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「趣味は読書です」

趣味は読書です。
ほかにもすきなことは広く浅くありますが、ずっと続いていてずっと飽きていないのは読書です。
いまどき、お見合いでも就職活動でも「趣味は読書です」なんて言ったら「趣味のない人なんだな」なんて思われるでしょうか。
趣味は読書です。

いまは年間100冊ほどの本を読んでいます。
無理なく、ちょうどよい速さと量で読めるのがそれくらい。
でも、小さいころはちっとも読まない子でした。

小学生、図書室なんて用のない場所。
休み時間は毎日外で遊んでいるし、チャイムが鳴ってから教室にダッシュ!
ギリギリ間に合わないけれどまぁいいか、という緩やかな時代。
読んだ本といえば・・・
「ゾロリ」のシリーズ、「フライドチキン小学校」、それと読書感想文を書くために読んだ「がんばれ!盲導犬サーブ」「スケボーに乗った天使」くらいでしょうか。

今回はそんな私が読書が趣味となるきっかけになった本を紹介します。

14歳:星新一さん「きまぐれロボット」
ショートショートの巨匠、星さんの世界にどっぷり浸かりました。
「妖精配給会社」「妄想銀行」「未来いそっぷ」「おせっかいな神々」・・
あげればキリがありません。今でもたまに読み返します。
読書人生のはじまりです。

15歳:筒井康隆さん「幻想の未来」
高校1年生の読書感想文のために選んだ本。
なんと狂気!なんとロマンチック!
「時をかける少女」も今読み返すと狂気とロマンチックがプンプンします。
高校の3年間、読書感想文に毎年これを出していました。

17歳:河合隼雄さん「こどもはおもしろい」
大学はどんなところにいこう?とふわふわ考えていたときに読んだ本。
これを読んで今の仕事に就くことを決めました。
当時流行っていた「それいけココロジー」の影響も相まって、臨床心理学に触れたことで、人生で初めて「知的興奮」を経験した瞬間かもしれません。

21歳:いしいしんじさん「ぶらんこ乗り」
いしいしんじさんの文章は、「小説」というより「物語」。
いや、「物語」というより「おはなし」かしら。
大学生になって小難しい本ばかり読まされていた当時。
こんなにもあったかく、ぎゅっとなる本に出合ったのは初めてでした。
「プラネタリウムのふたご」「麦ふみクーツェ」「トリツカレ男」・・
いつかこんな「おはなし」を書きたいなぁ。

好きな本はたくさんあれど、道標になったのはこの4冊。
この出合いがなければ言ってなかったでしょう。

「趣味は読書です」
音瑚ひらり


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