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階段の上のパイプオルガン

1段1段の段差が高い、角の取れた石の階段を登っていく。石のブロックの大きさはランダムで、平らではなくて、その坂道は急で不安定だ。

階段のみちは細くて、ぐにゃぐにゃまがっている。

慣れた足取りの友人の背中を急いで追うようにして、ようやく上までたどりつく。

「ここらへんは旧市街地なの。」

そういって教えてくれた時に通過した階段なったのか、

それとも彼女の学校へ行くまでの道だったのか、記憶が曖昧だが、

とにかく私はあの街で、そういう階段を登ったり降りたりした。

階段の上にある学校の横の教会か演奏ホールが彼女の使用しているパイプオルガンの練習場へ案内してくれた。私の友人はパイプオルガン奏者なのだ。

たぶんその建物の中で彼女がオルガンの前に座ってくれた気はするのだがはっきりとしない。色々な記憶は混じって、あたかもそのことがあったかのように思い込んでしまうことの1つのきもする。

記憶違いかもしれなイ可能性は2つある。

1つめに彼女がオルガンやピアノを弾く姿は以前にも何度も目にした事があるのだ。一緒に演奏していた時代もある。2つめに、パイプオルガン自体はヨーロッパで何度もみている。建築と音楽に興味があるので、パイプオルガンを眺めるのが自分はなんとなく好きなのだ。

もしかしたら友人は私にパイプオルガンをその日弾いてくれたかもしれない。

もしかするとその日は休みで建物には入れなかったかもしれない。

まあどちらでも自分にとってはそんなに変わらない事なのかもしれない。

そういうことって結構たくさんあるきがする。




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