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教育実習(後編) #5

こんにちは。ねぎとろです。
先日、非常勤の理科支援員を行っている小学校で、作業をしながら理科専科の先生と2人で話し込む場面がありました。中学校・高校の免許を取ろうとしていると、小学校の先生の考えていることを聞くのはとても新鮮で、小学校の先生ならではの見方があるんだなと勉強になりました。

さて、教育実習の話の後半を書いていきたいと思います。
前半をまだ読んでいない方は前半から読んでいただくといいかと思います。

3週目

3週目は怒涛の授業ラッシュ。数学に関しては2週目までに指導案を完成させており、あとは実践と反省を繰り返すという状態でした。また、木曜日には数学の、最終日となる金曜日には道徳の研究授業(練習梨の一発勝負です)も控えていました。

数学の授業では、初任の英語の先生と、3年生を担当している数学の先生が、1時間ずつ授業を見てくださいました。板書の見やすさをほめていただく一方で、色使いについてご指摘いただくことも。
教室には、白・赤・黄・青・緑の5色のチョークがあり、ちょっとした復習事項や、補足ポイントを青や緑で書いてしまうことがありました。確実に自分が学生としてノートを取っていたのの癖ですね。
だがしかし、黒板って、青や緑はおろか、人によっては赤ですら見づらいことがあるとのこと。基本的には白と黄色で板書をデザインしていき、学習課題の設定や、黒板で適用問題を解いたときの丸付けなどでのみ赤を使用するということでした。
(また日を改めて、色覚の話を調べて書きたいと思います)

そして迎えた木曜日。二者面談で45分授業のところ、私が授業を行う時間だけ、前の休み時間を5分削らせてもらい、50分で授業をさせていただくことに。前の時間が理科で移動教室だったこともあり、理科の先生にもご協力をいただきました。

結果から言うと、まあ失敗
それまでの実習授業でいい感じに生徒対教師の対話を多く持ち、クラスの反応を見ながら行っていた授業も、緊張と時間配分に気を使うあまり、一方的に話を続けてしまいます。(新しい学習指導要領で一番しちゃいけないとされているやつ…)
指導教諭の先生にも、「いつになっても研究授業は慣れないし、初めて(の研究授業)にしてはよかった」との言葉をいただきました。その他、2年目の社会の先生(年齢は私の1つ上にあたります)はA5くらいの紙いっぱいにアドバイスを書いてくださったり、教頭先生や校長先生にも実践的なアドバイスをいただいたりしました(実は校長先生も教頭先生も数学の先生で、数学的なアドバイスもいただけ、本当に貴重な場でした…)

反省は大切ですが、引きずっている暇はありません。翌金曜日。すれ違う先生方に「今日で最後なんだね」と寂しがられます。そんな中、最後の砦、道徳の研究授業です。
人生で初めての道徳の授業。資料と指導書、そして同じ教材で授業を行った指導案と約1週間にらめっこが続きました。「考え、議論する道徳」という観点から、発問やその回答の共有方法まで、指導教諭の先生と練り上げました。
いざ、本番。全校一斉に道徳の授業が行われる時間のため、いらっしゃったのは授業のない=クラスを持たない、学年主任や教務主任、副担任の先生方。昨日より緊張するかな…と思うのとは裏腹に、「一発勝負だから」と開き直っていたのでしょう、緊張とは無縁な授業を展開できました。一安心…(笑)
指導案上は、ラスト5分程度で私から話をする予定でしたが、生徒たちがあまりにもいいことを書くので、いろいろな意見をクラス単位で共有することに時間を割きました。ちなみにテーマは「友達」だったのですが、本当に友達思いの回答が多く、指名順にめちゃくちゃ気を使いました。

ある程度開き直っていたこともあってか、「道徳、おもしろいな」と思った1時間でした。生徒1人ひとりのの人柄にも助けられたところはありますが、授業の組み立てや発問など、数学とはまた違ったおもしろさを感じることができました。
ただ、普段の授業や他業務と並行して週1回道徳の授業を行うのは、かなり重い負担だなとも感じました。学年内でトピックごとに別な先生が担当するとか、その中で学年主任や副担任の先生にもお手伝いいただくとか、学年単位で効果的に実施できるといいのかな、とか。(まだ3週間しか現場を見ていない身なので、これに対して何かコメント等あればお願いします…!)

道徳が4時間目だったため、講評は給食を挟んで5時間目に。ちなみにこの学校は金曜日は5校時で終了のため、このコマが実習での最後のコマでした。この講評での校長先生との会話で忘れられない言葉が2つ。

「本当にいい指導教諭にめぐりあえたね」
「ぜひ教員になるんだったら福島県でなってほしい」

もう、身に余る最大級の賛辞です。はい。
たくさんの先生方、また生徒の皆さんにも支えられながら、やりきったと思える3週間でした。

お別れのとき

最終日の帰りの学活は、「ぜひ隣のクラスにも挨拶を」という先生方の計らいで、学年で集まり話をする機会をいただきました。
何を話したかもうほとんど覚えていませんが、思い出を織り交ぜながら、エールを送るような内容だったと思います。

しかし、学年で集まったのはもう1つ目的があったようで。

▲自分のクラスだけでなく、なんと隣のクラスからも…!

いつの間に書いていたんだ、こんな色紙…!

はい、号泣ポイントです。

だがしかし、ここは涙をこらえます。

その後クラスに戻り、改めて挨拶と写真撮影を行いました。笑顔で写れてよかった…!

と、完全に油断していた私はこのあと、職員室で先生方へのあいさつでまさかの号泣…。

実習生控室がガラス張りで体育館から丸見えの位置にあったので、控室に戻った後少し視線を逸らせるようにしていました(笑)

最後に…実習中一瞬しか触れられなかった重要なこと

前編でも予告しましたが、少し書いていきたいと思いますので、お付き合いください。

それは、特別支援教育について。

“授業見学は、指導教諭の先生の思いもあり、すべてのクラスを必ず1回以上見学すること、5教科すべての授業を1回以上見学すること、を軸にしながら、たくさんの授業を見学させていただきました。”

教育実習(前編) #4 より

と、前編で書かせていただきましたが、これはあくまで普通学級の話。特別支援学級の授業を見学させていただくことはありませんでした。実習当時はそれでなくとも自分の授業を作るうえでのヒントをいろいろな先生方から得たいが為に必死だったので、指導教諭の先生との打ち合わせの中で全く気にもしなかったのです。今思えば、1回くらい見ておきたかったな、と。(もちろんさまざまな制約があると思うので現実的に難しいのかもしれませんが。)

教採の勉強を本格的に行う上で触れることになった「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」(2021年1月26日、中教審答申)では、小中学校の通常の学級にも6.5%の割合で、特別な教育的支援を必要とする生徒が在籍しているという統計もあります。日本の学校は1クラス40人が標準となっていますが、40人のクラスに2~3人はいてもおかしくないという状況。上の答申にて、個別最適な学びというワードも出ていますが、そういう意味でも、最低限の特別支援教育の知識を持っておく必要があるだろう、というのがきっかけで、教育実習終了後すぐにいろいろ考え始めました。

詳しいことはまた別に書きたいと思いますが、国連にもいろいろ言われるなど、教育界では何かと話題になっている特別支援教育。残り半年の大学生活のなかで、自分なりに調べていきたいと思います。

まあ、試験の結果はまだ出ませんが…。
(徐々に出始めているようですが、福島県の発表まではあと1か月もあります。長い…)

Monday, 2022/09/26

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