅行代理店は紛失証明書があれば飛行機に乗れるはずだと言っているとの事。
・翌日チェックアウトし、ルクソール空港へ。 ・チェックイン時にやはりパスポートチェックがあり、コピーを出したところ本物を出せと言われる。
・代わりに紛失証明書をみせたらすんなり搭乗券を発券してくれる。モハメド・ハムディすげえ。
・荷物検査時もパスポートを要求されるが、再度伝家の宝刀紛失証明書を提示すると、ここも突破。モハメド・ハムディまじすげえ。
・カイロ到着後、日本大使館へ直行。
・受付にて諸々確認。
・証明写真が数枚必要。そんなの持ってない。
・戸籍謄本が必要。GWで役所が閉まってる。。
・帰国用の渡航書を発行するには帰りのフライトの情報も必要。
・その後エジプトの外務省的なところで入国した日時を再度証明しにいく必要あり。
・ただ翌日からラマダンで営業時間が極端に短くなるから注意が必要。
・以上の状況を整理すると、まずGW中なので戸籍謄本が休み明けまで取れない。
・ラマダン中なのでエジプト外務省で入国証明をするのに時間がかかる可能性大なので、いつのフライトを抑えればいいのか全く不明。
・余裕をもったスケジュールにすると1週間後くらいのフライトを確保した上で、渡航書を発行してもらい、エジプト外務省へ行く必要あり。
・カイロで残された観光スポットは少ないし、何より腹下しまくってる。早く日本に帰りたい。
・絶望しつつ、書類を貰って帰ろうとしたところ、窓口の人がちょっとお待ち下さいと言っていなくなる。
・しばらくして戻ってきたら、凄いプライベートな事なんですけどと前置きされ、旦那が旅行代理店に勤めていて、ルクソールで日本人のパスポートが見つかったという情報が入ってるとの事!
・ルクソールにはそもそもそんなに日本人はいなかったし、その中でパスポートをなくしてる奴など、我々以外に存在するわけなし!
・受付の人から領事の方に引き継ぎし、状況確認。
・ルクソールで見つかったパスポートはツーリストポリスから日本大使館の協力者へ渡され、その協力者からカイロへ向かう旅行代理店の人に渡されている模様。
・その旅行代理店の人は翌日朝9時にカイロに到着するとの事。
・勝手に民間人に受け渡されてるのもウケるけど、カイロに持ってきてくれるというので結果オーライ。ルクソールに取りに来いって言われてたら気が遠くなる。
・一応誰のパスポートか問い合わせ中との事なので、最悪のケースを考え、待っている間に証明写真を撮影しに行く。
・現地の写真館で35ポンドで撮影完了。
・写真館から大使館へ戻る途中、領事から連絡あり、間違いなく本人のパスポートとの事。マジ奇跡。
・一通り状況確認が終わったのでモスタファが確保してくれたホテルへ向かう。
・ここでもパスポートのコピーを出したら、本物を見せろと言われる。
・再度モハメド・ハムディの紛失証明書を見せたら、すんなりチェックイン。モハメド・ハムディとんでもなくすげえ。
・翌日昼12時頃、無事大使館にパスポートが届き、受け取りに向かう。
・再度確保した日本行きの片道チケットで無事帰国フライト搭乗。
何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった… 頭がどうにかなりそうだった… 催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。
とりあえず延泊+復路の航空券のコストは嵩んだけど、沢山の人に出会い、優しさに触れ、得難い経験ができました。これぞプライスレス。
このプライスレスな体験ができたエジプトの旅行記は↓からどうぞ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?