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PMSと気づくのに一年かかった話

ここ一年ほど、感情の浮き沈みがとても激しくなった。その原因がPMS(月経前症候群)かもしれないと気づいたのは、ほんの数日前のこと。

わたしがこのnoteで伝えたいのは、PMSによる情緒不安定が自分では本当に気づきにくく、いかに厄介なものか、と言うことです。


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わたしのPMSによる情緒不安定は、こうだ。

仕事中、自分の些細なミスや相手のちょっとした一言でイライラしてしまう。わたしはこんなに頑張っているのにどうして誰も助けてくれないのだろう、と涙が溢れそうになるときもある。まるで悲劇のヒロイン気取りだ。

プライベートでは主に彼に対して、ヒステリックな感情をぶつけてしまう。
彼の昔からの女友だちのことを、前はなんとも思わなかったのに、今はとても嫌な気持ちになる。彼の仕事が忙しくてあまり連絡が取れないことにも、わたしに興味がないんだ、としか捉えられない。

一年ほど前まではそんなこと全然なかったのに、どうしてわたしはこうなってしまったんだろう。
ヒステリックな女性、と聞くとわたしはどうしても母を思い出してしまって、娘だから仕方ないのだろうか、とDNAレベルで絶望していた。

PMSかもしれないと気づいたのは、本当に偶然だった。

その日のわたしは、歯列矯正をしなければならない、でも痛いし時間もお金もだいぶかかる、ということで声を出して泣くほど落ち込んでいた。

歯列矯正なんてしたくない、でもしないと歯ならびがどんどん悪くなり、痛くなってしまう。最悪歯がなくなる。どうしたらいいのだろう、もう死ぬしかないのか。死んでしまおう。そんな風に謎のヒステリックに浸っていたとき、ふとスマホが光った。


ルナルナのお知らせ生理予定日の7日前になりました!


あ、そうか、生理前か。もうそんな時期か。

・・・ん?生理前?


そんなわけで本当に偶然、ルナルナ(生理日や妊活の管理アプリ)のおかげで、これはPMSかもしれないと気づくことができたのです。


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PMSかもしれないと気づくと、急に思考が平静に戻る。もちろん涙もすぐに止まった。

わたしは歯列矯正ごときでなぜ死のうと思ったのか?普段なら決してそんなこと思わないのに。
おそらくこれを読んでいる方もそう思っただろうけれど、PMSのときは、どんなことでも驚くほど悲観的にしか考えることができないのです。

落ち着いたわたしは、まずPMSについて調べてみた。カフェインが悪影響を及ぼすことが多いらしい。そういえば今日は朝からコーヒーをよく飲んだし、なんなら普段からコーヒーや紅茶が好きなので、カフェインは日常的に摂取しているほうだ。

次にツイッターの鍵アカウントをみた。フォローフォロワー数はゼロで、誰にも言えない、noteにすら書けない気持ちのはけ口として使っているのだけれど、ツイートしている時期は見事に、わたしの生理日と重なる。

ああ、やっぱりわたし、PMSだったんだ。


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PMSによる情緒不安定に、なぜ一年も気づかなかったのか。
PMS中は自分では気づけない、生理が来てその時やっと気づく、というのが一般的な女性の話なのだけれど、わたしの場合はそれ以外にもうひとつある。

わたしが今まで、PMSに無縁な生活をしていたからだ。

規則的な生理周期。生理前も生理中も、お腹が痛くなったり、その他体調が悪くなることなんて今までなかった。あまりにも前兆がなさすぎて、突然生理がきて困ることだってあった。だからルナルナで管理をしていた。

PMSで体調不良のあまり倒れてしまう友人や、一ヶ月のうち3週間はPMSに悩んでいてずっとピルを飲んでいる、という友人もいたけれど、どこか他人事のように感じていた。
そのくらい本当に、PMSというものを経験したことがなかったんだ。

とにかく本当に、原因がわかって良かった。
原因がわからないと、対処のしようもなく、このままDNAレベルでの絶望に身を投じ続けたかもしれない。

これからは少しずつでも、PMSとうまく付き合いたいな。ハーブティでも命の母でもピルでも、必要になれば使えばいいし、使わなくてもいい。情緒不安定だけなら、PMSと認識するだけでも心持ちはずいぶん変わってくる。

わたしはわたしと、死ぬまで付き合っていくのだから。ちょうどいい距離で、お互いに気持ちよく生きていけるように。

あとは八つ当たりしてしまった彼に、ちゃんと謝りましょう。




世界はそれを愛と呼ぶんだぜ