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60代のキャリアアドバイザーの価値観に触れて気づいた自分の気持ち

完全無料でキャリア相談にのってもらえるサービスを利用した。

休日の午後、zoom越しに現れたのは60代くらいのおじさまだった。

人を見かけで判断することはよくないという気持ちは一応持ち合わせているのだが、普段だったらおじさまでも30代くらいまでのイメージがあるキャリアアドバイザーとして彼が出てきたことで、正直身構えてしまった。

人事歴40年という彼は確かに物腰が柔らかく、私のあまりまとまっていない話を聞いてくれた。そして、「少し話はそれるんですけど」という入りで話が始まった。

そこからは彼がこれまでにも人事として私のような新卒1年目の悩みにのったことがあること、持論ではあるがまずは3年くらい頑張ったほうが良いこと、新人のうちは与えられた仕事を一生懸命こなせばいいことを語ってくれた。

お手本のような回答だなと思った。きっと私は彼に話を聞かなくても、少し調べるとこの答えにたどり着きそうだと思った。彼はきっとこれまでの経験で、与えられたことを頑張ってきたことで成功できた人なんだろうなという妄想を膨らませた。

加えて、私は少し自信をなくしていた。新卒1年目で転職を考えるなんてやっぱりおかしいのだろうか。転職なんてうまくいきっこないのだろうか。そんな不安が襲ってきていた。

彼は続けて「やりたいことなんて今見つからなくて当然です。私も長い間いろいろやり続けて人事というやりたいことを見つけました。」とも語った。これもまたお手本のようだと思った。人生を振り返ったときにはじめて出てくる言葉だろうとも思った。

彼と面談した後に気付いたことがいくつかある。

一つ目は私はすぐに転職がしたいと思っているということ。「長く続けることが大事」だと言い切った彼にモヤモヤとした感情を抱えた私はおそらく、今のこの場所に長く居続ける意味を見いだせていない。ここで身につく力を自分の人生に必要だと思えていない。

二つ目は「今やりたいこと」と向き合いたいと強く思っていること。そりゃあ彼が言う通り、人生をかけてやりたいことなんて想像もつかないし、今すぐ思いつくとも思っていない。それでもそのいつかに向けて何もせず与えられたことだけをやるということに私はワクワクしない。長く続くかなんてわからないけど、自分のやりたいこと、やってみたいことにちゃんと向き合いたい。

三つ目は面談に正解を求めていないということ。もちろん話を聞く中で役に立つことは参考にさせていただくが、私が面談を利用したいと思ったのは答えが欲しいからではなく、自分の中に何となくある答えを導くヒントやその答えを正しいと思える後押しがほしいだけなのだと思う。

彼との面談は正直意味がなかったなと思っているのだが、自分の気づきや考えをまとめることで意味があったと思いたい。そして誰かの経験や世の中の正論に触れて自信を無くすのではなく、自分の気持ちとしっかり向き合いたい。

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