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HSPのための快眠・リラックス効果を高める栄養素⑤アセチルコリン編

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アセチルコリンは神経伝達物質の一種で、脳内の中枢神経と、体内の末梢神経での働き方が異なっています。
脳内のアセチルコリンは主に学習機能と深く関わりますが、リラクゼーションに関わる脳波のΘ波誘導や睡眠にも関わっています。
体内のアセチルコリンは自律神経系の副交感神経に関わっています。

脳内のアセチルコリンの働き方

脳内のアセチルコリンは、中隔野という部分に存在するニューロンから分泌されます。中隔野から記憶に関わる海馬へアセチルコリンが放出されることでリラックス状態を示す海馬Θ波(シータは)が発生します。Θ波の発生がシナプスとシナプスの結合を強化し、記憶力向上へと結び付け、学習能力を高めているものと考えられています。

Θ波(シータは)とは4~7Hzの脳波で、リラックス時にでてくるα波よりもさらに深いリラックス状態を示します。どういう状態かというと、うとうととしたまどろんだ催眠状態や夢を見ている浅い睡眠時にみられる状態です。
つまり、アセチルコリンの分泌が少ないと、深いゆったりとした状態になりにくく、集中散漫な状態になって学習脳力低下に繋がることになります。
逆に脳内アセチルコリンの分泌を高めることでリラックス状態も高まり、学習力向上にも繋がってくることになります。

瞑想や自己催眠、勉強中などで雑念が湧いて集中できないという場合は、アセチルコリンを増やしてみるといいでしょう。

脳内アセチルコリンの高め方

脳内のアセチルコリンは、GABA同様アセチルコリンを含む食べ物から摂っても脳関門を通過できないため、脳内アセチルコリンとしての効果が得られません。
即ち、脳内で増やす必要があります。

アセチルコリンは、コリンとアセチルCoAの結合によって生成します。
アセチルCoAは細胞の代謝活動によって生成されますが、コリンは体内で生成されないため、コリンを摂取することがアセチルコリン生成を高めることに繋がります。

コリンはアメリカでは、1998年にアメリカ医学研究所の食品栄養委員会によって必須栄養素に指定されました。
しかし、残念ながらコリンを効率的に摂取できる食品はあまりなく、脂質の一種レシチンを構成する「フォスフォチジルコリン」から摂るのがよいとされています。
レシチンは、卵黄や大豆に多く含まれ、卵黄レシチン、大豆レシチンとも呼ばれますが、フォスフォチジルコリンの量でみると、卵黄から摂るレシチンのほうが圧倒的に豊富に含まれています。
また、たまごのコリンは脳内に入りやすいことも分かっています。

食品にフォスフォチジルコリンが含まれる量(100gあたり)
「一般食品のコリン含有量」アメリカ農務省データーベースより
卵黄身(生):630mg
全卵(生):240mg
白身魚卵:220mg
茹で鶏レバー:210mg
焼いた牛肉赤身:91mg
大豆(生):65mg

アメリカでは、コリンの適正摂取量を成人の場合において男性は550mg/日、女性425mg/日と推奨しています。
コリンが圧倒的に多く含まれる卵黄でもLサイズ1個20g程度と考えると、1日の適正量を満たすには5個/日必要になります。
卵黄を積極的に摂るにしても、過剰な卵黄摂取も過剰症を招く危険性もあるので現実的には難しいところがあります。
このことから、必要ならサプリメントで補ってみるのもいいでしょう。
また、コリンを摂取するときは、アセチルコリンを合成する酵素の働きを高めるビタミンB12を併用して摂ると効率よく脳内アセチルコリンを増やすことができます。

ビタミンB12の多く含まれる食品(1食あたりの量(μg))
●魚介類:しじみ(31.2)、かじか(28.2)、あさり(26.2)、さんま(17.7)、生かき(16.9)、すじこ(16.2)、あんこうきも(15.6)、さば(12.6)
●肉類:内臓類、牛レバー(31.7)、鶏レバー(26.6)、豚レバー(15.1) 他

体内アセチルコリンの高め方

食品に含まれるアセチルコリン(コリンエステル)も、自律神経の交感神経活動を抑制し、さまざまなリラックス作用(血圧改善、気分改善、睡眠改善作用)があることが確認されています。
特に、栄養価のあまり高くない野菜として知られていた「ナス」に他の野菜の3,000倍以上のコリンエステルが含まれていることが発見されています。

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アセチルコリンを増やす栄養素まとめ

脳内アセチルコリンを増やしたい場合の栄養素
~学習効率UP,瞑想、催眠療法、睡眠改善などに~
 ・レシチン(フォスフォチジルコリン)・・・卵黄、鶏レバー、大豆など
 ・ビタミンB12を併用(酵素の働きを高める)
 ・足りない分はサプリで補給

体内アセチルコリンを増やしたい場合の栄養素
~抗ストレス、リラックス効果、高血圧予防に~
 ・ナス(特に高知なす)


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