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A: 旅行; B: 旅

オンラインサロン ナットク (1,000円/月)
https://yoor.jp/door/terakoya_nattoku
にて以前掲載した文章の一部を少し改変して。


サロン内のルーム

「タイプAとBの語や句を書き出しTOKU?」

でみんなで実験・編集中のスプレッドシート

「タイプAとタイプBの語や句」

がどんどん進んできているので、気になる一つを拾い上げながら、紹介していきたいと思います。

参考:
タイプA: 自分の外のものとの比較で動ける性能を備えた人
タイプB: 自分の内なるもので動ける性能を備えた人

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A: 旅行
B: 旅
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以前、ナットク日記にて、「旅と旅行の違いについては、またタイプAやBの語や句についての文脈で書こうと思います。」と書いたことがあります。

ナットクが、ゆく - ナットク
https://yoor.jp/room/terakoya_nattoku/1929/da21a82f8bfeb8e3a69ffb65639acb2c

今日はこれについて書きます。


以前紹介した「三木清、人生論ノート」

三木清、人生論ノート、新潮社/KADOKAWA

において、「旅について」という章があります。そこでは文字通り「旅」について三木氏の考えが書かれています。
これを読んだとき、私には「旅は旅行とは異なるのだな」という感想を持ちました。
どう異なるのか。

旅は目的地がない。
一方、旅行には目的地がある。

これが旅と旅行の違いであろうと思ったのです。

これの違いがAとBとの違いに対応するであろうというわけです。
目的地がある「旅行」がAに、目的地がない「旅」がBにマッチしそうです。

目的地があるものを旅行と呼ぶのであれば、旅行は目的地からの逆算思考が基本になります。
目的地がないものを旅と呼ぶのであれば、旅は出発点からの順算思考が基本になります。
もう少し踏み込むと、旅は常に「今」が「出発点」であり、出発点の連続という過程になります。

このようなことを考えていけば、自分がAだと思う人は旅行をし、自分がBだと思う人は旅をすれば楽しめるのです。
あるいは、旅行が好きな人はA的な暮らしをすれば満たされやすく、旅が好きな人はB的な暮らしをすれば満たされやすいのです。

こうも言えるかもしれません。
商業となり得る(売ったり買ったりできる)ものが「旅行」であり、商業にはなり得ない(売ったり買ったりできない)ものが「旅」。
ここに付随する概念は「計画(プラン)」。
「旅行プラン」という言葉が旅行代理店のパンフレットに書かれるのは、極めて自然の結果であるように思います。

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月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は、日々旅にして、旅を栖とす。
古人も多く旅に死せるあり。
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で始まる松尾芭蕉の「奥の細道」。
この辺にも、旅についての視点が描かれているように思います。
例えば、以下のページには奥の細道の序文の解説がわかりやすく書かれているので、ご興味のある方はご一読されてみてはいかがでしょうか。

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