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一文字について「あ」

 あなたは「あ」という一文字から何を連想するだろうか。私は今「あ」という語についてとりとめのない事を書こうとしている。私にとって「あ」は愛の言葉だ。「あ」という一文字を口にするたびに昔の恋人のことのあれこれを思い出してしばらく惚けたようになってしまう。勿論これは私の連想だ。誰もが「あ」の一文字から愛という言葉を連想するわけではない。人によったらもしかしたら「あ」という一文字から悪魔を連想するかもしれないし、もしかしたら赤を連想するかも知れない。赤と言えば私が初潮を迎えた時のベットについた血を思い出す。あの時は本当に痛かった。痛くていたくて泣きそうになった。それを母に相談したら彼女は笑って私をバカにした。

「それって初潮じゃなくてただの痔よ。だいたいあなた男でしょ!男が初潮なんてするわけないじゃない!いいから早く医者に行きなさい!」

 そして私は母の言う通り医者に行ったのだが、医者は私の下半身を丸裸にすると四つん這いにさせて指を肛門に差し込んだ。そしてしばらく私の肛門をかき回した医者は診察が終わると私に言った。

「まったくひどい痔だ。はやく手術しないと大変なことになるぞ!一体どうしてこんなにでかくなるまで痔を放っておいたんだ!」

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