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カロリー・糖類・糖質 その違いとは?

こんにちは!管理栄養士の松岡です。
コンビニやスーパーに行くと、「カロリー〇%オフ」、「ゼロカロリー」、「糖類ゼロ」などと表示されている飲み物や食品がすごく増えているなと思います。

それぞれ、どんな違いがあるのか考えたことはありますか?

今回は、そんな疑問にお答えすべく「カロリー」、「糖類」、「糖質」3つの違いとその表示についてご紹介します。

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カロリーとは?


【定義】

カロリー:エネルギーの単位。

通常、私たちの生活では、キロカロリー(kcal)が使われることがほとんどです。

車に例えると、ガソリンの役割をしているのがカロリー。

例えば、ご飯1膳(150g)は、約240kcalです。これは、体重約80kgの人が1時間歩いたときに消費するカロリー(kcal)に相当します。

私たちは、毎日、食事でカロリーを摂っているから、活動することができるのですね。


糖質 VS 糖類 違いと種類


【定義】

糖質:炭水化物から食物繊維を除いたもの
糖類:糖質のうち単糖類と二糖類の総称

図1 カロリー糖質糖類 5大栄養素

5大栄養素の内、カロリーがあるのは、「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」の3つ。

「炭水化物」の内、「食物繊維」を除いたものが「糖質」です。
「糖質」の内、「単糖類」と「二糖類」のみを「糖類」と呼んでいます。


【一般的な糖質の種類】

図2 糖質の種類

それぞれ、糖の最小単位である単糖が結合している数や種類により分類されていて、一般的な糖質は、1g当たり4kcalと、カロリーは同じです。

二糖類は、少糖類にも含まれますが、一般的には、二糖類と少糖類と分けて考えられています。

体内では、消化酵素によって単糖まで分解されて吸収されるため、糖が多く結合しているほど、分解に時間がかかり、吸収速度も遅くなります。

図3 糖質吸収速度



カロリーと糖質 血糖値との関係


「一般的な糖質」は、血糖値を上げます。
糖アルコールのように、糖質の中には、血糖値に影響しにくいものもあります。吸収速度の速いものほど、血糖値は急上昇します。

上記の図より、【単糖類→二糖類→少糖類→多糖類】の順に血糖値は上昇しやすいと言えます。

例えば、糖分入り飲料(単糖類:ブドウ糖)とご飯(多糖類:でんぷん)は、どちらも血糖値を上げますが、糖分入り飲料の方が、血糖値を急上昇させやすいと言えます。

図4 血糖値比較糖分入りジュースVSごはん

「糖質」は、その種類や量により、血糖値の上昇に大きく影響しますが、カロリーは、そうとも限りません。5大栄養素のうち、血糖値を上げるのは、「一般的な糖質のみ」であり、その他の栄養素は、直接、血糖値をあげません。

カロリーの高い食品をとったからと言って、それに比例して血糖値があがるわけではないのです。



「糖類ゼロ」なのに「糖質ゼロ」ではないのは、なぜ?


ここで注意したいのが「糖類ゼロ」であっても「糖質ゼロ」ではないということです。

上述したとおり、「糖類」とは、「単糖類」と「二糖類」のこと。
「単糖類」と「二糖類」は、吸収されやすく血糖値を上げやすい特徴があります。
「糖類ゼロ」とは、これらが食品100g(飲料:100ml)中0.5g未満であるということです。

「少糖類」であるオリゴ糖や「多糖類(でんぷんなど)」、「糖アルコール」などで甘味をつけてあるものは、上記の条件に当てはまれば「糖類ゼロ」と表示することができます。
オリゴ糖や糖アルコールは性質上、消化されにくく、血糖値を上げにくいと言われています。

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一方、「糖質ゼロ」とは、食品100g(飲料:100ml)中の糖質が0.5未満であるということです。

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まとめ

「糖質」にも種類があり、特に血糖値を上げやすいのが「糖類」としてまとめられる「単糖類」と「二糖類」。
これらをほとんど含まないものを「糖類ゼロ」と表示する事ができます。
「糖類ゼロ」であっても、オリゴ糖や糖アルコールなどで甘味をつけてあり、甘くないわけではありません。
オリゴ糖や糖アルコールは、血糖値を上げにくい甘味料であり、ダイエット中や血糖値を気にする方にとって、食事制限の負担が軽くなります。

ナチュレSは、糖アルコールを使用していて糖類ゼロです。
だから、血糖値をあげにくく、ダイエット中や血糖値が気になる方に、おすすめの甘味料です。

正しい知識を持ち、上手に活用しましょう。


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<参考>
炭水化物 / 糖質|e-ヘルスネット(厚生労働省)
オリゴ糖|e-ヘルスネット(厚生労働省) 
栄養成分表示(栄養強調表示)|食品衛生の窓(東京都福祉保健局)

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