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さみしい夜に

 からたちの棘は痛いと詩歌い病める傷口舌でなめとる

 満ち欠けと不安な夜を幾度とも巡る願いは地に降り注ぐ

 陰鬱と繁る大地に沈むのは多くの糸と晴れない心

 くちづけ 残らぬ感触 あなたの背中を見て 夢幻となる

 触れたい と 願う私の傲慢が 命をとじて消えてなくなる

 寒空の夜の静寂しじまに火を囲み寒さに震える胸に気づいた

 静けさに心委ねて眠りつく花は誘う胡蝶の私

 遥かなる蒼をのぞんで見る夢に 心はどんな色に染まるか


 短歌集です。

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