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✝️病院での父に関する告知 11/15(1/3回)

父は入院している。

11/15(月)、この日、ある程度の覚悟を持って病院に向かうために、午前7時30分に実家に母を迎えに行った。

母の認知症は、どんどん進んでおり、まあ、当然予定通りには出発できない。

午前8時になってから出発したが、ラッシュアワーの道を避け、思ったより早く午前8時30分くらいに病院に到着することができた。

おそらく、診察よりだいぶ早い時間だったのが良かったのだと思う、受付に来院を告げてから、5分もしないうちに看護師が迎えに来た。

循環器科の診察室に案内される。

「肺炎がおさまらなくて、呼吸が難しいんでしょう。
 本来だったら痰や咳で肺の中のばい菌を自力で出すんですが、それも難しくて、肺炎が燻ってらっしゃる。
 最近はおそらく腎臓に菌が回って、尿の出が悪くなっていて、悪い物質が身体を巡るようになって浮腫んでらっしゃるんです。
 自分の血液や栄養分が滲み出してむくんでるんでしょうが…、早晩危ない。
 早晩、心臓が止まるような発作が起こるんじゃないかと思われる。
 だから、早めに家族の方でお会いしておいた方がいい方にはお会いしておいた方がいいと思います。」

「意識はあるんですか?」

「意識はないですね。頭の中にも滲み出していて、頭もむくむんだと思うんですよ。
 なので、今のうちにお会いできる方にはお会いした方がいいと思います。」

やや省略はしているが、記憶している医師との会話はこんな感じだった。

実質の余命宣告である。

「早晩、心臓が止まる発作が起こる。」

母は、兄が東京にいるので会わせたいと医師に言っていたが、兄は忌引きを取るならその前にひょいひょい帰ってくるのは厳しいのではないだろうか。
いずれにせよ、連絡はする。

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その後、看護師に案内されてHCUに向かう。

父は完全に意識がなかった。

たまたま、点滴を直しに来た別の看護師さんが布団をいくらかめくったら、左腕が真っ白に紫のまだらが浮く感じで3倍ぐらいに腫れ上がっていた。むくんでいる。

母は
「お父さん!こんなになって可哀想に…!」
と言っていたが、父本人は脳が浮腫んでいるためか、表情は穏やかで全く苦痛を感じているような顔つきではなかった。

誰かが面会に来る際には連絡したほうが良いか尋ねると、やはり先に病院に連絡してほしいとのことだったので了解する。

母は思ったよりも早く部屋を退室すると言い、病院を出たときには、まだ午前9時30分になっていなかった。

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帰路の車中、母はまた
「お父さんはもう助からんやろうねえ。
 倒れてすぐこんなことになってどうしたら良いか分からん。」
と言っていたため、こんな時は、具体性のある話をした方がよかろうと思い、

to do lists 
・喪服の準備
・死亡時連絡先のリストアップ

を提案した。それらを考えているうちに実家に着いたので、一旦母を下ろし、近距離の自宅に戻って、兄に電話をした。

正直、母に聞かれたくなかったためである。

電話連絡:兄

母は兄が父が生きているうちに帰宅することを希望しているが、正直、兄の役職とこのご時世で忌引き以前にひょいひょい帰るのはおそらく難しいだろう。兄との通話で、無理はしないように伝え、無理矢理帰って来なくても大丈夫なので忌引きになる場合だけはすぐ連絡すると打ち合わせた。
兄の声はまた疲れていた、まあ、選挙後の混乱中だろうしなあ。

電話連絡:介護施設

介護施設にも連絡をする。父はもうおそらく助からないと言うこと、ただ今すぐに荷物を引き上げると、母が「お父さんはまだ死んでないのに」等と言って動揺する可能性があるので、荷物の引き取りは少し待ってほしいと頼む。施設の方は凄く心配してくださったが、荷物に関しては、デイサービスの人などがその部屋を利用できるように、ちょっと片付けてもいいでしょうかと尋ねられたため、物量は減らしておいたし貴重品はないので迷惑にならない倉庫の隅にでもまとめるか、施設の迷惑にならない形での保管をおねがした。というか保管が迷惑だろうが、近いうちに引き取る、申し訳ない。

電話連絡:葬儀屋

両親が高齢者のため、近所の葬儀屋の互助会に入会している。なので、父が危篤であることを伝え、親しい人のみの葬儀予定であること、ただ、キリスト教徒であるので、近隣の特定の教会の牧師に式をお願いすることになるだろうということを伝えておく。

電話連絡:教会

父が通っていた近隣の教会にも連絡する。

牧師さんの奥さんが出て
「あらあらまあまあ、主人は出掛けてるんです。
 なんてことでしょう、お元気でいらしたのに、」
それを3回くらい繰り返す。

めちゃくちゃ動揺している、教会は葬儀にも慣れているのでは?

葬儀の予告のような気持ちでかけたのだが、
「すぐ連絡を取って面会にいかせます。」
と仰るので、慌てて、HCUなので簡単に面会はできないこと、病院から先に問い合わせてくださいと言われていることを伝えて、電話番号と病床の番号を伝えておいた。

ここまでが午前中の話である。

投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。