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『糖尿病の治し方』7-2 肺炎

肺炎用に入れていた点滴の藥が、いまいち効果がないようだと
O合先生にいわれた。 私は肺炎にもなっていたのだ。
 
私の肺をCTで見てみると、確かに右の肺の上の方に白い影が
ある。 ウイルスか細菌か、何かにやられているのは確実なんだ
けれど、原因がまだよく分からないらしい。
 
「原因を特定するためにも、一度肺の手術検査をさせてもらえない
でしょうか」とO合先生にいわれた。
 
その検査内容は、麻酔をしてからまず意識をなくして、肺の一部を
手術で少しだけ切り取って採取し、それを調べることで原因を特定
するというもの。
 
1/500の確率で、切り取ったところから血がたくさん出て
大変なことになる場合があるけれど、その時はその時で対応して
くれるらしい。(出血した血を回収したりとか)
 
…が、「麻酔から意識を取り戻せなかったりとか、こういった
手術には万が一ということがありうるので、そういったリスクも
覚悟した上で合意できますか?」と、手術を担当する先生から
合意契約書を渡された。 手術には、患者の合意が必要なのだ。
 
私は、(1/500か…。確率の低いロシアンルーレットだな…)
と一瞬思ったが、いってられないので手術検査に合意した。
現状死にかけている私に、失うものなどないのだ。
 
担当してくれる医師の先生も、「この病院でこの手術検査をして、
過去に上手くいかなかった例はないので、まあ大丈夫でしょう」
といっていた。 私も何となく大丈夫な気がする。
(大丈夫。当たりを引くなら引くで、かまわない。やってみよう)
 
しばらくして、善は急げと手術室に移動。
 
何かの機械で、藥の入った蒸気をスーハースーハーした。
長時間してたらヨダレがたれそうになる。(あばばば……)
 
それを終えてから横になって、マスクをはめたら意識が…
 
 
 
 
 
 
 
  
 
     ーーー( 間 )ーーー
 

 
 
 
 
 
 
 
 
  
「ネコさーーん、あ、気づきました?」 終わったらしい。
 
手術は無事に成功とのこと。 全く覚えていない。
 
手術中、意識を取り戻さなかったことは、とても幸運なこと
だったんだそうで、看護師さんがとても喜んでくれた。
(そんなに…?) もし意識を取り戻していたら、メッッチャ
苦しむことになったらしい。 ……ヨカッタヨカッタ。;
 
検査の結果、私の肺に住みついたのはウイルスではなく、
何かの菌(!)だということが分かった。(真菌だったっけ…?)
 
この菌はものすごく感染しにくい菌なので、この菌で感染して
肺炎になる人はものすごく珍しいとO合先生からいわれた。
(日本国内でも過去、数例しかないんだそうで)
 
どうやら、高血糖で免疫系が働かなくなったせいで、部屋の
カビとかから空気感染したらしい。(掃除しろよ過去の私…)
 
幸いにも、その菌に有効な抗生物質が一つだけあるので
(フッコナゾールというらしい)、今後はその藥を点滴に使う
ことになった。
 
肺炎はキツいので、さっさとどうにかしてほしいんだけれど、
結構かなり右肺に菌が巣食っているらしく、長期戦になりそうだ
とのこと。
 
この藥に変えた頃あたりから、血タンが出たり、肺から藥の成分を
含んだ泡が、ほぼ毎日逆流してくるようになった。 苦しい。
すごく苦しい。 すごく苦しいんだけれどやめられない。
 
地味に、ただでさえ少ない体力を削ってくれるんだけれど、
やめられない。
 
横になると泡が逆流してくるので、ロクに眠られない日々が
ずーーーーーっと続いた。 苦しい。
 
入院中、ずーーーーーっと続いたのである。
 
すい臓が働いてないせいでフラフラなのに、肺炎の対応もさせられて
完全にキャパオーバーだと思うんだが、逃げ場がない。(本当にない)
 
肺炎は治さざるをえない。 肺炎の藥はやめられない。
毎日体力が削られる。 頭が働かなくなってヤバくなる。
 
本当に、大丈夫なのだろうか、これは…???(@ω@;;;
(ヤバくないのか、大丈夫なのか…? 全然安心できない)
 
ちなみにこの苦しみは退院後も続くのである。(ドユコト…???)

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