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【僕たちロケット作ってます】エンジンの「答え合わせ」をする試験チーム

こんにちは!インターステラテクノロジズ(以下IST)広報です。

今回は試験チームのお二人にお話を伺いました。

実際にロケットエンジンなどを動かし、試験する魅力とは…!

遠藤 瞳(えんどう ひとみ )
2016年3月 北海道大学工学部機械知能工学科、同工学院卒業後、新卒で三井造船玉野事業所艦艇部に入社。2017年10月より現職。試験チームで試験全般の調整や取りまとめを担当。

片岡 修一(かたおか しゅういち)
1997年4月 大学卒業後、株式会社コスモテックに入社。宇宙科学研究所出向職員やJAXA宇宙センター出向職員を経る。宇宙関連会社に23年携わり、2020年より現職。推進チームでは供給関係、関係各所への連絡等を担当。

ーどのような経緯でISTに転職されたのですか?

遠藤:
前職は造船会社で主に海上自衛隊艦艇のメンテナンスをしていました。船の修理で培った経験はロケット開発にも活かせていると思います。ISTに転職した理由はUターンで北海道に帰りたかったからです。北海道出身でUターン出来るなら仕事はなんでもよくて、特にこだわりはありませんでした。

そんなとき、私が所属していた北海道大学の研究室(永田研究室)の先輩でISTで働いていた金井 竜一朗さんに相談したのがISTに入社するきっかけです。大学の研究室でロケットの研究開発をしていたこともあり、Uターンするために「じゃあロケットをやろう」と決意しました。

片岡:
前職も宇宙関係の仕事で約23年間、ロケットに携わってきました。三菱重工株式会社の出向という形で種子島に異動して、5年間はH-IIAロケット推進系に所属して現場運用をしていました。北海道には家庭の事情で引っ越してきたのですが、北海道でISTという会社がロケットを開発していることを知って、応募したのがきっかけです。

ー試験チームの仕事とは?

遠藤:
他チームで設計、製造したものを初めて動かしてうまく作動するのかを試験しています。基本的にはロケットエンジンの試験で、エンジンを燃やす燃焼試験や、圧力をかけて強度を検証する耐圧試験など、エンジン試験に関わる1から10までのことをやってます。

新しいエンジンを作るときは、各段階でこういう性能が出ているんじゃないかというのをひとつずつ試験していきます。他にも点火器やチャンバーなどコンポーネントごとの試験も行います。

片岡:
エンジンの組み立ても行います。パーツを組み立てて実験場で試験するのが一通りの流れです。

▲観測ロケット「MOMO」 v1(改良版)エンジン認定試験の様子。
何度も試験を重ね、「ねじのロケット(MOMO7号機)」「TENGAロケット」の打上げ成功に結びついた。

ーISTの試験の特徴を教えてください

遠藤:
基本的に自社の施設なのでスケジュールの融通がききます。MOMOエンジンの燃焼試験だと一日目は準備、二日目に試験というスケジュール感ですね。東京大学さんとも共同実験をしていて、現場はISTが主導で行い、データ解析を東大さんにお任せしています。

▲東京大学との共同実験も行っている

遠藤:
他チームと距離感が近いので、試験が上手くいかないときにもすぐに解決方法を考えられるというのも特徴ですね。バルブの動かすタイミングを少しずつずらしてエンジンを作動させてみたり、実際に動かしてみないと分からないことが多いので、設計チームと協力して解決方法を考えます。設計する人も試験をする人も同じ社内にいるからこそできることだと思います。

片岡:
ISTは試験以外にもいろんな業務に携わることができます。実際に私は試験チームのほかに設備チームにも入ってます。多岐に渡る業務に関われることは色々な目線で物事を見られるので楽しいです。ロケット開発は実際やってみないと分からないことが多いので、試験もスピーディーにできるのがISTの強みだと思います。

また、私たちはゼロからロケット開発に取り組んでいるので、ワクワクするような未知への挑戦ができるというのが、他社にはない特徴だと思います。

ー試験で気をつけることはありますか?

遠藤:
高圧ガスや可燃ガスを扱っているので火災などの事故を起こさないで安全にすることが一番大事です。そのために高圧ガスや危険物に対する資格者がいますし、知識を付けています。

片岡:
試験前には必ずKY(危険予知活動)を実施し、今回の試験ではどんなことが事故になり得るかを試験に関わる全員で確認してから現場の作業に移っています。

ーロケットを作っていて楽しいこと、やりがいを感じることは?

片岡:
一番うれしかったことは「ねじのロケット(MOMO7号機)」が打上げに成功したときです。自分たちで開発したエンジンがきちんと打ち上がったことがうれしかったですね。その時の感動は今でも忘れられないです。機体全体に関わるので、ロケットが自分の子供のような感覚になります。ISTだからこそできる体験だと思いますね。

▲観測ロケット「ねじのロケット(MOMO7号機)」の動画

遠藤:
僕は火炎を見るのが楽しいですね。ロケットエンジンの炎はやはり迫力があります。実験場から600m離れた指令所にいても音は聞こえるので、音で試験結果の良し悪しが分かったりして面白いです。

片岡:
衝撃波というか、重低音がきれいだとうまく燃えたなって分かりますよね。

遠藤:
そうそう。音が安定してたら綺麗に燃えてるなと。雑音みたいな音や、途中で音が変わったりするとうまくいっていないことが多いです。試験を重ねるうちになんとなく分かるようになります。

無事試験が成功し、記念撮影

ー今後の試験は?

遠藤:
開発試験は終わったので、次は超小型人工衛星打上げロケット「ZERO」ですね。ZEROはMOMOに比べてコンポーネントが多く、エンジンにしてもターボポンプや、ガスジェネレーターなど多岐に渡ります。それをひとつひとつ試験しないといけないんですね。

そのあとコンポーネントを組み合わせて統合試験をするという流れなので、仕事は尽きません。より一層スピーディーな開発のため採用に力を入れています!

ーどんな方に入社して欲しいですか?

遠藤:
機械を組んだりバラしたりといった手を動かせる方は大歓迎ですね。また、高圧ガスや燃料などの可燃物に詳しい方や、作業の経験がある方、資格を持っていて法律を知っている方。例えば、僕みたいに造船会社出身の方や化学工場、プラント関係者の方などは向いていると思います。資格で言えば高圧ガス製造保安責任者(甲乙丙のいずれか)ですね。

また、ZERO開発加速のために、車のターボエンジンやジェットエンジンなど回転機械の組み立てや整備ができる方は急募です。

片岡:
重機関係の方もぜひ来ていただきたいですね。

ー新卒での採用もしていますか?

遠藤:
もちろんです。一緒に作業しながら学んでいただければと思います。必要な資格取得も会社でサポートしているので安心してください。自分で装置を作って実験やデータ解析といった経験がある方は大歓迎です。やっていることは同じなので、なじみやすいと思います。

インターンシップも通年で受け入れているので、少しでも気になる方はぜひご連絡ください!

片岡:
未経験でもやる気がある方は大歓迎です!試験チームは私たちの他に宇宙業界出身のメンバーもいるので、どんどん頼ってもらえたらうれしいです。一緒に最高のロケットを作りましょう!

経験者が多く、頼れる試験チーム

エンジニア大募集中!会社説明会も開催!

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また、採用強化にあたり会社説明会&交流会を開催いたします!
会社説明会はこちらからお申し込みください。

【オンライン】
■日時 2022年1月29日(土)13:30-16:00(13:20受付開始)

【名古屋会場】
■日時 2022年2月6日(日)13:30-17:00(13:00受付開始)

■場所
名古屋国際センター第一会議室(愛知県名古屋市中村区那古野一丁目47番1号 名古屋国際センター)

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