第29回 心通りの話
ある時、お屋敷に五、六人の信者がお参りにきて、かんろだいの石に向かって拝んでいた。そこに巡査が来て「お前たち、こんな石ころ拝んで何するか、阿呆な奴め」といって石を蹴った。そこで信者の一人が教祖の元に行って「こんなもったいないことする巡査の足が折れたり、口が曲がったりする罰を当てて頂きたい」と教祖に申し上げた。すると教祖は「人が困るような、口が曲がったり足が折れたり罰を当ててくれと言うた者に、その理が廻ってくる」とおっしゃった。
天理教の教祖、「おやさま」が書いた書「おふでさ