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アキのエッセイNo.55ー知能水準は標準以上で発達障害がある場合、療育は受けられないのか?

1.私も療育を受けるべきだったのでは?

こんにちは、アキです。

私は20歳の時にASDと診断されました(知的水準は標準以上です)が

3歳頃に「言語の遅れ」があると診断され、発達障害の傾向が

幼少の頃から疑われていました。

私の親(特に母親)は、「頑張れば普通になれる」とか

よく分からない根拠を持っていたため

小学校、中学校と、「普通学級」に私を入れました。

確かに、私は努力家でしたし

不登校もなく、やり過ごしていましたが

集団生活を送る上で

私の場合は「状況や話、ルールの理解が難しい」ところがあり

他者との交流に支障が出ていたため

やはり「孤立」や「いじめ(無視、疎外)」はありました。

ですから

私も「療育の対象」だったのではないか?と感じることがあり

「もし、療育を受けていたら

人生は変わっていたのだろうか?」と考えることがあります。

そこで

療育についてざっと調べてみました。


2.療育とは?対象は?

https://h-navi.jp参考

療育とは

→障害のある子供の発達を促し、自立して生活が出来るように援助すること

らしいです。

そして対象

→基本的に18歳以下の自動を対象としている。「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)の③障害のいずれかに該当する障害のある児童

だそうです。


3.発達障害の子供は療育を受けられるのか?

https://h-navi.jp参考

公費で受けられる発達支援などの公的な療育

主治医の判断で治療の一環として行われる医療機関での療育

私費で受ける療育があります。


発達障害のある子供の場合

公的な療育を受けるために療育手帳や精神障害者福祉手帳は必須な条件ではありません。

障害者手帳を取得していない、または取得のために基準を満たしていない場合でも、療育を受けることが出来る場合があります!


児童発達支援を利用して療育的な支援を受ける場合

→自治体から発行される受給者証の申請が必要です(自治体によっては、申請のために診断が必要な場合もあります)

受給者証の交付を受けると

国と自治体から施設利用料の「9割」の給付を受け、自己負担「1割」で児童発達支援を受けることが出来ます。


4.発達障害のある子の療育はどこで受けられるか?

https://h-navi.jp参考

公的に受けられる療育的支援においては

「通所支援」型「入所支援」型があり

そこからさらに

「福祉」型(福祉サービスとして行われる)と

「医療」型(医師による治療を合わせて行う)に分かれます。

※施設により、対象としている子供の年齢や条件、提供しているサービスが異なります。


5.発達障害の子供の療育はどんなことをするのか?

https://h-navi.jp参考

子供により必要な支援は異なりますが

社会的に自立が出来るように

身辺処理や苦手なこと

コミュニケーションなどの社会的スキルにアプローチをかけたりします。


療育には大きく分けて2つあります。

●個別療育

集団に入ることが苦手な場合、または、1対1での指導が適している場合に行います。

●集団療育

子供が5~6人で集まり、集団でゲームや制作遊びなどを行う療育です。

他者と関わりながらコミュニケーションスキルやソーシャルスキルを学びます。


6.公的な療育を受けるまでの流れ

https://h-navi.jp参考

①相談(子育て・発達支援室や療育センター、児童相談所など)

②発達検査

③療育施設選び

→行政が運営するもの、社会福祉法人が運営するもの、NPO法人、民間など

(役所の福祉窓口で療育施設の紹介を受けることも可能)

④受給者証申請・交付

→通所の場合は「通所受給者証」、入所の場合は「入所受給者証」を

児童相談所などから申請します

→地域によっては「診断書」が必要な場合もある。また、必要な書類は行政によって異なる場合がある

⑤施設利用開始

→受給者証の交付を受ける

 →障害児支援利用計画を作成

  →施設との契約、利用スタート

ここが大事で

療育手帳がなくても受けられる場合もあります!


7.療育手帳とは?


療育手帳とは

児童相談所または知的障害者更生相談所において、「知的障害がある」と判定された方に交付される手帳です。https://www.mhlw.go.jp参考

つまり

「知的障害」があると診断、判定された子供でなければ

交付されないということです。


しかし

上記でも述べたように

療育手帳や精神障害者福祉手帳がなくても

療育を受けられる場合があります。


8.発達障害者のライフステージ

※https://junior.litalico.jp参考

(あくまでも一例です)

●義務教育期間(小学校・中学校)

→小学校・中学校:普通級・通級・支援級

特別支援学校


進学(義務教育終了後)

高校・特別支援学校・フリースクール

 →大学・短期大学など

 →教育訓練機関など(専修学校・各種学校・職業能力開発校)


就労

一般就労(正規雇用、障害者雇用、非正規雇用)

企業(フリーランス)

社会福祉施設など


9.私が療育を受けていたらどうなっていたか?

上記の内容をまとめると

知的水準は平均以上であって、かつ発達障害がある子供は

療育手帳が交付されません。

しかし

療育(主に公的なもの)を受けられる場合はあるそうです。


ですから

私も、療育を受けようとすれば

受けられたはずです。


正直な気持ちを申しますと

自分の努力だけで挑んで

問題が全て解決したかと言えばそうでもありませんし

自分だけで悩んで苦しむ人生を歩むよりは

支援者などの他者からのサポートを受けて

人生の問題を対処していく方が

より、人生が切り拓けたのでは?

と、考えてしまいます。


しかし

「受けられる場合がある」ということですから

受けられない場合もあるということです。

おそらく自治体により異なるということなのではないかと考えられます。


また

療育を受けるにしても

「親が子供の障害を認めたがらない」とか、「療育に対する偏見や抵抗がある」場合は、受けることがそもそも叶いません。

私の母親は

私に発達障害があることはある程度認識していましたが

「療育を受けさせよう」という考えまで至りませんでした。

いったんは「支援級」を考えたそうですが

祖母が大反対したため

普通級に私を入れたそうです。

つまりは

母ならびに私の家族は

療育に対する抵抗があったということです。

その背景には

発達障害や療育に対する「偏見」や「不理解」があったと思われます。

幼少期に

母に連れられて小児医療センターに通院していた記憶がありますが

そこでおそらくは療育について説明があって

勧められていたのではないかと思われますが

十分な説明がされなかったのでしょうか?


仮に説明が十分されていたとしても

おそらくは

「私の将来を気にしていた」ために

療育を受けなかったのでは?と思われます。

8.にもあるように

療育を受けたからと言って

高校や大学に進学できないわけではありません

「療育を受けたら、進学に影響してしまうのでは?」

「普通の就職ができないのでは?」という心配をしたのではと思います。


確かに

その可能性はなくはないのかもしれません。


私は普通学級に入り、進学校の高校、私立大学を出ました。

普通の子のように進学出来たのは

「普通学級」に入っていたおかげかもしれません。


しかし

普通の子のように進学出来たことは

私にとって幸福だったのか?と聞かれると

「No」と答えます。


私は

普通学級に入りながらでも

療育を受けられたのであれば

受けたかったです。

たとえ、将来に影響したとしても

私は、普通の人の人生を無理して歩むよりは

「普通でないとしても、自分が自分らしく生きられる道を選びたかった」です。


療育が将来に影響することを心配するよりは

今、我が子に必要なものは何か?を冷静に考えて

その子についてよく理解し、受け入れて上げられること

それが大事なのではと思います。


普通に当てはめることが

必ずしも当人にとって幸福ではないことを

親御さん達に理解して欲しいです。


それが叶うように

親御さん達に

発達障害についての十分な理解を促し・療育への抵抗を減らすような

社会貢献が出来ればと思います。


長文になってしまいましたが

以上になります。

お読み下さり

ありがとうございました!




































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