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教育実習(前編) #4

異常な暑さでスタートを切った今年の夏。暑さも和らいで、秋らしくなってきました。8月の終わりに病院に行く機会があったのですが、その日はあまり天気がよくなかったこともあってか、まわりの患者さんの服装はすでに秋の装いに。天気といい、気温といい、そこはかとなく教育実習の時期を思い出させます。

こんにちは、ねぎとろです。
今回は、6月に行った教育実習について書き留めておきたいと思います。

母校の中学校で3週間の実習。1年生のクラスに入らせていただき、1年生2クラスの数学の時間をいただいて実習授業を行わせていただきました。

1週目

月曜の朝、全校朝会でのあいさつ。体育館のステージに上がるのは卒業式以来のことです。
1週目は主に授業見学と各種講話、給食指導や清掃指導に参加するほか、水曜日くらいからそれらの合間を縫って、生徒たちが毎日宿題として課されている自主学習のノートチェックも担当しました。

授業見学は、指導教諭の先生の思いもあり、すべてのクラスを必ず1回以上見学すること、5教科すべての授業を1回以上見学すること、を軸にしながら、たくさんの授業を見学させていただきました。そのなかで、気になったことや気が付いたことを授業後に質問させていただく機会もあり、すべての先生が親身になって話をしてくださいました。特に、生徒とのやりとりについてや、意欲を引き出すための工夫などについて。学習意欲の低下が叫べばれる中、それぞれの先生が試行錯誤していることなどを聞くことができました。

給食指導と清掃指導は、中学生ということもあり、基本は見守る立場でありつつ、適宜手伝うことも行いました。清掃は無言で行うこととなっていますので話をするのは整列の呼びかけなど限られていましたが、給食準備中のちょっとしたコミュニケーションがまた貴重だったりしますよね。このご時世で配膳前にアルコール消毒を行うこととなっていましたが、毎回めちゃくちゃな量を手に取る生徒も。手、荒れないといいけど…(笑)

2週目から実習授業が始まるということで、水曜日くらいから早速指導案を書くことに。1学年2クラスしかない学校だったこともあり、研究授業を含めて5コマずつ授業をさせていただくことになりました。つまり、指導案も5コマ分。研究授業の5コマ目以外は略案でしたが、ペース配分や取り扱う題材・問など、教材研究は尽きません。指導教諭の先生には、私のやりたいことをどんどんやってみてとアドバイスをいただきましたが、それを考えながら書く指導案は、略案と言えどかなりの時間を割かれることになりました。それに対し、指導教諭の先生も常に全力で向き合っていただき、添削や経験をもとにしたアドバイスをいただく一方で、私のやりたい授業を尊重してくれるような、そんな存在でした。

2週目

この週は中体連の大会があったため、通常授業は3日間。加えて、外競技が雨で延期となった都合上、クラス全員がそろったのは2日間のみでした。

月曜1校時、時間割のめぐり合わせもあり、ここが人生初授業となりました。ちなみに指導案は50分想定で作っていますが、この日は45分の短縮授業。結果から言うと、案の定5分足りずに授業を終えることになります。
正直最初の授業は思い出したくない、けど鮮明に覚えている、苦い思い出となりました。戒めとして書き留めておこうと思います。

出会って6日目の生徒たち。誰が数学が得意で誰が苦手かなんて分からない状態でのスタートでした。先週までに学習した範囲の復習から入ったのですが、ねぎとろ、質問の意図をうまく伝えることができず、指名した生徒が立ち尽くす羽目に。私も周りの生徒も必死に助け舟を出しようやく答えを引き出せました(その後指導教諭がその生徒と話をしたところ、「分かっていたのにすぐ答えられず悔しい」と話していたそうです)。
その後、(短縮による時間配分ミス以外は)順調に進んでいき、練習問題に取り組ませ、その後の答え合わせ。とある生徒を指名すると「分かりません」と返答。

ねぎとろ、困惑。

結局、授業の進度を優先したことと、「分かりません」の潔さ(?)に押されてしまい、別の生徒を指名して答えてもらいました。
この日は席順を使って指名をしており、生徒の学力は全く考慮せず、さらに机間指導でノートを見取ったうえでの意図的指名などできるわけもなく。挙句の果てに生徒を置き去りにするとかいう展開に、週頭のあさイチから重たい疲労感とやるせなさが立ち込めました。
大会目前ということもあり、反省会が始まったのは部活も終わった午後6時。この時間から実習生に付き合ってくれる指導教諭の先生には本当に頭が上がりません。詳しくは省略しますが、さまざまご指摘をいただきました。「私だったらこういう風にするかな」というアドバイスも3~4つほどいただき、のちに隣のクラスで同じ授業を行ったときには、そのアドバイスを全て取り入れました。その時点でまだ人生2回目の授業。指導教諭の真似をすることで精いっぱいの実習期間でした。

さて、中学校での実習では、教科の授業実習のほかに、道徳の授業実習を1コマ行うことになっています。現在は「特別の教科」として教科化されているため、教科書に沿って授業を行う必要があります。題材は「比較的授業しやすいテーマで」ということで選んでいただき、中体連大会の裏で、数学の授業準備と並行して進めていきました。

2週目は、自学ノートチェックも引き続き行うとともに、生活の記録を行うノートのチェックも担当させていただきました。私が中学生のときも書いていたなあと思いながら、1人1人のノートにコメントを書くひとときが、実習後半の楽しみの1つでした。なかには、「月曜の授業よかったですよ!」と書いてくれたり、中体連大会に出場した生徒が感じたこと、出ないものの同行し、先輩の姿を見て感じたことなど、この週は特にトピックが尽きず。それまであまり直接コミュニケーションを取れていなかった生徒とも会話ができる、貴重なツールでもありました。

さて、長くなりそうなので、3週目の話と、付随して考えたことなどはまた次回ということで。相変わらず筆をとるのが遅いですが、どうぞお付き合いください。

Monday, 2022/9/19

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