残されなかった写真
ｎｏｔｅのはじめましてに代えて
あれは小学生時代の夏休みでしたから、ずいぶんと昔のことになります。
当時、地域の父兄生徒からなる「子ども会」と呼ばれる集まりがあり、夏休みになると海に行くのが恒例でした。あの頃の私は毎年繰り返されるそれがそれほど楽しみということもなく、惰性で友人の父が運転するマイクロバスに乗ったのを覚えています。
浅瀬での水浴びやスイカ割り、潮溜まりでのカニ取りや貝殻集め。海の家でのかき氷や焼きそば。毎年繰り返されるお決まりの海遊びは、時間と共にとても素敵な記憶に育っています。
ところが１２年前の東日本大震災と３年前のパンデミックで思い出の海は一変しました。あのにぎわい、海の家という場所そのもの、それらは今、なくなってしまっています。
私が初めてカメラを買ったのは、１９才の頃でした。写真には特に興味がなく、高校の修学旅行に「写ルンです」さえ持っていきませんでした。その頃の私にとっての写真とは、親や友人や学校行事に同行しているカメラマンが撮っているものでした。
でも、もし、あの海水浴にカメラを持って行ったなら、写真に残すことができたなら、それはどんなに幸せなことだったでしょう。
私はなぜもっとあの天災前に、貪欲にフィルムに世界を焼き付けなかったのでしょう。もっともっと写真に残そう。日々のどうでもいい日常を。と今は考えています。
夏生まれなのです
はじめまして。「夏見」と書いて「なつみる」と読みます。夏生まれの夏猫なので寒さに弱いのですが、東北に住んでいます。そして夏が大好きです。
趣味はカメラを持ってお散歩することです。なので晴れが大好きです。
最近、いつの間にか、お気に入りだった巨木が伐採れていることに気がつきました。「あっ、形に残さないと、記憶も思い出も風化してしまうんだな。」と涙したので、日記気分で生活の一部をnoteに残すことにしました。
ただの随想なので、自分のためのnoteなのですが、読んでもらえたら嬉しいです。
熱しやすく冷めやすいので、いつまで続くかわかりませんが、よろしくおねがいします。