それだけでも私が生きてる意味があるのかもしれない

先日、美容師の中学からの同級生に髪をカットしてもらっている時に
ダチョウ俱楽部の上島竜兵さんの話になった。

彼女は自殺した人の気持ちがなんとなくわからないでもないんだよね～と言う。

全然、鬱を患っているとかではないと言う本人は仕事も順調で、稼いできてくれる旦那さんもいて、かわいい子供たちもいて、自分の家族があって、病気もなくて《今が幸せ》だと言い切るスタイルも良くてキレイなアラフォーな彼女。
そんな今は幸せいっぱいで、いうなれば勝ち組に属するであろう彼女だけど、家庭環境もあって出会った頃の彼女は少しだけ荒れていた。
中学を卒業すると美容師になるべく働き始め、家を出て、自分で稼いだお金で専門学校へ行き、美容師資格を取って、それからずっと美容に携わっている。

子供の頃の生活が大変だったせいか、「幸せがある程度手に入ると今の幸せな状態のまま人生を終わらせたいと思うことがあるんだよね。」と私の髪を切りながら言った。

今の幸せな状況のままで終わりたい。

2年前の芸能人の自殺が続いた三浦春馬さんや竹内結子さんが亡くなった時もそういうふとした気持ちで亡くなったんじゃないかな～と。

これ以上落ちたくない、また昔の子供の頃のような悪い時期、ツライ時期に戻りたくないという不安、無くしたくないっていう気持ちからなのかな。。。。無くなるとかなんの根拠もないのにね。と笑う。

「私は自分の死が目の前に何度も迫ってきて、死にたくなくてちょっとでも長生きしたくて足掻いているっていうのにね！」と私が言うと
「そうなんだよね！贅沢だよね。猫藤が近くにいてくれるからブレーキかかってるわ～。」と笑った。

自分で死を選択した人の何が本当の理由だったかなんて、本人でもわからない。
「突発的なモノだったかもしれないけど、少なからず悲しむ家族や友達がいることはわかってるし、生きようとがんばってる人が近くにいるからね、死なんよ！」

癌になって手術してここ数年ずっと治療をしてきたそんな私を見て
死んじゃいかん！と思ってくれているらしい。

なんか役にたってるじゃん、私。


人間、満たされてもダメなんだな。

そんなもんなのかな・・・・？

贅沢だね。

40数年生きてきたけど、まだ何も満たされてない私は
【そう簡単に死ねるか！】と思って今日も足掻いて生きている。