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非常勤の徒然

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大学で非常勤講師のお仕事をしながら過ごす日常についての徒然日記(ざっくり).日々悩み愚痴をはきながら,それでも教える仕事が好きなので,何とか続けられています…
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記事一覧

大学生が提出したレポートの体裁についてちょっと驚いたこと

 わたしの課した期末レポートにおいて,外見的な体裁(用紙の大きさ,フォント,表紙の有無など)は「一般的な書き方でOK」とし,基本的に評価対象外にしています.表紙は付けても付けなくても良いし,立派な表紙を付けようが評価を上げることはなく,表紙を付けなくても評価が下げることはないです.中にはわたしの名前をわざわざ書いてくれるレポートもあって,名前の最後に「教授」とつけようが,敬称なしにしようが,評価に1mmも影響はありません!(笑)  でも今年度はちょっと驚くことが起きまして.

非常勤の徒然:成績評価の不服申し立て申請への雑感(2021年度後期)

 2021年度の講義が終わり,再調査依頼も一通り出し終わったので,今年も沢山受けとった依頼書について,また書き記しておこうと思います(虚無な気持ちが心の片隅にある今のうちに…)  手元に届く申請書の内容は,たいがい過去にエントリーした内容と重複するのですが(下記参照),振り返ってみると後期になって少し改善されたかな?学生同士で何か共有されたのかな?と思うような点・変化もありました.  後期でとくに心の負担が軽減されたことは,参考文献の一覧もなく丸々コピペする類の悪質な剽窃

非常勤の徒然:自分は学生に厳しいのだろうか・これでいいのだろうかという自問自答

 期末試験として課すものへの評価は,テスト問題にしてもレポート課題にしても,その都度わりと細かく採点基準を作成しながら作業を進めています.例えば重要なキーワードが含まれているかどうか,それを適切な文脈で使えているか,あるいは用語を指定している場合はそれを含めて書けているか等々の評価点を入力できるフォーム(チェックシート的なもの)をExcelで作成してます.また,1コマ(時限)で答案を書かせるテスト問題よりもレポートの方が文章量が多く,あまり細かすぎると作業に時間がかかってしま

非常勤の徒然:誠実な常勤の先生も苦労されている

 昨日Twitterをぼーっと眺めてたら,こんな呟きが流れ来ました…  …お,お疲れ様です…できるものならその折れてしまった心に何か注入したい(わたしもあちこちよく折れるタチ).  Togetterにもまとめられてました.大学教育に直接は関与していない人々からは「普通に留年にして落とせばいいよね」「そのまま社会に出てこられても(ましてや部下や同僚になられた日には)迷惑だから」という意見が標準っぽく,家人(一般企業勤務)が見せる率直な反応と同じである意味安心してます.  

非常勤の徒然:必要な人にその必要性が響いたのかどうか(更新講習のお話し)

 Twitterを眺めていたら,教員免許状更新講習についての内容を見かけたので,今日はそれについてつらつら綴ります.  わたしも免許状更新講習の担当を仰せつかったことがあります.学期中の業務も(先生によっては課外活動のいろいろで夏休み中も)忙しいのに,有給まで使って何ともご苦労なことだ…と気の毒に思うこともありました…  でも,いくら公的な更新講習を義務化しようとも,先生方向けの自主的な勉強会が開催されようとも,必要ない人にはそもそも必要ないし,必要として欲しい・勉強して

非常勤の徒然:オンライン講義で学生がZoomにたどり着けない問題の解消

 成績評価への不服申し立てへの文句ばかり垂れ流してるのも何なので,オンライン講義を1年半以上続けてきて,心に留めているを不定期に書いてみようかなと思います.今日は「オンライン講義で学生がZoomにたどり着けない問題の解消」です.  オンライン講義を着手して間もない頃,「Zoomのミーティング室に入れない!」という学生さんからのSOSが毎回数名程度は現れていました(下記記事参照).  電子メールを講義中にいただいていもリアルタイムでは対応できず,録画動画を見てもらうという形

非常勤(オンライン講義歴1年半)の徒然:"不真面目な学生"とは?

 3日連続の更新!となるでしょうか…仕事溜まってんですけど…心もちょっとささくれ立っているんですけど(≒忙しい現実からの逃避行動) 引き続き成績評価の不服申し立てに関する雑感です.  不服申し立て申請のコメント欄で,ごくたま~にこのようなお願い?をされることがあります. 「真面目に受講したことを,きちんと成績評価に反映して欲しい」  申請してきた学生は「自分は真面目に受講したし?真面目にレポートも書いたのに??不可の評価は納得できないんですけど!?(プンスコ)」という

非常勤(オンライン講義歴1年半)の徒然:成績評価の不服申し立て申請への雑感

 昨日に引き続きの更新(…忙しいんだけど,そういうときに部屋の片付けをしたくなる性分でね).今日も成績評価の不服申し立て申請についてつらつらと.  実はコピペ学生の分際で不服申し立てを振り込んでくる大馬鹿者はそれほど多くなく,そちらは昨日の投稿に書いたとおり,届いた時点で事務的に大学に返して終了.  それよりも圧倒的に多い,不服申し立ての典型的な内容はこんな感じなんですな… 1.講義は全部出席しました 2.コメントペーパーは全部出しました 3.レポートも真面目に書いて納

非常勤(オンライン講義歴1年半)の徒然:コピペレポートとの対峙

 noteを更新する心と時間の余裕がないまま,気づけば1年以上が経過していました(つらい).  なんだかんだでオンライン講義に取り組み始めて1年半くらいになりました.講義の進め方はいろいろ模索し,セルフ講義,セルフ撮影,セルフ録画,セルフ配信…と全て自力ですが,大学のサーバと手持ちの装置とフリーのサービスでどうにかやりくりしてきたつもり…です.  非常勤生活での成績評価は過去ずーっと「コメントペーパー+期末テスト」でこなしてきたんですが,オンライン講義だとなかなか同時実施

2020年度の後半開始:非常勤のお仕事もゆるゆる再開

 10月に入り,上旬の週が終了しました.非常勤のお仕事もまずまずの滑り出しかなという感じです.学生さんが復習できるように,PowerPointの資料の最終版を学校提供のサーバにアップロード完了.講義動画にもアクセスできるようにするまでを講義日のTo Doにしているので,そこまで出来たら自分的には上出来ということにしてます(自己肯定の感覚が薄い→積極的に褒めていきたいスタンスに転向中).  そのほかに対応が必要なことは,講義中にWi-Fiが繋がらなかったり,Zoomに入れなか

noteの始まりは突然の思いつきから:非常勤講師がCOVID-19の中で迷走した記録を綴る(予告)

 COVID-19の影響下,手探りの中で走った2020年度の前半が終わりました.要請を受けて遠隔授業なるものを用意し,顔の見えない100人以上の学生にオンライン講義を提供し終わったところで一息.そのあとは毎回のコメントペーパーの提出状況などから出欠を把握し,提出されたレポートを採点するわけですが,これがきちんとやろうとすればするほど想定していた以上に気が遠くなる作業量で,文字通り泣きながら採点することになりました.なかなか進まない作業に,家族にも学校にも心配と迷惑を掛けました