お寺や街並みだけじゃない、京都の美術館・アートスポットを訪ねる旅
京都旅行に来たからといって、必ずしもアクティブに観光スポットをまわらなくてはいけない……ということはありません。忙しない日常から離脱した先でまったり過ごすのもひとつの旅のあり方。
今回ご紹介するのは、京都でしか味わえない芸術作品をじっくり楽しめるスポット。「アートってよくわからなくて」と構えなくても大丈夫、芸術はどんな方に対しても懐が深いものです。
ふらりと立ち寄ったのをきっかけに心惹かれる作品に出会えるかも?お寺めぐりや街歩きの旅に疲れたら、ゆっくりと京の美術に触れてみませんか。
京都国立近代美術館
まずご紹介したいのは、絵画や彫刻、版画、工芸、デザイン、建築、写真や映像まで幅広いアート作品の展示を行う「京都国立近代美術館」。
京都を筆頭に関西、西日本の芸術作品を中心に収集していて、まさにここだけの展示が楽しめます。国外作品については、日本との影響関係がある作品に重点を置いているとのこと。
過去には着物の展覧会も!
こちらは現在開催中の展示「MONDO映画ポスターアートの最前線」。このような期間限定の展覧会が充実しているので、お出かけの前にぜひ公式インスタグラムをチェックしてみてください。
💡ここがポイント
京都国立近代美術館は岡崎公園の敷地内にあり、春には桜、夏は緑、秋には紅葉と季節の風景をあわせて楽しむことができます。
美術館のシュッとした建物と鳥居の取り合わせがなんとも不思議ですが、このあたりに住む方々はこういう、時代の混ざりあった町で当たり前に暮らしてるのか……と、つい思いを馳せてしまいます。
施設内にはカフェも併設されており、テラス席は人気の花見スポットになっているそう。芸術・自然・食事やスイーツまで一気に味わえるよくばりなスポットです。
京都市京セラ美術館
続いては公立美術館として日本に現存する最も古い建築で知られる京都市美術館。2020年3月に、再整備し現代デザインを加えた「京都市京セラ美術館」としてリニューアルオープンしました。
ここでは、明治以降の京都を中心とする近現代の日本画、洋画、彫刻、工芸などを収集・展示しています。
また新設された「新館 東山キューブ」では、現代アートやアニメ、コミック、ファッション、建築、デザインなど子どもから大人まで楽しめる現代の文化芸術シーンを紹介。
昨年は「THE ドラえもん展 KYOTO 2021」が開催され、今年は「アベンジャーズ展」や「サンリオ展」が控えています。これは大賑わいの予感……!
💡ここがポイント
「京都市京セラ美術館」のポイントは何と言っても撮影スポットの多さ!どこを切り取っても写真映えする建築の美しさが人気です。
日本古来の格子天井にステンドグラスを埋め込むという大胆な発想は、1933年の建設当時のデザイン。これは絶対にカメラを向けてしまう……!
さらに併設のカフェでは、敷地内にお弁当とドリンクを持ち出してピクニックできるというなんとも心ときめくプラン(要予約)も!
これまでの美術館の堅いイメージを払拭する、気軽かつおしゃれに楽しめる施設。一日中ここにいても退屈せずに過ごせそうです。
すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、京都国立近代美術館と京都市京セラ美術館は隣り合わせ!徒歩1分で行き来できる位置にあります。
せっかくの京都旅行、もし悪天候でもともと予定していたプランで動けなくなっても、このエリアに行けばきっと楽しめるはず◎
京都府立陶板名画の庭
最後はちょっと趣向を変えて、屋外で楽しむ美術館「京都府立陶板名画の庭」をご紹介します。
ここは名画を陶器の板に転写して展示している、安藤忠雄氏が設計した屋外美術館。屋外で鑑賞できる世界で初めての絵画庭園です。
こちらは鳥羽僧正作「鳥獣人物戯画」。本作を含む国内外の名作8点が陶板画になって展示されています。
💡ここがポイント
陶板画を間近で見たことはあるでしょうか。写真で見るよりも、現物はものすごい迫力。これは直接見た人にしかわからない感覚かもしれません。
ミケランジェロ作「最後の審判」やレオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」など、教科書にも載っているような名作を大スケールで楽しめる!ぜひ現地でご覧ください。
コンクリート×水で涼しげな光景ですが、真夏はとても暑いので帽子をかぶって水分補給をしながら鑑賞してくださいね。
アート旅の後は…
京都の美術をたっぷり鑑賞したら、築110年以上の町家が立ち並ぶ路地を1つの宿に改修した旅館「Nazuna 京都 椿通」へお越しください。
「Nazuna 京都 椿通」には京都の自然美をテーマとした「TAKE」「MIZU」「IWA」「HANA」「HA」5タイプの客室があり、それぞれのお部屋はすべて半露天風呂付きとなっています。
京都のアートスポットで心がほぐされた後に自分だけのプライベートなお風呂で身体をほぐす。忙しさからの離脱を許されたひとときを、ぜひ堪能してください。