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毎日を大切に食べたい。

このnoteでは不妊治療の話をします。僕たち夫婦はまだ子どもを授かっていません。これから授かることができるかもわかりません。あくまで現時点での、夫である僕の気づきや思いを述べたものです。ちなみに、Part2。


だいぶ前のことだが、妻と僕の不妊治療のことをnoteに書いた。


理由はいくつかあるけれど、感じたことや決意した思いをぶれない錨のように残しておきたかった、というのが本音だ。自分にとって重たい内容だったので、当分プライベートなことや、自分のことを表現するのは辞めようかなあと思った。


でも、どうしたものか、またこうしてnoteに投稿している。書くって不思議ですね。




現在の状況を簡単にお伝えすると、二歩下がって、大きな一歩を踏み出している。


まずは、二歩下がっている理由から話したい。


実は、僕の妻は元々持病が多く,体は強くない。そう断言できることのひとつに「バセドウ病」という甲状腺の病を患っていることがある。

「甲状腺ホルモンは、全身の臓器に作用して代謝を司るなど大切な働きを持つホルモンです。バセドウ病は、この甲状腺ホルモンを過剰に産生する病気(甲状腺機能亢進症)の代表的な病気です。」
一般社団法人 日本内分泌学会より引用

ざっくりお伝えすると「疲れやすく、息苦しくなる」ことが多い病だと解釈している。自分は罹ったことのない病なので、客観的に見てそう判断している。このバセドウ病が結構な頻度で、妻に悪さをする。


元気なはずが急にだるくなったり、疲れている時は普段にも増して息苦しくなったり。旅行先のホテルでは、疲れの影響もあってダウンしたこともあった。旅行の半分をホテルで過ごしたこともある。


妊活の際にも悪さをする。投薬している薬が、将来の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性がある。もちろん、調子がよければ投薬を控えながら妊活はできるが、調子が悪いときには投薬優先になるので妊活ができない。


妊娠できないわけではない。ただし、そこにあるリスクを考えたとき、主治医の先生も、妻も、僕も、「妊娠」へ向かってアクセルを全快にすることはできない。


妻の体も、将来の赤ちゃんの体も大切な自分にとって、それはとても辛いことだ。でも、それ以上に妻のほうが辛いだろうと日々思う。気持ちが揺らいだりすることもあるから、妻は夜になると泣くことも多い。

「なんて日だ!」

バイきんぐの小峠さんのようにツッコみたい、と思うこともある。コントだったらいいのに、と願うこともある。どんな言葉をかけていいか悩むこともある。人生の攻略本が欲しい。


「痛いの、痛いの、とんでけ~」理論が確立・実証されているのであれば、バセドウ病を全力で引き受けたいくらいだ。神様のバカヤロー!と近所の神社を通るたびに、心の中でつぶやいたりもしている。


でも、二歩下がっているだけではない。大きな一歩も踏み出している。


それは「毎日を一緒に過ごす」ことをこれまで以上に共有できていることだ。


僕らは毎晩、一緒に晩御飯を食べる。同じテーブルで向かい合って、君が作ったご飯を食べる。僕はその時間が一番好きだ。

「できる」と「できない」の天秤があると、人間だから「できない」の秤ばかりを見てしまう。


でも、一緒に悩んだり考えたりしていると、「できない」秤に置いていたものが、重く感じなくなったり、解釈次第で「できる」ものにだってできる。


僕たちが天秤に積み上げてきたものはたくさんあるのだ。そして、それは、どんな形や重さであっても、大きな一歩と同じことだと思っている。大きな一歩を踏み出している。


色んな毎日がある。楽しい日々も、辛い日々も、ある。美味しい日々も、美味しくない日々も、ある。でも、どんな毎日も、大事に食べていきたい。それが、未来へと繋がっていく気がする。大きな一歩であり続ける気がする。


いつも美味しいご飯を、ありがとう。
これからも一緒に、毎日を大切に食べていこうね。


こっそり見ているであろう。君へ。
君の料理は、世界で一番美味しいです。


夫より。



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