マガジンのカバー画像

短編

3
運営しているクリエイター

記事一覧

閉ざされたようにみえた世界は自分で閉じた世界

閉ざされたようにみえた世界は自分で閉じた世界

きっと明日には良くなると思った。

そんなに早くなくても、数日のうちに

きっとよくなるんだと思ってた。

それが甘かった。

あたしに選択肢などない。

すべてはあそこを中心にまわっている。

狭い世界の中心。

とりこまれたのはあたしだ。

踏み込まないようにと少し離れていたのに、

いつの間にか巻き込まれていた。

自分をころせばうまくいくのだろう。

耐えれば、

本音を言わず笑っていれば

もっとみる
本音なんて、

本音なんて、

誰にだって、

言えるわけじゃない

笑って元気なふりをして

ホントはさ、

弱音を吐いて、泣いて、抱きついて、

そんな事をしたくて。

だけど、困らせたくはなくて、

呆れられたくなくて、

飽きられたくなくて、

そうしたらいつの間にか本音なんて

こぼせなくなってたんだ。

あなたの中では

余裕がある時しかおもってもらえない私

きっとそんな気がして、

思うようには甘えられなくて。

もっとみる

いつまでたっても冷静にはなれなくて。



もうすぐ1年経つ。

あなたに惹かれて、急速にもってかれて、

世界が1色になってしまった。

いつも胸がドキドキとせつなくて、

あなたを想ってばかりで、

こんなのは初めてだった。

なんにも手につかない。

妄想と、マイナス思考と、勝手な思い込みに囚われて、

苦しくて逃げ出したくて、

でも手放したくなかった。諦めたくなかった。

ずっと自分を殺して、

生きるのに必死だったから、

もっとみる