理科教師のたまごが研究所に就職したが、研究内容を理解するのに1年かかった

社会人2年目の梨木 齋(なしき いつき)と申します。

大学時代は国立の教員養成大学で教育学を学び、
小中高(理科)の教員免許を取得しましたが、教職には就かず、
現在は某国立研究開発法人で事務職員として、契約のお仕事をしています。

大学3年生の秋頃まで教員になるつもりでしたが、
教育実習で、自分は教員に向いていないと実感し、
ようやく就活をはじめたのは大学3年生の3月。
就活スタートは遅めでしたが、運よく今の研究所に拾っていただきました。

全国転勤がある職場で、2〜3年で異動していくため、
どこに住むのかもどんな仕事をするのかも運任せという状況で、
1番はじめの仕事は経理・契約課での契約の仕事でした。
残業はほぼなく、人間関係も良好で、
非常に過ごしやすい環境で1年目を過ごすことができましたが、
やりがいや面白さが分からずに少し物足りない日々でもありました。

さて、研究所なので、新入職員研修などで
事務職員でも年に数回は研究内容について説明を受ける機会をいただきます。
私は科学の知識が全くないわけではありませんでしたが、
研究所の研究内容や施設について理解できたのはほんの表面部分だけで、
本質的な研究の醍醐味、面白さについてはほとんど何も分かりませんでした。

大学時代の専門は小学校の環境教育だったし、
研究内容は物理や高分子化合物といった、理科の中では苦手な分野だから仕方がない。
そう想いながら過ごした1年間でした。

しかし、今年の6月上旬の職員研修でついに研究内容が理解できたものがありました!
これまで1年間にあった説明のあっちとこっちを繋ぎ合わせて、
YouTubeに載っている研究紹介動画で内容を補完して、
ようやく理解できたのです。

一度理解できてしまえれば、なんでこれの理解に1年もかかったのか!!
略称を使わずに、あの時の説明とこの時の説明を同時にしてくれれば、
一度に理解できて、もっと早くから興味を持つことができたのに!!
と思わずにいられませんでした。

そして同時に、
科学は面白いし、研究者の熱意もあるのに、
伝え方のせいで魅力や熱意が半減しているのが、
もったいなく、歯がゆく感じました。

自分は繰り返し説明を聞ける環境にあり、
理解することができましたが、
外部の人が説明を聞ける機会や聞いてくれる機会は
施設公開や見学などに限られています。
せっかく聞いてくれるひとがいるならば、お互いにとってプラスになるように、
研究所のことを伝えたい。
科学の面白さや研究者の熱意をなるべく損なわずに伝えたい。
と今は思っています。

大学時代に学んだ理科教育の知識を活かし、
研究所と社会を繋いでいけるように取り組み始めます!!!!

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