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アメリカ人と奈良観光して気づいたこと、思ったこと、私たちはどう見られているか

夫の能をときどき撮影し、写真をSNSにアップしている。それを見たLAに住む友人が、5月に夫婦で京都にいくので、その時にぜひ能を観てみたいと、年明けに連絡があった。日本語がわからないのに能を鑑賞するとはなかなかのチャレンジャーだと思うが、ちょうど滞在中に公演があり(夫が出演するか未定だったが)興福寺薪能へ一緒に行くことになった。

ついでに奈良を案内することになり連絡を取り合い、つい先日京都駅で再会した。SNSで繋がっているので、9年という時間の経過に気づかず、そういえば前回あった時はお互い独身で仕事も違ったことを思い出した。彼らは香港、大阪、京都、東京を3週間で巡っている。

京都駅でランチをして、13時の近鉄特急「あをによし」に乗った🦌
4月29日に運航開始したばかりのこの電車に乗るのを楽しみにしていたようで、4人掛けのサロンシートを予約してくれていた。30分の贅沢な旅。

あをによしの売店

乗客は7割くらい外国人だが日本人もいる。車内にはカフェのような売店があり、発車する前にすでに行列ができる。食べ物に加え、みんなグッズを買っていることに気づく。友人が狙っていたトートバッグはSold out、他にもたくさん売れ切れていおり、需要の高さに驚く。

4人で座れるサロンシート
通路はこんな感じ

スイーツとドリンクを買うと、日本人の若い女子たちが、この通路に立ち並びコンビニのおにぎりを頬張りながら、何を買うでもなく、売店の写真をスマホで撮って喋っている。それを見た友人は、この電車の乗客には見えないね、と苦笑いしていた・・

奈良は爽やかな五月晴れ。時々、鹿とたわむれながら東大寺へ歩く🦌🌿🌿

いつみても圧巻
熱心に英語の説明を読む友人たち
いつみても穏やかな奈良の大仏さま

大仏殿を出ようとしたら「ちょっと待って」と、リュックからミッフィーちゃんの御朱印帳を取り出し列に並ぶ友人。驚いたことにその列のほとんどが外国人でみな御朱印長を片手にもっている。御朱印がこんなに外国人に浸透していることを知らなかった。知ってましたか?

御朱印にならぶ人たち
二月堂へ
美しい奈良の景色
二月堂。ここでお水取り(修二会)が行われる
奈良時代の雰囲気

日が落ち、興福寺薪御能が始まる。
観世流 歌占 私も初めて見る演目で解説を読み理解できたが、英語の解説はなく、説明を求められて困った😅そこで合流した(日本人の)友人と共にくだけた英語で一生懸命説明する。次は狂言、そして金剛流 融の3番あり、終わるころにはもう真っ暗で体は冷え切っていた。言葉は通じなくても、演技や音楽で楽しめるものだと思った。

薪と夕暮れと空には半月

駅前の居酒屋をその場で予約し、友人夫婦、私の友達とその娘、そして夫も参加し6人で食事をした。彼らの住むLAは物価が高騰し地価も世界で一番、ロンドンよりNYより高いらしい。彼はかつてファッションブランドのディレクターで、コロナ禍で転職し今はUXデザイナー、彼女はハンドメイドの通販をしている。それなりに年収のある彼らでさえ住みにくいらしく、日本に住むにはどうしたらいいかと何度も尋ねるので、けっこう本気なのかもしれない。

人口減少や少子化のため低賃金労働者を受け入れることで治安悪化が懸念されていているが、この前チラッと読んだ堀江貴文氏の10年後の未来予想本で、東南アジアの発展はすさまじく賃金も上がっているので日本への出稼ぎは減るだろうと予測されていて、たしかにアジアの発展はめざましく、労働者だって日本より近くの国を選ぶだろうと妙に納得したことを思い出す。

そのかわり、この友人夫婦のようにある程度収入があり、日本文化をリスペクトする外国人の移住者が増えるのではないか?そうなると格差は広がると思うので、そういう社会についていけるようにならないとなぁと、食事をしながらぼんやり考えた。短い時間だったが、いつもとは違う視点でいろいろ気づくことのできる時間で、とても楽しかった。











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