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詩 ︙ 暗礁


短夜の生ぬるい風が

思い出のドアを叩く

沈めた記憶に追い詰められて

ひとり天井に掴まれる

動く力も

立ち上がる気力も

何もかも枯渇している

それでも時計は

さらに私を追い詰めて

私はどうしようもなく飛び降りる

でも底には着かない

落ちて 落ちて 落ちて

終わりなく

どこまでも落ち続ける


私の血となり肉となります