うたたね6号に寄稿しました
うたたね最新号、6号が昨日の夜届きました。
うたたねは今号を持って閉幕……ちょっぴりさみしいな。
思えば様々な合評会に誘ってくれた方々も、うたたねとポエケット経由で知り合った方ばかり。
本当にお世話になった、私としても特別な思い入れのある詩誌です。
今日は仕事も午前中で切り上げられたため、うたたねの最新号に寄稿した詩の制作について書いてみようと思います。
うたたねの表紙、本当に素敵だからみんな見て~!
今回寄せたのは「母の石」という短い詩です。
1月に家族で萩や石見を旅行したのですが、その時に雪舟庭園を見に行ったんですね。その思い出が詩になりました。
これが、万福寺の雪舟庭園。おばあさんが細かに解説してくれて、私はもう、ことばが出ないほどでした。
ここには「永遠」という美しさだけが存在する。
芳名帳も素敵だったので、即吟して書き込みました。内容はヒミツ。
私はからだがもともと弱いというのもあるのですが、ずっと「母」という存在にあこがれていました。
子どももとっても大好きだし、いつか子どもを産んでお母さんになりたい。
そんな夢が今もあります。
「生きているものには限りがあるでしょう? だから石を配置したんです」と万福寺のおばあさん。
確かに、命は有限です。だから木や竹などを配置せずに、石で宇宙を表現したかったんだなあと、絵師としてというより、表現者としての雪舟に感動を覚えました。
私の存在は、なんなのだろうか。有限だとすれば、どこに時間は流れているのだろうか。
雪舟庭園を見ている間、私はいい意味で、「無」でした。とても穏やかな時間。
無を知っているからこそできるものがある、と、「母の石」を書き上げて思いました。私は、すべて満たされていたから、書けない壁のようなものがあったのかもしれません。今回はその壁を突破したように思います。
100年後、私の作品は残っているのか。ずっと未来の人たちに、私のことばは届くのだろうか。手紙を書くように、詩を書いていきたいと思います。
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