梨木 齋

某国立研究開発法人事務職員 研究所をもっと身近に 資格:小学校教員免許 中学校教員免許…

梨木 齋

某国立研究開発法人事務職員 研究所をもっと身近に 資格:小学校教員免許 中学校教員免許 高校教員免許(理科)

最近の記事

『ITOCHU SDGs STUDIO』感想

ITOCHU SDGs STUDIO 地球のあした観測所 きみとAIの!?(ワンダー)な未来旅行展 日曜日の昼間に行ったが、全体的に大人の来場者が多いイメージだった。 また、QRコードを活用し、展示そのものも文字は減らして、詳細な情報を来場者の端末に任せていることで、HPに誘導したり、今後も少しでも見てもらえる工夫となっているところは勉強になった。 「きみとAIの!?な未来旅行展」 生成AIの発展がめざましい今、この展示ではAIにさまざまな論文や研究データを学習させて出力

    • 『山里は持続可能な世界だった』鑑賞記録

      ドキュメンタリー映画『山里は持続可能な世界だった』公式サイト (yamazato-cinema.jp) 山里は持続可能な世界だった : 作品情報 - 映画.com (eiga.com) 野鍛冶の方の 大手ホームセンターからの「なるべく壊れる大量生産大量消費の製品を作ってほしい」という依頼を断ったという話を聞いて、やっぱり何かを買う時は生産者の魂のこもったものを買いたいし、長く使いたいと思った。今の経済は消耗品にしなくていいものまで消耗品となってしまい、修理の技術が失われて行

      • 「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」感想

        企画展「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」(2121designsight.jp) チラシ ディレクターズ・メッセージ いつの時代も、最先端の科学技術とデザインはすぐそばにありました。科学者が生み出す新しい知識や技術はデザインを通じて人々の元へ届けられました。デザイナーたちによって開かれた新しいライフスタイルは、次の研究のトリガーであり続けました、しかしながら、科学者たちの本当の関心は大いなる真理を探究することにあり、デザイナーたちの目標は人々の幸福な体験や豊かな社会

        • 演劇的手法を用いる

          縁があって、ピースセルプロジェクトという団体が、演劇的手法を用いて イラクで紛争を繰り返させないようにしようとしていることを知った。 今年度はCoSTEPでサイエンスコミュニケーションを学ぶ中で、 サイエンスコミュニケーションにも演劇的手法を取り入れているという話を小耳にはさんではいたが、「なんで演劇????」で止まっていた。 特に踏み込もうとしなかった。 ただ、今回ピースセルプロジェクトに触れたことで、演劇的手法を切実に取り入れようとしている人たちがいるということを知る

        『ITOCHU SDGs STUDIO』感想

          やっと教員にならない理由を見つけた

          永井玲衣さんの哲学対話に参加することになって。 『哲学対話』何度か聞いたことがあるし、道徳の授業で実践している場面を見学したこともあったが、なんとなく、お堅いイメージや小難しいことをフワフワ話すだけのイメージの先入観があって、深く踏み込まずにきた。 それが縁あって半強制的に哲学対話に参加することになった。 私が参加したグループは6人組で、 はじめにまず、各々の問いを共有し、「仕事ってなんだろう?」という問いからスタートすることになった。それぞれの『仕事』という言葉のイメ

          やっと教員にならない理由を見つけた

          映画『オッペンハイマー』感想

          映画『オッペンハイマー』公式| 人に勧められてオッペンハイマーを観た。 正直なところ結論がなんだったのか、時系列を行ったり来たりするので、よく理解できなかった部分も多い。1回だけではなかなか理解が難しいようなので、解説を観たり、複数回の鑑賞が必要そうである。 何がオッペンハイマーを原爆開発にあんなにも駆り立てたのだろうか。 ただただドイツの物理学者に負けたくないという気持ちだったのだろうか。 そして、サイエンスコミュニケショーンの必要性について納得した。 人々がお金をか

          映画『オッペンハイマー』感想

          アストロスケールのオービタリウム見学感想

          錦糸町で用事があったので、Orbitarium(オービタリウム) | Astroscaleの見学に行ってきた。 映像に始まり、クイズや模型、パネルの解説を挟みながら、スペースデブリの問題と課題、解決に向けた開発について聞くことができた。 入口や部屋の世界観、大きな地球儀を取り囲む横長スクリーンに投影される、人と地球と宇宙の関係性に関する抽象的な映像で、来場者の関心を宇宙に向け、 クイズ(現在稼働している人工衛星の数)で人工衛星に焦点を狭めていた。 場所を移動し、無数に浮か

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          読書記録『驚愕! 竹島水族館ドタバタ復活記』小林龍二

          図書出版 風媒社 > 驚愕! 竹島水族館ドタバタ復活記(小林龍二) (fubaisha.com) 竹島水族館 - 愛知県蒲郡市公式ホームページ (gamagori.lg.jp) 読まれていない解説 という段落が一番心に残った。お客さんのほとんどが解説文を読んでおらず、読んでいたとしても、内容を覚えていない。記憶に残っていない。とのことだった。 これは、来館者としての自分としてもとても自覚がある。 美術館や科学館、博物館に行って解説文や解説動画に目を通すことはするが、その日

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          読書記録『暗闇から世界が変わる』志村真介

          『暗闇から世界が変わる ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦』(志村 真介):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp) CoSTEPで知り合った方ににダイアログ・イン・ザ・ダーク (dialogue.or.jp)を紹介されて、読んでみた。現地に行ってイベントに参加したいと思っているがすぐに時間を作るのが難しかったので、まずは本を読んでみることにした。 日経新聞の囲み記事を読んだことから、衝撃を受けて、その記事で紹介されていたイベント(

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          読書記録『解きたくなる数学』佐藤雅彦

          解きたくなる数学 - 岩波書店 (iwanami.co.jp) ひと目で 問題の意味が分かる ひと目で 問題を解きたくなる 一気に読むことができた。 典型的な算数や数学の問題よりも気持ちがひきつけられるから ビジュアル化は、日常との距離を縮めるものだと実感した。 シンプルなこともまた本質のみを抽出してくれる。 未来の科学者たちへ | NIMS もまた 同じ血が通っていて、とてもあこがれる。 どうやったら、自分もこんな本質を素直に抽出したものを 生みだせるだろうか。

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          命の教育

          8月11日 TABOO という教育サミットに参加しました。 1日目のみの参加でしたが、 一番はじめのセッション「セクシュアリティ×教育ー今の性教育って誰のため?ー」は自分にとって考えさせられる内容が多かったです。 性教育はなぜかタブー視されがちですが、 保健、理科、家庭科、歴史(遊郭、慰安婦)様々なところで関わってくるということに気付かされました。 そして、6月に『カレーライスを一から作る』という映画を見たことを思い出しました。 人は牛や鳥、豚、魚といった生き物の命をいた

          科博の資金難はきっと氷山の一角

          国立科学博物館の資金が危機的状況でクラウドファンディングに踏み切ったとのニュースを見たが、これは日本の科学面での資金難のほんの一部分に過ぎないだろう。 自分の所属している国立研究開発法人でも大型の実験施設を動かす電気代が足りない。と問題になっている。稼働時間を大幅に減らすことで対応するそうだが、研究所のメイン研究設備を活かしきれない状況が続けば、宝の持ち腐れ、日本の科学は衰退していくとしか思えない。 研究機関同士が協力して社会に訴え、多くの人に関心を持って考えてもらうように

          科博の資金難はきっと氷山の一角

          なぜ研究所は難しいことをやっているように見えるのか

          とある国立研究開発法人で事務職員をしております。 社会人2年目の梨木齋と申します。 今は経理・契約課に所属しており、契約担当…簡単に言うとお買い物係をしています。 研究所のお買い物係な私ですが、大学時代は教育学部で小学校の環境教育を学んでいました。卒業時には小学校、中学(理科)、高校(理科)の教員免許を取得し、今でも教育関係の知り合いは多いです。 さて、タイトルにもした「研究所は難しいことをやっているように見えるのか」ということですが、端的に結論を言うならば「説明不足。」

          なぜ研究所は難しいことをやっているように見えるのか

          理科教師のたまごが研究所に就職したが、研究内容を理解するのに1年かかった

          社会人2年目の梨木 齋(なしき いつき)と申します。 大学時代は国立の教員養成大学で教育学を学び、 小中高(理科)の教員免許を取得しましたが、教職には就かず、 現在は某国立研究開発法人で事務職員として、契約のお仕事をしています。 大学3年生の秋頃まで教員になるつもりでしたが、 教育実習で、自分は教員に向いていないと実感し、 ようやく就活をはじめたのは大学3年生の3月。 就活スタートは遅めでしたが、運よく今の研究所に拾っていただきました。 全国転勤がある職場で、2〜3年で

          理科教師のたまごが研究所に就職したが、研究内容を理解するのに1年かかった