見出し画像

攻守のバランス

一緒に仕事をしていた同僚が突然、この世からいなくなりました。
大変お世話になった方で、感謝しきれない程与えていただきました。
その方から与えて頂いた気づきを文章にしたいと思います。

まず、彼の仕事ぶりを見ていて、一番の特徴は、
「攻守のバランス」が抜群に整っているというのがあります。
驚くほど何でもできる方なんですが、
ビジネス上、「攻め」に特化する事も、「守り」に徹する事もできる中、
絶妙に「攻守のバランス」を整えていました。

これは誰しも出来る事ではなく、
私のような「攻め」特化型人間からすると衝撃的で、
「守り」をしっかり行うからこそ、基盤を盤石にし、信頼を得られ、
「攻め」を行う時にもノイズが生まれない事が特徴として挙げられます。

私たちは一人で仕事をしている訳ではなく、チームで仕事をしています。
その中で、本当に多くの人が「守り」の発想を持って仕事をしています。
それはごくごく当たり前の事で、その発想は中々変わりません。
だからこそ、役割分担が必要で、協力を求めなければなりません。

私のような人間は、ビジネスを行うにあたって、
「強く手数も多いようだけど、脇腹が甘いよ」って、
ボディーブローを一発かまされる事がよくありました。

これは「守り」が甘い例となりますが、具体的には、
・提案書の論理に詰めの甘い所がある
・自分の立ち位置を間違えて、付け入れられる隙を作る
・協力いただいているパートナーさんが辞めてしまう
・チームでの仕事なのに、一人でなんでもやろうとしてパンクする
・判断基準を作らない事で、自分がいないと回らないようになる
といった事が起こるのですが、

こういう状況に対して、「守り」を整えると、
仕事もやり易くなりますし、メンバーさんも与えてもらった感を得て、
自分で考えて仕事もできますし、自分自身がパンクする事もないですし、
様々な良い事が起こる事が本当に多いです。

世の中には、「攻撃が最大の防御」という言葉がありますが、
私は真逆なのではないのかとすら考えています。

「守り」を固める事で、安心して「攻め」が出来るというのが、
彼から学んだ最大の気づきなのかと考えております。

本当に小さな事にも気付いて、構造的に物事を捉え、
仕組み自体をどう変えるのかを常に考え、動き、
人望も厚く、皆から信頼され、
効率的なのか、手数は少ないのに仕事のスピードは早く、
何の業務でも学ぶ姿勢があって、
自分が分かる事、分からない事を瞬時に整理して、
足りない所は自分で組み立て、
常に自分の思考と判断基準が明確にあり、
取引先にも毅然とした態度で、NoをNoと言える。

私が、今自由に好き放題、仕事をできているのも、
前任である彼が盤石な仕組みを構築したからだと考えています。
そう考えると、彼には感謝しても感謝しきれません。

彼から学んだ事を生かしてこれからもビジネスができるように、
また、今後の世代にも伝えていけるようにしていきたいと考えています。

「攻守のバランス」を整える事で、
圧倒的に仕事はやり易くなり、出来ることの幅も広がります。
ぜひ、読んで頂いている方にもこの発想を活かしてもらえると幸いです。

様々な学びを与えて頂いた彼に感謝を込めて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?