🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/8/3～9］

2020年8月10日 07:13

🤩今週のトップニュース

🤩都市型フードデリバリーナンバーワンを目指す--シン、「Chompy（チョンピー）」を正式スタート

シン（SYN）は、フードデリバリーサービス「Chompy（チョンピー）」の正式サービスをスタートすると発表。オープンベータサービスとして渋谷区を中心にテスト運用を開始してきたが、SYNの資金調達とともに正式ローンチを発表した。加盟店舗数は約400店舗。営業時間は従来の11時〜21時から10時〜24時に拡大する。また、8月中には都心部のサービスエリアを拡大する予定とのこと。

そもそもがまだβサービスだったんですね（汗
今回の正式化に際し、他サービスとの差別化要素として以下３つの特徴を掲げています。

① 個店中心の多様なレストランラインナップ
② まとめ配達で安さを実現
③ 店舗の顧客接点創出を後押し

①はプラットフォーマーにとって一番の差別化要素になりますが、「審査制を設けており、結果的に3割くらいしか掲載に至っていない。クラウドキッチンやゴーストレストランで屋号をコロコロ変えているところもあり、こうしたお店が増えてしまうとユーザー満足度が下がってしまうので、厳選している。」というこだわりはスゴイです。特にゴーストレストランにおけるブランドの高サイクル化は今の流行りですからね。

また、②の具体的な手法である「らくとく便」についても、海外のフードサービスで導入されている「共同購入」的発想で、実際にどれだけ効果が出るのかとてもきになるところですね。

📰プレスリリース

📰タイミーデリバリーが福岡市・チャリチャリと連携し、複数注文同時配送モデルの実証実験を開始

株式会社タイミーが提供する「タイミーデリバリー」はシェアサイクルサービス「チャリチャリ」を運営するneuet株式会社と提携し、「福岡市実証実験フルサポート事業」の一環として、天神エリアの各加盟店から半径1.0km圏内において「複数注文同時配送モデル」の実証実験を開始。実験期間中は注文手数料無料でデリバリーを体験できる。

都内では7月末で渋谷・六本木エリアを終了させていましたが、福岡でも次の矢を仕込んでいました。

やはり配達コストが課題なようで、ここはいわゆるルート配送的なアプローチでコストを圧縮しようとしています。

こちらでは同内容を動画で解説しています。

📰withコロナ時代で、「食」から地域の関係人口を創出する。食コミュニティ「キッチハイク」がオンライン体験 × EC商品の提案をスタート。

食べるのが好き！で集まる食コミュニティ「キッチハイク」を運営する株式会社キッチハイクは、食を通して、関係人口を創出し、地域活性につなげる取り組みとして、地域とコラボレーションしたオンラインのフードイベントを開催している。そしてこの度、関係人口をさらに創出する取り組みとして、オンラインイベントと連動する地域の特産品や商品のEC販売をスタート。

オンラインイベントが流行っていますね。
特にライブコマースという分野は、中国を中心にまさに今絶頂期というイメージですが、日本ではまだまだこれからです。
また、商材においてもコスメやアパレルが王道ではありますが、生鮮食品を本施策のように産直食材！という見せ方ができれば大いに盛り上あげることができ、まさにクックパッドがマグロ解体ショーを行っていましたね。

📰いつもの食卓をもっと楽しくするネットスーパー「perrot (ペロット)」をリリース

株式会社フーディソンは、2020年4月より試験ローンチしていた鮮度の高い生鮮品が購入できるネットスーパー「うおポチマルシェ(β版)」を「perrot (ペロット)」に名称を変更し本格的にサービスを拡大。

こだわりの生鮮品というコンセプトのためお値段もそれなりですが、自社配送だからなのか配送料は抑え目になっています。
とはいえ、配達時間は13-17時の間に届くということで、その点がこの時期ではちょっと不安かもしれません。

📰世界初となる焼肉フェイクミート「カルビ1.0」と「ハラミ1.0」を同時リリース

代替肉開発スタートアップネクストミーツ株式会社が、ヒット作の『ネクストバーガー1.2』に続いて、世界初となる焼肉用の代替肉ネクスト焼肉シリーズ『カルビ1.0』と『ハラミ1.0』を展開。

前週のnoteでネクストバーガー1.2を取り上げましたが、立て続けにリリースしてきましたね。

販売自体はこちらのyahooショッピングで販売されています。

他にも色々な代替肉製品がラインナップされていますね。

🗾国内のニュース

🗾ウーバーイーツ、宅配料に定額制　月980円

米ウーバーテクノロジーズは日本の宅配代行サービスで、配送料の定額制（サブスクリプション）を導入する。一定の注文代金を超えた場合に月額980円で届ける。新型コロナウイルスの感染拡大で宅配の利用は増えている一方、出前館など他の大手との競争も激しくなっている。配送料の負担を軽くし、消費者を囲い込む。

Chompyが共同購入で攻めてきたら、UberEatsは定額制の導入ということで、海外ではすでに導入されていたものが日本でもついに開始となりました。
週１回以上利用する方はサブスクを利用した方がお得になります。

アプリを開くと下部メニューの右端に「Eatsパス」という項目が追加されていますね。

そもそも国内のフードデリバリーにおけるサブスクは、menuが先行して実施しています。

利便性という機能面はどうしても真似されやすいので、このあたりは抜きつ抜かれつ、各サービスは常にアップデートが必要ですね。

また、Uberにおいてはこのコロナ禍において、メインの配車事業が芳しくない中、さらにデリバリー事業へのアクセルを加速していくとのこと。

今までの海外事例をなぞっていくと、こらから日本でもグロッサリー系の宅配や、それこそ買収という手段も大いにあるかもしれません。

🗾持ち帰りピザを乗車したまま受け取れる「お車ピザ」開始

日本ピザハットが展開するピザチェーン「ピザハット」は、事前予約したピザを車で受け取りに来た利用者に対し、スタッフが駐車場まで届けする新サービス「お車ピザ（ピザ車内受け取りサービス）」を、開始すると発表。

🗾イオンのネットスーパー、全店で店頭受け取り

イオンはネットスーパーを手掛ける約180店全てで、1年以内にドライブスルーやカウンターでの店頭受け取りを導入する。消費者は配達時間帯に家で待機するストレスがなく、店側は宅配要員を増やさずにすむ。ネットスーパーは日本では長らく低調だが、新型コロナウイルス流行下での利用者急増を好機とみて定着を目指す。

いわゆるカーブサイドピックアップを業態の違う２社が実施ということで、どちらも到着時に電話連絡をすれば車まで配達してくれる、とのこと。

特に車社会のエリアではドライブスルーの効率化や、事前注文によるピックアップレーンの設置はもはや必須のサービスになっていきます。

🗾ケータリングのノンピが約2.1億円調達、法人オンライン飲み会専用の食事配送「オン飲みBOX」開始

ケータリングサービスのノンピは、第三者割当増資として約2.1億円の資金調達を発表した。今回の資金調達により、さらなる経営基盤の強化を図るとともに、オンライン飲み会専用の食事配送サービス「オン飲みBOX」を開始した。

さすがノンピさんならではのサービスですね。
オンライン飲み会で一体感を高めるのはやはりフードですが、なかなか各メンバーの自宅に同じフードを用意していくのはハードルが高いです。

当サービスはあくまでも冷蔵商品のECサービスではありますが、見せ方がうまいですし、「オン飲み手引き書」というツールも同梱されているとのことで、オンライン飲み会をうまく体験化しています。

🗾ユナイテッド・シネマ、Uber Eatsでポップコーンをデリバリー販売

ユナイテッド・シネマは、Uber Eatsにてポップコーンのデリバリー販売を開始。デリバリー実施劇場はユナイテッド・シネマとしまえん、ユナイテッド・シネマテラスモール松戸。購入特典として、ユナイテッド・シネマグループの劇場で使える映画鑑賞割引券と、今後注目の劇場新作のチラシも合わせて配達される。

これで実際にポップコーンだけ頻繁に配達してもらう、ということよりも、映画観賞割引券の配布を配布し来場してもらうための、１つのキャンペーン的要素が強いですね。

🗾渋谷に世界初「ブルーボトルコーヒー」自販機　駐車場の空きスペース活用

米カリフォルニア発コーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」の自動販売機が、宮益坂エリアにある時間貸し駐車場「三井のリパーク渋谷1丁目第9駐車場」（渋谷区渋谷1）に設置された。

キャッシュレスのみで、インスタントコーヒー（スティック5本、1,620円）や環境に配慮した素材で作るエコカップ（1,980円）等のグッズもあるとのこと。

世界初の取り組みとのことですが、これはブランディングとしてはアリなのかどうか…。

🌎海外のニュース

🌎Amazonの自動配達ロボ「Scout」がエリア拡大中、国内はどうなる

米Amazonが、自動配達ロボット「Scout」のサービス提供を新たにジョージア州アトランタとテネシー州フランクリンで開始する。これまでと同様に、小規模で特定の顧客をターゲットにした運用が行われる予定。

Amazonも地道に実証実験エリアを増やしておりますが、まだまだ局所的ではあります。

こちらは美団のチーフサイエンティストが無人配送について語っていますが、あくまでも配達員の代替ではなく、補佐するもの・需要増加を補うもの、という観点が強いようです。

実証実験を続けていますが、中国においても政策や技術においてまだまだ課題は多くありそうです。

🌎DoorDash、新しいオンラインコンビニエンスストア「DashMart」の提供を開始

DoorDashは、自社在庫の管理と配送に初の試みとなるデジタルコンビニエンスストアの新サービス、DashMartの創設を発表。DashMartからの配送は最短30分で可能となる。顧客は約2,000の食料品、生活必需品、レストランの提供を購入することができる。当初はシカゴ、ダラス、フェニックスを含む8都市で利用可能で、今後数ヶ月の間にサンディエゴやボルティモアなどの新都市にも拡大していく予定。

今までもグロッサリー関連の配達は行ってきましたが、どうやら自社で倉庫を持ちそこから配送するという、完全にDoorDashが所有・管理・運営を行うようです。

こちらは当ニュースを伝えるCNBCのキャプチャですが、8都市は結構バラけているんですね。

こちらは同サービスを伝える公式ブログの内容です↓

🌎韓国コンビニ業界、免許がなくてもできる「徒歩デリバリー」サービス導入

韓国のコンビニ業界が、商品を徒歩で配達するサービスを始める。GSリテールは、コンビニ「GS25」で顧客が注文した商品を徒歩で配達する事業「ウリ（私たちの）町内デリバリー」サービスを試験運用すると明らかにした。バイクなどの運送機器や関連免許を持たない一般市民でも配達員として参加できる。

なぜ徒歩にフォーカスするのか気になりますが、どうやら韓国ではあまり自転車は乗らない（交通手段として一般的ではない）ようですね。（最近はシェアサイクルもあるようですが。）

まとまった時間に仕事として請け負うというよりも、買い物のついでに１件配達をする、みたいなおつかい的要素が強そうです。

以上。

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