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ゲームは何人で作っているの?という質問に答えるために色々調べてみた話

こんばんわ。

インターンに来ている学生さんから、
「ゲームって結局どのくらいの人数で作るんですか?」

と聞かれました。

うん?ピンキリ。

カジュアルゲームとかなら10人未満で作ることもあるよ~
大作ゲームとかなら300人とかで作るよ~

と答えたものの。
300人が社内にそろって同じものを開発しているところを私は見たことがない。

せっかくなのでゲーム開発の人数についてちょっと調べてみました。

●方法① スタッフロールを数える

手っ取り早く調べる方法として思いついたのがこれ。

手元にあるもので、サクッとEDが出せるもの…。

▲「ヒューマン フォール フラット」

くにゃくにゃのキャラクターを操作して3Dパズルを解いていくゲームです。
マルチプレイもできるのでみんなであーだこーだ言いながら仕掛けを解いていくのがとても面白い!

これは最終ステージをクリアすればEDが出るので、
これで人数を数えてみる。

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▲EDの演出も個性的(詳細割愛)

Game Design 1
Aztec & OutfitsModeling 1
◆No Brakes Games
Production Group 2
Master 1
Chief 1
Lead 1
Additional Sound Design
Arrangement Mix & Master 1
Curve Digital Entertaiment
Game Development Group 3
Product Maneger 1
Maeketeing Executive 1
QA Manager 1
QA Leads 2
Managine Directer 1
Publishing Directer 1
Development Directer 1
Marketing Directer 1
Financial Controller 1
US Office 2
HR & Office Maneger 1
Chairman 1
CEO 1
Special Thanks 1
◆Warp Digital Entertaiment
Development Directer 1
Technical Directer 1
Senior Producer 1
Software Engineer1
Additional Engineering 2
QA 1
◆Teyon Japan
QA 1
Publishing 1
Marketing 2
CEO 1
合計39名

CEOとか社長ですし、Teyon Japanさんは海外のゲームを日本に持ってきて展開する会社なので、ゲームの中身の開発には携わっていないかと…ですが、載ってない人も多少居るとして40名くらい?


なお、この調べる方法は前任者がすでにおり、
10年前にFF13のスタッフロール(!?)を数えられた猛者がいらっしゃいます。。。

合計すると599名

5年~6年の開発期間と以前CGワールドで読んだ気がするので、
入れ替わり立ち代わり、外部会社も使いながらなので、もう少し増えるのかもしれないが、それでも凄まじい人数。

この方法は…大変です。

次いこう次。

●方法② CEDEC開発者アンケート

困ったときのゲーム開発者の祭典、CEDECで実施されている開発者アンケート。

少し前のCEDEC2015のアンケートに「現在何名のプロジェクトに携わっているか」言う項目がある。

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▲アンケート結果

これによると、最大値は300人、最小値は0人、平均値は37.6人。

ヒューマン フォール フラットは2016年にSteamで発売されたゲームなので、
このアンケートが実施された時期に開発していたと思われる。

日本のアンケートですが、
海外(リトアニア)のゲーム開発でも大差が無いとわかりました。

●方法③ 開発費から逆算

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▲開発費12億円で話題のゲーム「マジカミ」

広告費に2億円程度使ったとして、開発費は10億円。

開発期間が3年半くらいで2019年6月リリースなので、
12か月×3年+6か月=42か月

1か月の社員/外注人員の人件費と管理費を1人80万円として、
10億円÷42÷80万=29.76人

期間中平均で30人くらい。

適当に計算したのになんかそれっぽい…っ!

※ちゃんとした開発人数はインタビューで答えておられました。
 最初4名で開発開始して、現在は75名とのこと。

●注意点

ゲーム開発はいきなり100人!とかで始めることはありません。

まずは中心メンバーとなる、プロデューサーやディレクター、メインデザイナーとプログラマーで小規模のチームを組成して、徐々に人数を増やしていき、色々な作らないといけないものが確定した段階で、最大人数となるのが一般的です。

これはスマホ向けゲームでも家庭用ゲームでもほぼ同じ。たぶん。

今回計算して出てきている30名~40名というのは、
あくまでプロジェクト全体の平均値として見ていただくとよいかと思います。

MINとMAXはどんなゲーム開発環境でもかなり差が出ます!

●まとめ

ちなみにねじおが実体験で携わった中で一番大きかった開発プロジェクトは、300人くらいの規模でした。

ただ、社外のスタッフも含めての人数なので、全部の人間が同じ場所に居たわけではありません。
かつ、海外のCG会社とかにアセットやCG素材を依頼をしていたので、
もはや人数の実数はだれも把握できていないのでは…と思います。

家庭用ゲームの超大作(前述のFF13など)では、開発中盤にはチームが100名、200名と徐々に超えてきて、外部スタッフさんや外注さんが入ってきてどんどん肥大化するような体制になります。

スマホゲームやブラウザゲームでは、
10名→30名→50名と開発が佳境になるにつれてチームが大きくなり、
完成してリリース後、落ち着いたら、50名→30名→10名とチームが小さくなっていったりします。

ゲーム開発での人員数は常に変動していたりするので、
何人で作ってますか?と言われると実は答えにくかったりします。

あくまでここで上げたのは一例ですし、
別の記事でも書きましたが、近年はPS5/XBoxの投入とスマホ端末のスペック向上で、作らないといけないものが増えている関係で人数も開発期間も多く・長くなっている傾向があります。

それだけ業界に人が必要だということですので、
ゲーム業界に興味を持っていただける方が一人でも増えてくれたらうれしい限りです♪

みなさんの挑戦をお待ちしております!!

という唐突なスカウトで記事を絞めておきます。お粗末様でした。

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過去記事はそれぞれマガジンでまとめています、宜しければご覧ください♪

人事的な記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mb13243fd1754
中途採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m065b4610a93e
新卒採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m2326398a03cd
note/Twitterの記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mdbb149c98460
その他雑記⇒https://note.com/negikojyo/m/m438046a9fda7

ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。