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星空は音楽を奏でる

雨空覆う夏空に、歓喜と元気をいただいているコケ。晴れればナツというよりネツの猛暑。
よもやお出かけの際は日傘が欠かせない気候になりました。すごいよヒガサ。おススメ。

夏の到来を告げるシグナルは人それぞれ。食べ物であったりイベントであったり。モーレツな夕立を"ゲリラ豪雨"なんて呼ばれてもいました。季節ガラならではのワードですね。天の川煌めく夜空も夏らしくて好きですね。見えんけど。

ぼくにとっての夏の到来はゲームであり、ゲームで過ぎていきます。気候条件も関係ない、冷たいお部屋で星空眺めるSFRPG"スターオーシャン2"

そのリメイク版が昨年リリースされました。


リメイク版って魅力的である一方、"そうだけどそうじゃない"危うさもはらんでいる両刃の剣。原作そのままでは現行機で遊ぶ理由が見当たりませんし、かといって余計なことはしてくれるなよ、的なリメイク警察にもなりかねない。

そうはなりたくはないのだけどね。ついつい気になってしまうのが当時を生きた証なのかもしれません。

"スターオーシャン2"はその名の通りスターオーシャンというRPGの続編。スターオーシャン自体はスーパーファミコンでリリースしたと記憶しています。(移植版は遊んでいる)

「1」で宇宙英雄となったロニキスと2の作中では語られない「あの方」の子供「クロード」
不慮の事故でたどり着いた未開拓惑星の村に住む「レナ」のダブル主人公です。

前作遊ばずに「2」から手を出しましたのです。それでも当時は最後まで笑ったり驚いたりして楽しく遊びました。

2000年代には「セカンドエボリューション」としてもリメイクし、不評だったキャラクターイラストやボイスのマイナーチェンジ版ともいえる作品もリリース。

こちらはだいぶ後から遊びましたが、「強そうなクロードとド根性感漂うレナ」にいささかな違和感を感じてしまい、途中でリタイアしています。

イマイチ煮え切らないクロード」と
つっこむけど華奢な印象のレナ」、というイメージが先行していましたのでね。

オリジナル版の崇拝者ではありませんが、セカンドエボもいいところもありました。あまり覚えていないです。すいません。

今回のリメイクである
"スターオーシャンセカンドストーリーR"

キャラクターグラフィックも一新。サウンドも追加。当時の溢れ落ちそうな超美麗ドットグラフィックに立体感をもたらし、未開拓惑星感がグイグイと迫ってきます。

中世的街の様子ですとか、川の澱み、木漏れ日の淡さ、遠景の儚さ、広大なフィールドは眺めているだけでも"あっちに行きたい!"と思わせてくれる冒険感が好奇心を満たしてくれる。

さらに、グラフィックだけではなく随所でキャラクター達が会話をしている。主にひとりごとがメインですが、冒険の道先を促してくれるようになり、ぼくのように寄り道が本道みたいになってしまいがちな遊びかたを仲間たちが正してくれる、ちょっとした気配りもありがたく感じます。

仲間も今までは操作キャラだけがフィールドに表示されていたのですが、今作では仲間も一緒に連れ歩いてくれるんですね。戦闘時以外孤独感をじやすかったオリジナル版に比べて、仲間のいる探索が新鮮に受けとれました。

さらに。これはものすごく感謝しかねぇなと思える要素を上げておきます。

セカンドストーリーRでは、ボイスを"オリジナル版"と"セカンドエボ版"さらに"カスタム"も選べるのです。オリジナルはイベントシーンも含めて原作の声優が、脳内再生していたあの頃をアプデしてくれているよう。

セカンドエボ版では、少し若い声優を起用していることもあって、元気に喋ってくれますね。オリジナルとエボ版の「どちらか」ではなくて、「どちらも」選べる。さらにオールオリジナル中でも「エボ版の方が好き」にという方にはキャラクター毎に設定出来る「カスタム」も用意されている。これは上がりますよ〜!!

んでもう、サイコーじゃねぇかなポイント
それがサウンドです。

先ほど申し上げたようにグラフィックは見下ろし型の"神視点"と呼ばれるカメラを基点としていますが、セカンドRでは"奥に焦点をあてる遠近感を感じる"カメラワークに切り替わっています。

上からではなく、地平線に沿うようにキャラクターを追いかけます。

フィールドでは奥の山々が迫り、起伏に富んだ地形、森の広陵感を一望、水のキラメキ、遠景のボカシなどが体験出来る素晴らしい魅せ方。

で。

切り替えられるのはボイスだけじゃない。
ゲーム内BGMも"オリジナル版"と"アレンジ版"とで分けることが出来るんですね。

オリジナルは当時のまま。アレンジ版は現行機っぽいサウンドを基調としていて、"セカンドストーリーR"にもふさわしいサウンドを奏でてくれます。音楽の想い出って、ゲームを成り立たせてくれる大切なファクターです。おいそれとアレンジされても、耳がゆるさない。

どれだけの時間、惑星の開拓に費やしたか。
どれほどの期間、同じサウンドを聴き続けたか。

オリジナル版が"一夏"を象徴するゲームであるほど、たくさん友達と山や海に出かけ、ツーリング先でズッコケて血まみれになっても、「」といえば「スターオーシャン2だ」と言い切れるほど、星の海に溶け込んだのです。

それもこれもスターオーシャン2の壮大なサウンドに包まれ全身で音楽を浴びていたから。

アレンジ版も試しましたがやっぱりオリジナルで遊びたい気持ちが抑えきれず、オリジナルに切り替えました。デフォルトでは"アレンジ"でしたが、項目を発見し、そそくさと変更。

音楽を切り替えた先に待っていた新境地
未開拓な感覚が、コケの中で創発されました。

ごくごくカンタンに申しますと、
ゲームは最新なのに、音楽はあの頃
という特別なシチュエーションに辿り着いた。

これがどれだけの感動を促したのかは、言葉に出来ない。言葉にしなければ伝わらないnoteですが、例えて言うなら「あの時みた星空を、今はキミと見上げている」とでも言いますか。わかりづらいですか。そうですか。「星空は変わらないけれど、ぼくは変わったのだよ」と言いたい。いや、言わせておくれ。酔っているんだ。酔っているかもしれない。お酒は飲まないけれども。



原作に忠実でありながらも最新の技術を盛り込み、新旧織り交ぜた新しい試み。スクエニさんのリメイクはいつも不安が先行しがちですがあの頃の想像力を書き換える新しいリメイク作品。今後のリメイクの指標になり得るのではないでしょうか?

星に手を伸ばして
銀河の果てまで飛んで行こう。

夏はこれからだ。



コケでした〜。

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