![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147113332/rectangle_large_type_2_c68811c7ca04b9e3815f9d5abd7196b2.png?width=1200)
「なりたい自分」になれない人へ
突然だが、あなたはどんな人間になりたいだろうか?
「優しい人間になりたい」
「心の強い人間になりたい」
「他人から頼られる人間になりたい」
などなど、人によって様々な望みがあることだろう。
だが、なかなか「なりたい自分」になれずに苦しんでいる人も世の中には多い。
そういう人たちは、「こうなりたい」という理想はあるけれど、その通りにはならなくて苦悩しているのだ。
だが、その苦しみは本当に必要なものだろうか?
というのも、私たちが何らかの理想を抱く時、本心から「こうなり“たい”」と思っている場合だけでなく、「こうなる“べき”だ」と考えて、いたずらに自分を追い詰めてしまっていることもあるからだ。
今回の記事では、「なり“たい”自分」と「なる“べき”自分」について解説する。
「なりたい自分」と「なるべき自分」との間には、どんな違いがあるのか?
そしてまた、私たちが「こうなりたい」と思う時、そこにはどんな問題や落とし穴があるのかについて、一つずつ考えていってみようと思う。
「人としてこうありたい」という想いを抱えながらも、なんとなく生きるのが辛くなってしまっている人は、ぜひ読んでみてほしい。
◎価値観に「正解」は存在しない
まず最初に、「なりたい自分」と「なるべき自分」の違いについて説明しておこうと思う。
「なりたい自分」とは自分が本心から求めているもので、「なるべき自分」とは他人から求められて目指している理想像だ。
「なりたい自分」は「自分の価値観(自分が何を価値だと感じているか)」によって決まり、「なるべき自分」は「他人の価値観(他人が何を価値だと思っているか)」によって決まる。
言い方を換えれば、「なりたい自分」は内発的なものであり、「なるべき自分」は外側から押し付けられたものだとも言えるだろう。
ただ、この二つの区別は、表面上はできない場合が多い。
なぜなら、価値観には「絶対的な正解」というものがないからだ。
「何を価値だと感じるか」は人によって違う。
たとえば、「他者に貢献すること」などは、一見すると「絶対的な価値」があるように思えるが、それを自分が本心から望んでいないのなら、当人にとっては価値ではないのだ。
確かに、私たち人間は誰かの役に立てた時、深い喜びや充足感を感じる生き物だ。
だが、「もっと他者貢献しろ」と誰かから命令されて、いやいやボランティアに従事したとしても、それによって本人の心が満たされることはない。
「他人から押し付けられた価値観」は、たとえどれだけ正しそうに見えても、「自分の価値観」に反する限り、当人にとっては無価値なのだ。
◎「他人の価値観」に支配されてしまう理由
「今の自分」に満足せず理想を追い求めている人の多くは、「なりたい自分」ではなく、「なるべき自分」を追いかけている。
つまり、「自分の価値観」に基づいて生きておらず、「他人の価値観」に従って生きているのだ。
だから、どれだけ努力したとしても、真に満足することはない。
なぜなら、それらの努力は、「自分の心」を満たすためにおこなわれたものではなく、「他人の期待」に応えるためになされたものだからだ。
「学校でいい成績を取りなさい」
「社会に出て一人前に働きなさい」
「会社に勤めたら簡単には辞めずに頑張りなさい」
そんな風に、世の中の他人は私たちに多くのことを求める。
そして、それに応えられなければ、私たちは「生きる価値無し」という烙印を押されてしまうことになる。
ところが、私たちは誰しも「他人に認めてもらいたい」という欲求を多かれ少なかれ持っているので、他人から「無価値だ」と思われることをひどく恐れる。
それゆえ、知らず知らずのうちに、「自分の価値観」ではなく、「他人の価値観」に従って生きるようになっていってしまうのだ。
◎「なるべき自分」を目指している人は、「愛」や「承認」を求めている
これに対して、「なりたい自分」を目指して生きていくと、人はそれだけで満たされる。
「なりたい自分」に向かって生きている時、その人は「自分の本心からの欲求」に従っているので、自然と心が満たされていくのだ。
だが、「なるべき自分」を目指しても、人は直接的には満たされることがない。
というのも、「なるべき自分」を目指すとき、人は「心の満足」それ自体を求めているのではなくて、「愛されること」や「認められること」を求めているからだ。
もちろん、「愛されたい」「認められたい」という感情は自然なものだ。
そして同時に、「実際に誰かから愛されたり認められたりすれば、自分の心は満たされるはずだ」とも私たちは思うのだ。
そういう時、「なるべき自分」を目指すのは、「愛」や「承認」を得るための手段に過ぎないことになる。
愛され、認められたいからこそ、「他人の期待」に応えようともがくわけだ。
そして、そのような努力の結果、「愛」や「承認」を得ることができれば、やっと自分の心が満たされる。
自分の心を満たすために、「他人の期待に応える」→「愛や承認を得る」→「最終的に心が満たされる(かもしれない)」という回り道が必要になるわけだ。
◎「愛」や「承認」を求めていると、過程そのものを楽しめない
ここから先は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146783072/profile_de9f6665e42221bbbca71a601fadb0bc.png?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
自分らしく生きるヒント集
自分の心の声に耳を傾け、「本当にやりたいこと」を見つけるための方法や、自分らしく生きていくためのヒントを書いた記事をまとめています。
noteの更新を応援してくださる人はサポートをお願いします! 誰もが、ありのままの自分を生きられるように、勇気を届ける文章を書きます!