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『糖尿病の治し方』5-8 インスリンループ

おかしい。 食事毎後に打つ、インスリン注射の単位が、
いつまでたっても高いまま下がらない。
(ごはんを『多め』にしたことでむしろ増えている?)
 
毎日60~70単位、合計で打ち続けていることに
違和感を感じた。(何でコレが当たり前みたいになってんの?)
 
さっそく食後にインスリンを打ちに来た看護師さんに
聞いてみる。
 
「あの…インスリンを打つ単位が、いつまでたっても下がらない
件について、ちょっと説明してもらいたいんですが…」
「ちょっとそういうのは、看護師の私の担当ではないので、
私には答えられないです…」と困り顔の看護師さん。
「では、誰が担当なんですか?」
「主治医の先生ですね」
「じゃ、主治医の先生に説明してもらえますか?」
「先生は今用事があるので…明日の朝方に会った時、直接聞いて
もらえますか?」といいつつ、インスリン注射の用意を始める
看護師さん。(看護師さんは忙しいのだ。 本当に忙しい)
 
私は迷った。 状況が読めない。 ただでさえ頭が回らないのに。
 
このまま放っておいたら、よく分からないままにインスリンを
高単位で打たれ続ける気がして仕方がない。
 
が、ここで私が強く出ることが正しいことなのだろうか???
 
ただ手間をかけさせるだけなのでは?
 
分からない。 分からないが、『このまま何も説明を受ける
ことなく、病院側に判断を丸投げにすることはマズい』という
ことだけは分かる。 そこは避けたい。 絶対に。
 
だから私は、『判断を間違えてもいいから、聞くべきことは
ちゃんと聞いておこう』と思った。
 
このまま、なあなあでインスリンを打たれても困るので、
私は看護師さんに、「私に(インスリンを打たれることに対する)
拒否権はありますか?」と聞いた。
「……」作業の手を止めて、しばし固まる看護師さん。
「ちょっと、待っててくださいね」と言い残し部屋を去っていく。
 
(ああ、やっちゃったかなぁ…)と思った。
思ったが、そうしないわけにもいかない。
 
説明を受けないままに流されることだけは避けなければいけない。
 
が、私のしたことがベストなことなのかどうなのかが
分からなかった。(ヤレヤレ…何かの地雷を踏んでなければいいん
だけれど…)
 
しばらくして、O合先生から、「両親を読んだので30分後、
4人でちょっと話し合いましょう」という知らせを受けた。
 
何だか話が大事になってしまった。(両親呼ぶの…?)
 
私はただ、説明をしてもらいたかっただけなんだけれど…?


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