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源蔵さん

 源蔵さんが私を愛していてくれたことはこの体が覚えている。至る所にできた赤い印。それは源蔵さんが毎夜私に与えたものだ。彼は他の男に私を触らせないように体の至る所に愛の印をつけた。だけど私にはそれが耐えられなかった。彼の愛が疎ましくなり彼から開放されたいと強く願った私はとうとう彼を殺してしまった。床に落ちているのは源蔵さんの死骸だ。血は多分私ねものだろう。彼は生まれてからずっと私の血しか吸っていなかったから。だけどこれでもう彼とは終わりだ。彼をゴミ箱に入れて明日キンチョールを買いに行こう。さよなら源蔵さん。

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