古本と新刊 納屋文庫

Take your time and read a book. ゆっくりと時間をかけて…

古本と新刊 納屋文庫

Take your time and read a book. ゆっくりと時間をかけて、一冊の本を読む。 最高の読書体験をお届けしたい。 兵庫県姫路市の小さな本屋です。

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    衣巻省三作品集 街のスタイル

    衣巻省三作品集 街のスタイル 衣巻省三 著 山本善行 撰 衣巻省三は馬込村文士の一員として、盟友・稲垣足穂とともに幻想味のある作風が高く評価されたモダニズム作家・詩人。モダニズムの華やかなりし昭和初期にボン書店などから刊行された著書はいずれも稀覯本。戦後は容易に読むことができない状態が続き、これまで幻の作家とされてきた。 左川ちかや北園克衛などのモダニズム文学が読み継がれるなか、マイナーポエットの雄として古本通から注目が集まる。モダンな雰囲気のなかにも、清冽な叙情とある種の悪戯心に溢れた詩作品、幻想味からメタフィクションまで作風の広い中短篇など、現代の読者が読んでも不思議な輝きを感じさせる。 長篇小説「けしかけられた男」は第一回芥川賞の有力候補になり、足穂や左川のほかにも、これまで萩原朔太郎、伊藤整、川端康成などが高く評価してきた。意外なところでは名フォーク歌手の高田渡が詩「アイスクリーム」を取り上げている。 本書は古本ソムリエ・山本善行氏の撰による、令和の世に贈る90年ぶりのオリジナル作品集である。 衣巻省三 (キヌマキ・セイゾウ) (1900年-1978年)詩人・小説家。兵庫県に素封家の子弟として生まれる。中学時代に稲垣足穂と親友になり、二人で佐藤春夫に師事。早稲田大学中退後に詩人としてデビュー、伊藤整、左川ちか、北園克衛らと文学運動を展開。しだいに創作に移り、抒情小説/モダニズム/幻想文学など幅広い作風のもと清冽な魅力にあふれた作品群を発表。第一回芥川賞候補になった長篇『けしかけられた男』(1935-36年)はジッドばりのメタフィクションで、川端康成が評価するも受賞を逃す。 大正末から住んだ馬込文士村の邸宅には稲垣足穂が居候。近所の萩原朔太郎、室生犀星などと親しく交わり、朔太郎のエッセイにも描かれる。戦後は寡作となり、しみじみした味わいの随筆などを同人誌に発表した。 ◎生前の単行本(1928年~1937年) 小説『黄昏学校』(版画荘)、『パラピンの聖女』(金星堂)、詩集『こわれた街』(詩之家出版部)、『足風琴』(ボン書店) 山本善行 (ヤマモト・ヨシユキ) 大阪府生まれ。古書店「古書善行堂」店主、書物雑誌「sumus」編集人代表。 著書に『定本 古本泣き笑い日記』『関西赤貧古本道』など。 編書に『上林暁傑作小説集 孤独先生』『上林曉傑作小説集 星を撒いた街』『文と本と旅と 上林曉精選随筆集』「灯光舎 本のともしび」短編集シリーズ(寺田寅彦、田畑修一郎、中島敦、堀辰雄、内田百閒)など。 共著に『漱石全集を買った日』『新・文學入門』などがある。
    3,850円
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    宇宙人の部屋

    宇宙人の部屋 小指 自分たちとアルコール依存症の17年間と、 私の共依存と回復の記録。 『宇宙人の部屋』 発行者 都築響一 編集 ROADSIDERS 価格 税込1650円 文庫本 320P 同人誌・宇宙人の食卓+"その後"の話。 全員で嗜癖の渦中から抜け出そうと生きた記録。 ------------ わたしが恋したひと、一緒に起きて寝て人生を共にしてきたふたりは宇宙人だった。空の上にある無限の暗闇ではなくて、酒瓶の底にある淀んだ宇宙の住人だった。素面だと道端の老犬のように静かに優しいのに、一滴のアルコールで彼らは制御不能な獣に変身した。そして20代のほとんどを獣の世話に明け暮れたわたしも、酒に依存する人間に依存しながら、状況を好転させるどころか彼らの人生をよけい悪化させているだけなことに、ある日気づいてしまった。  アーティスト“小指”がいま初めて綴る、傷だらけの日々の記録。生きることに不器用な、3つの魂がひとかたまりになって坂を転げ落ちていく先に底はあるだろうか。明るい陽の差す出口は見えるだろうか。 (都築響一) ------------ 読んだ感想をnoteに書いています。 是非ともこちらもお読みいただけますと嬉しいです。 https://note.com/nayabunkohimeji/n/nc9eb4493ccbc
    1,650円
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    衣巻省三作品集 街のスタイル

    衣巻省三作品集 街のスタイル 衣巻省三 著 山本善行 撰 衣巻省三は馬込村文士の一員として、盟友・稲垣足穂とともに幻想味のある作風が高く評価されたモダニズム作家・詩人。モダニズムの華やかなりし昭和初期にボン書店などから刊行された著書はいずれも稀覯本。戦後は容易に読むことができない状態が続き、これまで幻の作家とされてきた。 左川ちかや北園克衛などのモダニズム文学が読み継がれるなか、マイナーポエットの雄として古本通から注目が集まる。モダンな雰囲気のなかにも、清冽な叙情とある種の悪戯心に溢れた詩作品、幻想味からメタフィクションまで作風の広い中短篇など、現代の読者が読んでも不思議な輝きを感じさせる。 長篇小説「けしかけられた男」は第一回芥川賞の有力候補になり、足穂や左川のほかにも、これまで萩原朔太郎、伊藤整、川端康成などが高く評価してきた。意外なところでは名フォーク歌手の高田渡が詩「アイスクリーム」を取り上げている。 本書は古本ソムリエ・山本善行氏の撰による、令和の世に贈る90年ぶりのオリジナル作品集である。 衣巻省三 (キヌマキ・セイゾウ) (1900年-1978年)詩人・小説家。兵庫県に素封家の子弟として生まれる。中学時代に稲垣足穂と親友になり、二人で佐藤春夫に師事。早稲田大学中退後に詩人としてデビュー、伊藤整、左川ちか、北園克衛らと文学運動を展開。しだいに創作に移り、抒情小説/モダニズム/幻想文学など幅広い作風のもと清冽な魅力にあふれた作品群を発表。第一回芥川賞候補になった長篇『けしかけられた男』(1935-36年)はジッドばりのメタフィクションで、川端康成が評価するも受賞を逃す。 大正末から住んだ馬込文士村の邸宅には稲垣足穂が居候。近所の萩原朔太郎、室生犀星などと親しく交わり、朔太郎のエッセイにも描かれる。戦後は寡作となり、しみじみした味わいの随筆などを同人誌に発表した。 ◎生前の単行本(1928年~1937年) 小説『黄昏学校』(版画荘)、『パラピンの聖女』(金星堂)、詩集『こわれた街』(詩之家出版部)、『足風琴』(ボン書店) 山本善行 (ヤマモト・ヨシユキ) 大阪府生まれ。古書店「古書善行堂」店主、書物雑誌「sumus」編集人代表。 著書に『定本 古本泣き笑い日記』『関西赤貧古本道』など。 編書に『上林暁傑作小説集 孤独先生』『上林曉傑作小説集 星を撒いた街』『文と本と旅と 上林曉精選随筆集』「灯光舎 本のともしび」短編集シリーズ(寺田寅彦、田畑修一郎、中島敦、堀辰雄、内田百閒)など。 共著に『漱石全集を買った日』『新・文學入門』などがある。
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    宇宙人の部屋

    宇宙人の部屋 小指 自分たちとアルコール依存症の17年間と、 私の共依存と回復の記録。 『宇宙人の部屋』 発行者 都築響一 編集 ROADSIDERS 価格 税込1650円 文庫本 320P 同人誌・宇宙人の食卓+"その後"の話。 全員で嗜癖の渦中から抜け出そうと生きた記録。 ------------ わたしが恋したひと、一緒に起きて寝て人生を共にしてきたふたりは宇宙人だった。空の上にある無限の暗闇ではなくて、酒瓶の底にある淀んだ宇宙の住人だった。素面だと道端の老犬のように静かに優しいのに、一滴のアルコールで彼らは制御不能な獣に変身した。そして20代のほとんどを獣の世話に明け暮れたわたしも、酒に依存する人間に依存しながら、状況を好転させるどころか彼らの人生をよけい悪化させているだけなことに、ある日気づいてしまった。  アーティスト“小指”がいま初めて綴る、傷だらけの日々の記録。生きることに不器用な、3つの魂がひとかたまりになって坂を転げ落ちていく先に底はあるだろうか。明るい陽の差す出口は見えるだろうか。 (都築響一) ------------ 読んだ感想をnoteに書いています。 是非ともこちらもお読みいただけますと嬉しいです。 https://note.com/nayabunkohimeji/n/nc9eb4493ccbc
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    ラディカルな意志のスタイルズ[完全版]

    【新刊】ラディカルな意志のスタイルズ[完全版] スーザン・ソンタグ 著 管 啓次郎 訳 波戸岡 景太 訳 ニューヨークが育てた知性と感性、その代表作。シオラン、ベルイマン、ゴダールの各論のほか、「アメリカで起こっていること」「ハノイへの旅」を含む完全版。瑞々しい新訳で現代に甦る。 スーザン・ソンタグ (ソンタグ,スーザン) 1933年生まれ。20世紀アメリカを代表する批評家・小説家。著書に『私は生まれなおしている』、『反解釈』、『写真論』、『火山に恋して』、『良心の領界』など。2004年没。 管 啓次郎 (スガ ケイジロウ) 1958年生まれ。詩人、比較文学者。明治大学大学院理工学研究科総合芸術系教授。エッセー集として『斜線の旅』(読売文学賞受賞)などがある。 波戸岡 景太 (ハトオカ ケイタ) 1977年生まれ。アメリカ文学研究者。明治大学大学院理工学研究科総合芸術系教授。批評書として『オープンスペース・アメリカ 荒野から始まる環境表象文化論』『ピンチョンの動物園』『コンテンツ批評に未来はあるか』『ラノベのなかの現代日本ポップ/ぼっち/ノスタルジア』『ロケットの正午を待っている』『映画原作派のためのアダプテーション入門 フィッツジェラルドからピンチョンまで』。対談集に『動物とは「誰」か?
    3,300円
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納屋のこと

お察しのとおり、田舎の家にはよくある納屋を改装して本屋にしたから納屋文庫といいます。 この納屋は昭和のいつ頃に建てられたのかもわからないし、そもそも昭和以前の可能性もある。 店主(父)は知っているのだろうけど、聞いたことはないです。 古道具や農機具なんかを置いていた納屋を改装したのは、本屋を開業するためではなく、もっと別の理由で。 その話についてはまたの機会に置いておきます。  納屋を本屋に。 改装後しばしの時を経て、本屋として納屋を活用することになった。 もとも

    • 宇宙人の部屋

      表紙の水色が印象的な、文庫サイズの本『宇宙人の部屋』に驚いた。 ありきたりな表現ではあるが、まさに「頁を捲る手が止まらない」 そんな本だった。 あらすじ 『宇宙人の部屋』はアルコール依存症の男たちと過ごした壮絶な17年間の記録だ。依存者たちと共に歩む著者の共依存症と回復の記録。 《なぜか付き合う男が、全員アル中だった…》で始まる、過去に著者が出した同人誌・宇宙人の食卓の"その後"の話。 偏食のKと奔放過ぎるA、そして「自分が彼らを助けなきゃ」と必死になっていた共依存症

      • いつも、もやがかかっている

        もやもやしている人にお越しいただける本屋っていいなと思っている。 皆様は、どうですか? 日々、もやもやしていたりします? 私は現在進行形で盛大に、もやもやしています。 ちなみに【もやもや】の意味を検索してみると以下のようにありました。 1.《副[と]・ス自》 もやが立ちこめたように、形がぼんやりしているさま。「湯気が―とあがる」 2.《名》 物事が明瞭(めいりょう)でない状態。わだかまり。「ふたりの間には―が残っている」 なるほど。 確かに①のもやもやは物事を形容

        • いなくならない。

          最近、『閉店します』という言葉を目にする機会が多い気がする。 近所の喫茶店、居酒屋にはじまり、車でよく行っていたCoCo壱や駅近くにあったブックカフェ(これは正確にいうと「閉店していた」だが…)、SNSでフォローしている本屋さんなど、いたるところで『閉店します』がひょこひょこと現れる。 おそらく、『閉店します』は宣言する側にとっては人生の岐路のひとつだろう。 苦難を乗り越えつつも、様々な事情を飲み込んだうえで決断した結果だと思うので、それなりの意志や、場合によっては無念

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        マガジン

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          3本

        記事

          雨予報に腰がひけて本日と明日のイベント出店を辞退してしまい、すぐに逃げ出す自分の変わらない性格に自己嫌悪な一日。 諸々の用事を済ませながら、夕方にスタバに行って本を読んだ。 本日は臨時休業としていたが店主(父)が納屋にいたらありがたいことにお客様が来てくださったそう。うれしい。

          雨予報に腰がひけて本日と明日のイベント出店を辞退してしまい、すぐに逃げ出す自分の変わらない性格に自己嫌悪な一日。 諸々の用事を済ませながら、夕方にスタバに行って本を読んだ。 本日は臨時休業としていたが店主(父)が納屋にいたらありがたいことにお客様が来てくださったそう。うれしい。

          緊張

          本屋で働いた経験がないので自己流のやり方で、正道か邪道でいえばおそらくは邪道なスタンスで店を営んでいるのだとは思う。 ちゃんとした店舗ではなく、自宅の納屋という時点で世の中から少しズレている気もしている。 それでも2021年2月下旬ごろの開業から2年余りが過ぎた。 この2年間で知ったことや積んだ経験は、このさき本屋として店を開けられなくなっても何かに活きるに違いない。きっと。たぶん。そうであって欲しい。 少しばかりの年月が経過したとはいえ、週二日、週末しか開けていない店

          読む時間がなくなるなんて、聞いてない。

          納屋文庫という屋号で本屋(っぽいもの)をはじめてから、丸2年が経過した。 とはいえ、週末だけしか開けていないので実店舗の営業経験としてはバイエル初級程度といったところ。 しかも営業時間は土曜日15:00-18:00、日曜日は13:00-18:00のみで、お客様にとっては決して芳しくない開き状況でも、ふらりと立ち寄ってくださるかたがいることについては、もはや令和の奇跡というべきだろうか。 この土日については、店主(父)と店員(息子の私)は開店時間の少し前にお店に到着、まず

          読む時間がなくなるなんて、聞いてない。

          特集 行き詰まっていない時

          上司が体調を崩して長期の療養に入り、フォローに入るかたちで必然的に仕事が立て込んできたのと同時に、同僚の新型コロナウイルス感染症による休暇や私の家族も感染が確認されたりして隔離されているうちに、雪だるま式に業務量が膨れ上がっていった。 残業や休日出勤でひたすら作業をこなしていく日々に、先日などは朝からわりと重めの商談が控えたなか、ここ数日の寝不足で気怠い疲労を宿しながらも、そこからさらに数日前には10年に一度とかいう寒波がそこかしこに爪痕を残していったおかげで、国道を通る車

          特集 行き詰まっていない時

          大阪の古本屋で。

          ずいぶんと昔のはなしで恐縮ですが、私(店員)がまだ学生の頃。 高校卒業後、地元兵庫県姫路市を離れて大阪の大学で学ぶことになった。 はじめて親元を離れて暮らすという人生の一大イベントに、右も左もわかっていないであろう若者はむやみに心を躍らせていたに違いない。 それから十何年か経た現在も、いまだ世間知らずな中年ではあります。 大学入学の数日前、予定よりは若干早かったのだがいざ我が孤城へ参らんと、少なからずの荷物を携え下宿先へとやってきた。 頼りないひとり息子を心配する親、

          大阪の古本屋で。

          納屋文庫

          Take your time and read a book. ゆっくりと時間をかけて、1冊の本を読む。 限りある時間の中で、私たちが出逢える本の数はそう多くないかもしれません。 巷では数多の速読法が提唱され、生きている間により多くの本を読むことが推奨されているかのように思えます。 しかしながら、果たしてそれは本当に素晴らしい読書といえるのでしょうか? 著者が心血を注いで書き上げた本。 時代を越え読み継がれてきた本。 納屋に長い間、眠っていた本。 先人がこよなく