🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2021/1/18～24］

2021年1月25日 07:47

個人的に今週で一番気になるニュースはこちら！

朝に買うカフェラテ感覚で、こってり片手に出勤したい（笑）

📰プレスリリース

🗾外食業の支援企画「Oisixおうちレストラン」商品強化　ご自宅に飲食店を”丸ごとお届け”　レストラン体験型EC

食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地株式会社が運営する食品宅配Oisixは、2020年4月からスタートした外食業の支援企画「おうちレストラン」にて、１月末より、飲食店の食材だけでなく、鍋や専用の焼き台などの調理器具などもセットにした”飲食店丸ごとお届け”企画を順次開始する。

「もつ鍋専用鍋や専用お玉、オリジナル卓上焼台や店舗専用鉄板&木製皿セット」等、食材だけでなく調理器具まで届けることでお店感を演出する試みです。

どんなに良い食材でも使い捨てのプラスチックや家にあるお皿に載せた時点で、どうしても気分が上がらないので、（価格にもよりますが）需要はありそう。（店舗のメニュー表も同梱されているあたりの演出もいいですね。）

🗾国内のニュース

🗾Uber Eats、卸の“プロ向け食材”を都内へ配達　缶詰や調味料など100種類

Uber Japanはフードデリバリー「Uber Eats」で、卸売店の食材を届けるサービスを始めた。都内のユーザーを対象に、食品卸の永和物産が運営する卸売店「プロの食材エブコ」の商品を注文できるようにした。

調理済みフード以外のラインナップが増えてきていますが、さて、これはどのあたりに需要があるのか。

出店側としては、もはや楽天等のECモールに出す感覚で、UberEatsに出しているのかもしれませんね。（トリュフが￥14,500！）

また、こちらは酒蔵から直接お酒を届ける、ということで、段々と（商品は問わない）即時配送サービスというイメージが強くなってきていますね。

🗾三井不動産ら、フードデリバリーの実証実験　オフィスビル向けに注文とりまとめ・一括配送

三井不動産株式会社、NECソリューションイノベータ株式会社、株式会社エニキャリは、協同で「COREDOシェアステデリバリー」の実証実験を1月19日から3月末まで実施する。

「配達料は100円で、注文が設定数に到達したランチボックスは、配達料が半額の50円になる。」とあるように、届け元や届け先、さらに商品点数もある程度まとまっていると、ここまで手数料が下げられるんですね。（あとは、どこまでコンスタントに需要があるか。）

🗾すかいらーくHD、宅配専門店開業へ　巣ごもり消費に照準

ファミリーレストラン最大手のすかいらーくホールディングスは2月に宅配と持ち帰りの専門店を開業する。新型コロナウイルス下で増加する料理宅配の需要を取り込む。競合他社も宅配専門店を開設する中、ファミレス最大手の参入で競争が一段と激しくなりそうだ。

昨年にデニーズが出店していますが、この流れは増えていきそうです。

すでに通常店舗でもデリバリーやテイクアウトは行っていますが、さらに専用店を増やしてメッシュを濃くし、需要を掘り起こしていくイメージですね。

🗾ワタミが野菜宅配　巣ごもり需要開拓

居酒屋大手のワタミは、弁当宅配サービス「ワタミの宅食」で野菜の宅配を始めると発表。業務用野菜卸大手のデリカフーズホールディングスと業務提携し、まず東日本エリアで始め、2月からは西日本にも宅配エリアを広げる。

すでに宅食で配送網をもっているので、あとはそこにどんな商品を追加していくのかですが、宅食の顧客をスイッチさせるのではなく、選択肢を増やして新しい顧客を取り込んでいくイメージだと思います。

🗾新幹線の“空いた座席”で宅配便

ＪＲ北海道は、乗車率が低迷している北海道新幹線の空いている座席に宅配便の荷物を載せて運ぶ「貨客混載」の事業化に向け、実際の営業車両を使った検証を始めた。

記事内の動画はまだ実証実験の様子ですが、荷物が改札を通って一般座席に並ぶ姿はちょっと面白いです。

「（北海道と本州の移動においては）新幹線の方が輸送時間が6時間短縮、悪天候にも強い。」ということで、環境への配慮云々だけでなくそもそもの効率化に繋がる点は素晴らしいですね。

🗾グローリーと資本業務提携、KIOSK端末やピックアップロッカーを共同開発

Showcase Gigは、さまざまな決済⼿段に対応する券売機、KIOSK端末、つり銭機などを全世界の流通・外⾷市場に展開するグローリーと資本業務提携を⾏うと発表。グローリーは、ショーケース・ギグから10億円の第三者割当増資の引受、およびショーケース・ギグ既存株主から株式譲受を実施。

主にソフトウェアの部分で強みを発揮してきましたが、ハードウェアに強いグローリー社と提携することで、飲食店をターゲットとした本質的なプロダクト開発ができるようになった、ということですね。

また、「モバイルオーダーと連動した商品受け取りロッカーの開発を進め、小売業態にも積極的に提案していく。」とのこと。

こちらはショーケースギグ社のプレスリリースですが、このタイミングでO:derブランドの刷新を行うようです。

🗾スーパー「ライフ」、AIによる需要予測を導入　生鮮食品などに対応

ライフコーポレーションは日配品や生鮮食品の発注数をAIで予測するシステムをスーパーマーケット「ライフ」に導入すると発表した。従業員が手作業で発注数を算出していた時に比べ、所要時間を5割以上も減らせるという。2月までに全278店舗での稼働を予定している。

「冷蔵を必要としない一般食品のみ対応していた従来システムよりも予測精度が高まったことで、販売期間が短く需要予測が難しかった牛乳や野菜などにも対応する。」ということで、従業員はもはや発注のOKをするのみ。

🗾【マクドナルド】駐車したクルマに乗ったまま商品を受け取るモバイルオーダーの「パーク＆ゴー」してみた

モバイルオーダーでテイクアウトしようと立ち寄ったマクドナルドで、初の「パーク＆ゴー」体験をしたのでレポートする。「パーク＆ゴー」は、駐車したクルマに乗ったまま商品を受け取れるモバイルオーダーのサービス。

やってみた系の記事で、マックのパーク＆ゴーは試したことが無かったので、参考になりました。

🌎海外のニュース

🌎ウーバー傘下のPostmates、配達員の「福利厚生」名目で料金を値上げ

フードデリバリー企業のポストメイツは、カリフォルニア州での利用料を値上げし、顧客らにドライバーの福利厚生費用を負担させようとしている。カリフォルニア州は、ドライバーを独立契約社員として雇用し続けることを認める法案の「プロップ22」を可決させたが、ポストメイツはそれ以降に値上げに踏み切った企業の群れに加わった。

「ウーバーやリフト、ドアダッシュなど、インスタカートを除くカリフォルニアの主要ギグ企業のほぼすべては、既に同様の料金を導入し、ドライバーの福利厚生にあてている。」とのことで、ギグエコノミーという「飲食店等のサービス提供者、顧客としてのサービス受給者、サービスを届ける者、提供者と届ける者をマッチングさせる者」と、登場人物が多いが故の摩擦はまだまだ起こりそうです。

🌎UberがフードデリバリーPostmatesの自律型宅配ロボット部門のスピンアウトを計画中

Uberの新たなスピンアウトが進行中。2020年に買収した食品宅配スタートアップ企業のロボット部門Postmates Xは、別会社として分離するために入札で投資家を募集しているという。この件について、Uberはコメントを拒否している。

Uberは自社の自動運転部門も手放していますが、この分野はまだ一定の時間がかかり、そこまで自社で持っておくより手放してコストを抑え、機が熟したタイミングで提携すればいい、ということなのかもしれません。

🌎フードデリバリ大手Deliveroo、シリーズHで1.8億米ドルを調達——時価総額70億米ドル、世界でクラウドキッチン強化へ

ロンドンを拠点とするオンラインフードデリバリ企業Deliverooは1億8,000万米ドルを調達。この調達を受けて、Deliverooの時価総額は70億米ドルに達した。

「消費者の利用が増える中で今回の出資は IPO を前に実施されたもの」ということで、さらに顧客の囲い込みのために資金が使われるということですね。

🌎インドのフードデリバリーZomatoが682億円調達、業績は急回復

インドのフードデリバリースタートアップZomatoは2021年の上場に向け、2019年に開始した投資ラウンドで6億6000万ドル（約682億円）を調達した。

フードデリバリーの調達が増えてきていますね。
「2021年上半期のどこかでのIPOに向けて準備を進め、将来のM&Aへの備えと、競合他社からのちょっかいや価格戦争を撃退するため。」というのが調達の目的とのこと。

「配達される料理の1品あたりの価格が約33ドル（約3400円）である米国のような西欧マーケットと異なり、インドでは似たような料理の価格は4ドル（約410円）。また、毎日フードデリバリーを注文するだけの財政的余裕がある人はインドではかなり少ない。」とあるように、フードデリバリーで儲けることはインドではかなり難しいようで、多様なサービスを付加しての複合型を目指していく必要がありそうです。

🌎東南アジアのライドシェア＆フードデリバリー大手「Grab」、今年中に米IPOか

東南アジアにおけるネット配車やフードデリバリーサービスを提供する大手企業「Grab」が、今年中に米国でのIPOを計画し、少なくとも20億ドル（約2080億円）を調達すると報じられた。東南アジアの企業としては、過去最大の海外IPOになると見込まれている。

GrabもIPOのための調達ですね。
さて、どのサービスからIPOが実現していくのか。

🌎欧州で急拡大の客が来ないEコマース拠点「ダークストア」

スペインのデリバリー企業「Glovo」は、スイスの不動産投資会社Stonewegと1億ユーロ（約126億円）のパートナーシップを結び、ダークストア事業を大幅に拡大しようとしている。StonewegはGlovoのデータを活用して倉庫を購入し、そのスペースをGlovoに貸し出して、ダークストアとして運営させる。Stonewegは欧州全域で事業を展開しており、1億ユーロを投じて、倉庫を買い取る計画だ。

まさにソフトの部分をGlovoが、ハードの部分をStonewegが担うということで、ゴーストレストランを拡大させていくためのイメージが持てますね。

🌎DragontailSystemsとPizzaHutがイスラエルにピザ配達ドローンを配備

レストランテック企業のDragontail Systemsは、イスラエルのピザハットとドローンによるピザ配達で提携したことを発表。配達用ドローンは、人々の玄関先でピザを落とすことはなく、配達ドライバーのラストワンマイルのために、遠隔地の指定された着陸帯にピザを飛ばす。

やはりドローンの活用方法は、ラストワンマイルではなくハブ＆スポークのハブの役割が適切ですね。

以上。

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