令和に疲れた時、僕は平成の名曲を聴く
皆さん、令和に疲れてませんか?僕はしょっちゅう疲れてしまいます。もう6年も経っているのに未だに令和が特別なことのように記事を書いているのがまさに令和に疲れている老害感漂っていますね。ということでもういっそ開き直って平成マンセー的な記事書いちゃおうかなってことで(令和生まれの6歳以下の方々には申し訳ないのですが……)。そして珍しく音楽の話です。全然音楽詳しいわけでもないのでただ最近聴き返してる曲について素人感覚で好きなフレーズとか書いていきます。ちなみに最初は「令和に疲れてるなら平成の曲を聴け!」(どんっ!)みたいな勢いを感じるタイトルで行こうかなと思ってたんですが、ふと目にした記事で「『○○しろ』みたいな自分の価値観を押し付けてくる奴はくたばれ!」と憤慨してらっしゃる方を見かけて日和ってタイトル変えました。令和、疲れるぜ……
『アポロ』ポルノグラフィティ
まさか知らないって人は……いるかも知れませんね、令和だし。平成J-POPの中では超有名なアーティスト、そしてそのデビュー曲であり曲自体も超有名。とか偉そうに語っているものの、別に僕も当時はよく流れているのを聴いてたくらい。貧乏な家庭で育ったので音楽を有料で買う経験が本当に少なくて、ラジオやテレビで流れるのを当てにして聴いていました。なので知ってるようで実は本当には知らない曲が多い。それを考えるとスマホでぱぱっと検索して無料でPVや歌詞までフル試聴出来たりする現代はすごいですね。ということでYouTubemusicでちゃんと聴き直してみたんですが
「いや、この曲めっちゃ良くないか……?」(25年越し)
特に聴き慣れてなかった2番の歌詞が今聴くとすごい。
この曲が発表されたのが99年……?嘘だろ(戦慄)
インターネット慣れしたつもりでインターネットに振り回されて不幸なおっさんになった僕ですが、時を越えて平成当時の年齢で言えば今の僕より圧倒的に若いアーティストからたった一曲でブチかまされてる。天才ってここまで先の世界を見てるんだな……
『ナンダカンダ』藤井隆
芸人の歌う曲ってこともあって、当時は「おもしろ企画ソング」の印象だったのですが、今聴くとこれもなかなか攻めた歌詞ですね。
サビの明るいイメージでずっと認識してたけど、実は歌い出しからめっちゃ刺してくる。一周回って「これ最近書いた歌詞じゃないの……?」と混乱するくらい令和(いま)っぽい。
ただ全体通して聴くと暗いだけで終わらない、奮起させようとするのが平成っぽいなーと感じて安心感を覚えます。月並みな表現だと「背中を押してくれる曲」ってやつでしょうか。でも何となく自分自身と戦ってる孤独な人の曲にも思えてくるし、意外とストーリー性があるというか、やっぱ名曲ですね「なんだかんだ」ね(ドヤアァァ)。
THE FIRST TAKEも良い。
『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』サンボマスター
オタク史に残るエポックメイキングな名作ドラマ『電車男』主題歌として有名な一曲。それもあってか、歌詞の中にも「オタク」という直接的なワードは出ないものの、当時のオタク差別を反映したかのような切なさが漂う部分も印象的です。
当時も主題歌として好きではあったけど、多分歌詞の「愛と平和」ってテーマを真剣に受け取ったりは出来てなかったんじゃないかと思います。所詮平成の中坊なんて「愛と平和(笑)」みたいに斜に構えてナンボの世界で生きてましたから。まさかこんな凄惨な光景を身近に感じられる時代が来るとは思ってませんでしたし。
当時とは自分も社会もオタク文化もテレビも何もかも変化した今になって聴き返すとこの切なさがより切実で胸に来る一曲で、最近特によく聴いてしまいます。
『STILL TIME』徳山 秀典
当時のヒットアニメ『幻想魔伝 最遊記』の主題歌として有名なアニソンなのでJ-POPなのかは微妙ですが、まあそんなカオスさも平成かなということで選びました。特に年齢を経た今の自分に刺さるのはこの歌詞
「う"っ!」(絶命)
平成の歌詞って突然予告なしに容赦なく刺して来ますね(笑)
『最遊記』という作品が幼い頃に魅せてくれた「孤高の格好良さ」を思い出す部分もあってエモいです。
徳山秀典さんといえば、この間『GTOリバイバル』に出演されていましたね。なんだか嬉しかったですが、同窓会コンテンツばかり喜ぶようになった自分が歳を取ったなと自覚します。
『熱帯夜』RIP SLYME
これはもうちょっと番外編なんですけど。曲自体もノリが良く何も考えずに聴けて平成キッズだったあの頃を思い出せて楽しいし、PVでセクシーな女性がやたら出てくるギラついた露骨な下品さも時代を感じて好きなんですが、それ以上にYouTubeにあったこれ。
PVを再現して学校内を練り歩く高校生の映像なんですが、これが良いんですよね……。
「再現してみた」系の動画なんて今でも無限にあるだろって言われてしまえばその通りなんですが、まだインターネットが商業化する前の、結果を出しても何も得しないのに好き勝手やりたいことやってる青春感みたいなものが妙に価値あるものに思えてしまう。もちろん承認欲求がうんたらかんたら言おうと思えば言えるだろうけど、終わってしまった「平成」という時代、概念がなんてことないひとつひとつをプレシャスメモリーズにするっつーわけよ……(酒を一口含む)
まとめ
数曲の紹介なのに意外と長い記事になってしまいました。
ざっと振り返って感じるのは平成J-POPの歌詞って、描かれる悩み自体は令和の今にかなり近い、むしろ根本的な部分はほぼ同じなんじゃないかと思います。ただ違うのは「たどり着く答え、表現」の部分。逆境に対してそれでも未来を模索して足掻いたり、切実な傷付きを受け止めてくれる誰かを自分の言葉で手繰り寄せようとする感じ。世の中のシステムが何もかも分析されて効率化していく令和では、決まりきった構文に当て嵌めたものや、あえてセンセーショナルな言い回しに特化したものが多くなり、あまり感じられなくなった平成特有の空気のように思えます。
なんて言うのは多感な時期を平成で過ごしたから勝手に美化してるだけで、実際に曲作ってた方々は緻密な計算の元、バリバリ売れ線狙って書いてたりするのが現実なのかも知れません。また「これだから老害は」って若者から叩かれてしまうので気をつけていきたいですね(口だけ)。
というわけで普段はあまり書かないタイプの記事ですが、いかがだったでしょうか?気になった曲があったら是非聴いてみてくださいね。
ちなみに普段こういう記事書かないのは引用のルールがややこしそうだからです。今回もそれがめんどかった(苦笑)。需要があればまたチャレンジしたいですけどね。
それではまた。
※今回引用するにあたって参考にした歌詞サイト
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