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『目の見えない私が「真っ白な世界」で見つけたこと~全盲の世界を超ポジティブに生きる~』の感想

『目の見えない私が「真っ白な世界」で見つけたこと~全盲の世界を
超ポジティブに生きる~』/浅井 純子
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1型糖尿病で、アレルギー体質でもあり、それが原因なのか『モーレン
潰瘍』という目の難病を患って、最終的に目が全く見えなくなった、著者の
浅井さんの自伝本。
 
 
 
そう聞くと、ものすごく重い、苦労だらけな内容に思えるところなのだけれども。(ーωー;
 
 

全く重くない。


 
 
 
むしろ明るさを感じるというか、浅井さんの人生を楽しんでる感がスゴい
ので、全然重苦しい感じがしないのだ。
 
 
 
この本を一気読みしてる間中、『内なる光』という言葉が、何度も頭の中を
よぎった。
 
 
 
彼女は目が全く見えなくて、白一色の世界を生きているそうなんだけれども、白い闇の中に在って、明るさを失わないのは、多分心の光を内に見出しているからなのではないのかな、と。(ーωー*
 
 
 
白い闇といえば、私が入院中、看護師のN本さんが『白の闇』という本を
ススメてくれましたが、この本は正に『リアル白の闇』といっていいような
内容ですね。(明るい方の『白の闇』というか…)
 
 
 
この本と合わせて、『白の闇』も読んでみると、より味わい深く全盲の世界を感じ取れるんではないんでしょうか。 オススメします。
 
 
 
それにしても、この本読んでて気がついたんですが、『白の闇』の、あの
大量全盲状態が象徴してるものって、『現代社会の、他者に対する無関心』
なんじゃないんでしょうか。(ーωー
 
 
 
この本の著者の浅井さんが、肉眼における光を失っても、なお明るさを失わないのは、要するに「他者に、隣人に、関心や思いやりを持ち続けてるからなんだな」と、気がつきました。(ーωー;
 
 
 
私達は、孤独死するぐらいに精神の闇に囚われているんでしょうか…?
 
 
 
「本質的に大切なことって何だっけ?」的に、いろいろと考えさせられた
良書でした。
 
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追記:浅井さんは、1型糖尿病であるはずなんですが、そのことに関する
 情報が数文しかありません。(ーωー;
 
 全盲であることに比べれば、そこらへんは大した問題ではないんでしょう
 か…? 「それどころじゃない」的な……?
 
 とにかくスゴい本でした。(内容が明るい)

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