見出し画像

アキのエッセイNo.11ー私が考える障害者支援の心得

こんばんは、アキです。

今回のテーマは
障害者支援について
私が考える心得について
話していきたいと思います。

これは
身体・精神・老年期・発達障害
どの領域にも共通する心得だと思っております。

では、順に述べていきます。

①症状や特性を理解した上で出来ることを促し、出来ないことをフォローする。

その際、「正しい知識」に基づいて、どこまでが可能なのかを見極める。
本人へのアプローチにより改善が可能ならば「段階付け」をして機能向上や生活スキルの向上に努める。
ただし、限界値を見極め、本人への機能向上・生活スキル向上へのアプローチは出来る範囲にとどめ
本人ができないところは周囲のフォロー(見守り・促しや介助・環境調整など)や福祉サービス (自助具、車椅子などの道具の使用など)で補う

・「正しい知識」とは、専門家や専門書などから得た症状や特性に関する「根拠」に基づく知識である

・対象者の自立度の評価は重要!
→完全自立・自分で道具を使用することにより自立・促しや監視、環境設定により自立
本人に触れて介助が必要(さらにその介助量により段階付け)
※FIM(機能的自立度評価法、「している」ADL(動作能力)の評価)を参考


②周囲のフォローを得るには「説明」と「理解」、「同意」、そして「責任」が必要。

以前の記事(No.10のエッセイ)にも記載しましたが
「支援を提供するにしても、対象者(またはその家族)に説明し、必要性を理解してもらって、必要と思ってもらうこと。つまり同意がなければ成り立たない」ことを知りました。

それは周囲のフォローを得ることも同じで
周囲からフォローを得るには
まず、対象者の状態を「説明」し、どのようなことが対象者はできて、対象者にはどのような配慮と援助が必要か「理解」してもらう。そして、理解した上で必要なフォローをしていただくことを「同意」してもらうことが必要と考えられます。
※インフォームドコンセントと同意義ですね。

フォローをしていただくにあたり、正しく対象者を理解することは必須です。

十分な知識がないまま関わることで
・対象者へのフォローが不十分である場合、身体分野であれば転倒骨折などの事故発生や、精神分野であれば精神状態の悪化、発達領域であれば問題行動への不適切な対応や人間関係の不和(人格否定や差別の発生、対象者の自己肯定感の低下)などが生じます
・対象者へのフォローが過度でも、フォローする側に無駄に負荷がかかりすぎてストレスが生じます(活用できる医療・福祉サービスを知ることや、複数の人達でフォロ-を分担することで軽減は可能です)

つまり、理解が十分にないと、対象者にとっても周囲の人達にとっても不利益でしかなく、お互いに危険(リスク)を伴うと考えられます。

また、フォローをすることへの周囲からの「同意」がなければなりません。
いくら理解してもらっても、「フォローを拒否」されては成り立ちません。
ですから、「説明」、「理解」、「同意」の三柱が重要と思われます。

ここまでは教科書や実習でも習う基礎知識です。

ここからは私の考えです。

私はそこに、「責任」も含めたいと考えています。
フォローをするにあたり、フォローをすると宣言するだけして十分なフォローを行わないということが起こればどうなるでしょうか?

私の家庭を例に挙げますと
私の祖母は重度認知症で要介護3、トイレは介助、歩行は見守りが必要です。
その祖母に対し、私の家族はほぼ「放置」です。
私が勤務先から帰宅したとき、祖母はトイレの中で便まみれになってオムツをちぎっていました。
そのとき、父は家にいましたが無視です(気付かなかったと言っていましたが)。

このように、家で見ると宣言しておきながら必要なフォローをしない事態
皆様はどう思われますか?

フォローには「責任」が伴います
それを、ご家族など周囲の方に理解して頂かないと
私の家のように問題が生じます。


③周囲のフォローや環境調節の重要性(対象者に普通を求めない)。

私は「努力万能説」を信じません。

つまり、「努力すれば全て解決する」、「努力すれば普通になれる」という考え方です。

努力はある程度の成果はもたらしますが
必ず「限度」があります。

また、障害があるとされる方々に
「普通になることを求めるのは不適切である」と思われます。
というより
無理です。

ある程度の限界を見極め
現状を受け入れる覚悟は必要です。

その作業が困難であるなと感じたとき
本人に対しある程度の対処を求めることをしてもよいですが
限界があることは知って下さい。

出来る範囲のことをしてもらい
必要なフォローや環境調節をしていただく必要があります。

※可能であれば、対象者ご自身がフォローを求められると理想的ですが、それが難しい場合は周囲が気付いて、理解することが重要です。


④対象者の標準状態・安定状態を知る。

対象者の方にとっての「普通の状態」、「安定している状態」を知ることが必要と思われます。


⑤最後に

対象者を支える方々に対して
「全てを認めて許して欲しい」とは言えません。

どんな人でも
支えることに疲れたり
相手に苛立ったりすることはあります。

それは仕方がないことです。

私だって
祖母に対し苛立つことはよくあります。

そういうときは
自分の気持ちを客観的に見て
「ああ、私、今、怒っているな」と
受け止めるようにしています。

そうすることで
気持ちが次第に落ち着いてきます。

また
ある程度、対象者の方を理解することで
対象者本人に対する苛立ちなどを軽減することはできます。

以上、私の考える
障害者支援の心得でした!

お読み下さり
ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?