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月から火星にいく方法

 ずっと探していたの。と彼女は言った。何が?と僕が彼女に聞くと彼女は「月から火星にいく方法よ」と答えた。僕は彼女が何を言っているのかわからずもう一度彼女に聞いた。
「月から火星へ行くってどういうこと?」
 その僕の質問に彼女は笑って答えた。
「簡単よ。ただ眠ってれば自然に火星に着くわ」

 僕は彼女の頭がおかしくなったと思った。だってありえないだろ?人類は月にすら住めないのに、そこから火星になんて旅行に行けるわけがない。僕は彼女の目を覚まさせようと人類がこれから百年経っても月にすら住めないことを、そして火星移住なんて夢のまた夢だって事を一から教えてやった。自分の彼女がこんなにバカだなんて思わなかった。だけど僕はあくまで彼女を傷つけないように優しく教えてあげたつもりだ。しかし彼女は何故かもういい加減にしてよと怒り出し、冗談のわからない人は大嫌いだといだしたのだ。冗談?君は冗談で済むと思っているのか!僕は君のバカさ加減を心配して君がみんなの前で恥をかかないように優しく宇宙のことを教えてやっているのにその態度はなんだ!このバカモンが!もう一度小学生からやり直せ!と怒鳴りつけてやった。すると彼女は僕にこう言った。

「あなたちょっと頭おかしいんじゃない?早く病院にいったほうがいいよ」


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